気づいたもの ①
「おあああああああありゃあああああああ!!!」
「んんんんんんぬううああああああああああああ!!!!」
怒号と怒号のぶつかり合いと同時に恐ろしく巨大な金属の衝撃音が重なり周りに響き渡る。
そこに放り出されたら生きていけないと思えるほど絶望的な広さの荒野。
草木一本生えてないその荒野で一軒の土壁の小屋がある。そこから数キロも離れていない、
小屋とその対象は一応お互いを確認できるような距離だ。
その対象から先ほどの怒号と音のぶつかり合いが起こった。
ガラガラガラガシャシャシャ
何も飛んできていない。強いて言えば衝撃波か。もしくはただの風圧かもしれない。
数キロ離れているであろうその距離を衝撃波だけで小屋は崩壊した。
ガキン!ガキン!ガキン!
金属のぶつかりは、時に早く、時に遅く、緩急をつけて幾度となく続いた。
「!」 「!」
最後にぶつかる直前に二人は何かに気づいた。お互いとめられない金属製の獲物のぶつかりを
片方が利用するようにぶつけられて飛ばされる形で距離をとる。
その体より大きