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ェジーアの村にて

本題の前にす〇家でのバケツ消失事件直後の話。


真っ二つにされた巨人の傍らに先ほど飛んできたような二人の男。


若とそのおつきドガである。


若「おーおー見事に真っ二つだな、倒れたあと動いた跡がないな。即死だったのか」


ドガ「そのようですね。斬れ跡も鋭利ながら押し切れているへこみが若干ありますな」


若「噴き出した血の量以上の水分で湿った地面・・・ウォーターカッターか」


ドガ「この男は巨人の体の上、斬撃反射の加護を受けておりました。


なのに斬られて死ぬ。皮肉ですな」


若「魔力での斬撃はカウントされないってわけじゃないはずなんだけどな、


おそらく打撃扱いだったんだろう。背中側の皮膚が雑に破り切れてる感じだ。


攻撃を正面から受けてその威力だけが体を通り過ぎた。ってとこか」


ドガ「ん? 若、こちらへ」


若「どうした? これ、バケツか? この取っ手バケツと同じ材質、


へーこうなってんのか、こう持つ、ほー持ちやすいな」


ドガ「我々の知らない質感のバケツ。どうやら興味深いなにかあったようですな」


若「これ、柄じゃないな張り紙か?ピシッと張られてる、どうなってんだ?」


ドガ「若、少し離れて、この男を処理します」


若「ん?ああ、流石にこいつでも野ざらしは可哀そうだもんな。遺族いたっけ?」


ドガ「荒くれでしたが家族は存命だったはずです。まぁほぼ絶縁状態だそうですが。


   一応遺品を届けたいとは思っております」


若「そうだな、リョーマんとこには俺が言っとくか・・・まぁ


もう知ってんだろうけどなあいつなら」


ドガ「若、あの方たちとの関係はなるべく(」


若「ドガ、そのことは言うなって約束だろ?俺も距離は置いてるよ。


付き合いきれないしな。こいつの報告だけさ」


ドガ「でしたら私めの方で(」


若「いいよいい・・・いや・・・そうだな、こいつの報告、


事後処理はお前に任す。いいか?」


ドガ「かしこまりました。若は?」


若「ああ、ねえちゃんとこ行ってくるよ。なんか妙な引っ掛かりを感じた・・・


こういう時は、ってやつだ」


ドガ「・・・なるほど、我々の知らない技術でできたようなバケツ。ヴァル様絡みっぽいですな」


若「いい機会だ。一度家に帰って諸々準備する。お前はそのまま作業に取り掛かれ」


ドガ「お帰りは(」 「一人でいい」


巨大の亡骸は、やり取りの最中でもおこなっており会話の終わりごろには


男たち側の遺体の部分は砂に近い土になって地面に溶けていった。


見る分には説明はつかないがとても不思議な光景だ。


ドガの最後の言葉を遮るように答え、若は数歩走ってここに来た時のように


勢いよく飛んでいってしまった。


方角はきた方向より西に少し寄っている。それを見てドガは


ドガ「ああ・・・やはり直接行ってしまわれた。寝泊まりしていた


キャンプの始末も私がしておかないとな・・・はぁ」


肩を少し落としてもう片方の亡骸に足をすすめた。


意図的になのか、溶け残った金属製の装飾品や


繊維質の服の残骸、それらがさっき言った遺品なのだろう。


丁寧ではないが雑に扱わず一か所にまとめている。


ひとしきりまとめるとドガは作業を再開し始めた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  


死ねない地獄のような日々を終えた明くるその日、


薄いような濃いような朝霧が煙る時刻、おっさんは・・・


ヒュンヒュンヒュヒュンヒュン


「8,9,10! つぎ1,2,3・・・」


少し広い場所、というより寝泊まりさせてもらっている家の裏庭で


一人でヌンチャクを振っていた。


自分の持っているヌンチャクの技を一つにつき10回振るのがおっさんの基本練習である。


休みがちな時もあるがやるときは決まって初めにこれからやるのが染みついていた。


『一日の怠慢は十日の遅れ』という自訓をもっているが現実にいた時はいかんせん


現実に敗けていたこともありいろいろなものから追われる日もあいまって


十日どころか何年分かの遅れをつけていたかわからなかったが、こっちにきたら


それらから解放されたように生き生きとそれに打ち込める今を


かみしめるように練習していた。


「9,10!うし全部終わり!「動き」するか」


基本の振りが終わったら次は動きながら振る練習である。


我流なため隙もあるが『動きに慣れていれば常にその動きができる』


という自訓を持っており素早く軸を移動する動き、どんな動きをしても


体勢を崩さないようにする練習などなにげに理にかなった練習をしていたりする。


が、基本一人での練習である。よほどしっかりしみ込んでいなければ練習に集中することがない。


その点、中途半端なおっさんはあるていど納得するとそこで練習を切り上げてしまう。


それもおっさんであるゆえん。


「ふー、もういいか・・・!!!」


ひと休みしかけた瞬間、何度も殺されたあの場所で自分に向けられた殺意を感じる。


その方向に一瞬で構えるおっさん。


足音が近づく。けっこう遠い。霧の為、人影の輪郭はあるが姿がはっきりしない。


息が荒くなるおっさん。練習での疲れからの乱れから別の乱れに変わっていくのがわかる。


はー、はー、はー、ふー、ふぅー、ふぅー、ふー、ふー、ふー!


「へー・・・わかるんだな。その歳でww


場数はあの部屋だけだろ?その割にいっちょまえの構えだなww」


煽るように笑いながら近づく足音。大きい。


あの巨人ほどではない。が、おっさんの身長をゆうに超えている


体格もでかいのが霧影からでもわかる。足音が止まる。


ヒュン


小鳥のさえずりや風が木々を揺らす音くらいしかおっさん以外の音がなかった中で


静けさを静けさで切り裂くような細い音がおっさんを襲う。


音がした一瞬でおっさんは右に体を大きくずらし大きく回りながら人影に近づいていく。


反復横跳びの跳ね方に近い。


「あれを避けたか!近眼って話だったのに」


人影が驚くがそのしぐさから姿勢は近づくおっさんをちゃんと捉えている。


ヒュヒュン


2連射。おっさんの動きを予測して動きの先に撃った。仕留められるはずであった


ガッ


おっさんは木を盾にして矢を防いだ。


「な!?そこに木?」


仕留めたと決めつけていた人影はガッという音に


おっさんの反撃に焦り装填していない矢を装填しようと下を向いた。


人影の目の前は真っ暗になった。


バチキィィーン!


人影の最後に見たのはおっさんの振り上げるヌンチャクの影だった。


矢をしのいだおっさんは止まることなくそのまま一直線に人影に向かっていった。


人影の動揺の言葉よりその霧影のリアクションそのものがテンパってることが分かったからだ。


おっさんに魔力はない。が思い込みの力を操作する事をあの場所で学んだおっさん。


足に大きく跳ねる力をのせ一歩で数メートル動ける速さと勢いをつけ、その勢いについて行く体をのせ


そのままの勢いでヌンチャクを振りかぶりばっちりの間合い、ばっちりのタイミングで人影の顔、


主に目のあたりにヌンチャクを向け振りぬいたのだった。


おっさんの姿勢は完全に振りぬいた姿勢。


人影は顔面に衝撃を受け派手にもんどりうって後方に大きく転げまわっていった。


はあ、はあ、はあ、はあ、


ご都合なのか何なのか霧は少しずつ晴れてきた、日も高くなってきてさわやかな早朝。


といった感じ。


姿勢を崩し肩で息しながらおっさんは男の方を向いた。


少し呼吸が落ち着いたので男に近づくおっさん。


ヌンチャクを持っていない手には矢の刺さった木の板が掴まれていた。


そう、実は矢は当たっていたのである。


練習前、裏庭に出たとたんおっさんは派手に転んだ。


薪なのか何なのか、木の板が何枚も束ねられていたものがあり、


そこで足を引っかけ転んでいたおっさん。その時崩れた木の板の束の紐が切れたのだが


結ぶのがめんどくさいのと、転んだのがムカついたのとで崩れた木の板を


そのまま上に積み上げただけにしてしまっていたのである。


飛び道具に恐怖したおっさん。逃げたかったが死ぬほど痛い恐怖=抵抗


という妙なロジックをあの無限コンテニュ―部屋でこびりつかせており


あの矢を何とかしようという意識のもと、木の板を思いついたのが


おっさんの無意識の意識(?)だった。人はそれをとっさの思い付きと言う。


どこをうってくるかは分からなかったが心臓は守っておこう。というのが結果。


という経緯で矢はその木の板に刺さっていたのである。


矢先はほんのり向こう側からこんにちわしていた。


倒れた人影は知らないおっさんだった。


「だ、大丈夫ですか?」


おっさんは最初に少し心配そうに声をかける。


「あ、ああ、痛かったが、あれ?なんで?」


男は勢いよく上体を起こす。思い切り顔面を打ち付けられたのに・・・


衝撃は確かに凄かった。おっさん以上のサイズのおっさんを


浮かせて打ち飛ばすほどの威力だったのだ。


頭がはじけ飛んでいてもおかしくないと思っていたのに元気だったおっさん。すると


「で、なんでいきなり攻撃してきたんですか?」


顔近い。


ヌンチャクのおっさんは顔真っ赤にしながら涙目で、


死んでない今を不思議そうに思っている矢のおっさんに詰め寄っている。


ヌンチャクおっさんは別に修羅場に慣れたわけではない。


あの死にまくった場所でがむしゃらに生きようと


無限コンテニュ―しながらそれでも痛い事から逃げるために


必死になったトラウマのようなあの時間をフラッシュバックさせ


殺気を向けてきたこの男を黙らせるために必死になって抵抗しただけだったのだ。


おっさんの頭の中はまだテンパっていた。元の世界でも人に怒る事をなかなかしなかったおっさん。


あんな怖い思いをもうしばらくはしなくていい。そう思っていたらこうである。


最初こそおちついて声をかけられたが、だんだんと怒りやらとっさ過ぎた事やら


朝からいろいろすぎてとりあえず攻撃してきたこと問い詰めてやろう!


というのが今である。


「ふあ~・・・ねむ」


妖精トリオの一角「のんびり屋のロック」が家の小窓から顔を洗おうと井戸に向かうために出てきた。


!!!


その時に目撃してしまう。ヌンチャクのおっさんが、知らないが倒れてたであろう


上体だけ起こした大きなおっさんとモーニングキスをしているところを!!


ヌンチャクのおっさんは耳まで真っ赤なのがわかる。


『おっさん恥ずかしいのに自分からキスしてる!おっさんに!』


さわやかな朝、家の裏庭でおっさん二人がキスをしてるところを目撃する妖精。


音もなく身をひるがえし小窓とは違う場所から見えないように逃げ帰ったロック。


その顔は気持ち悪いものを見た。というおぞましい顔から


朝から爆笑ネタみつけたったww!という破顔一笑に満ち満ちていた。

お久しぶりです。

読んでもらえていることに気づいてとても嬉しかったので

続けたいと思います。なんとかして連載しているものは全部完結させたいと思います。

よろしくお願いします。

あ、ユーチューブやってます。小説作成に関しても何かしたいと思ってます。

「THE・志士丸つぁんねる」でよろしくお願いします。

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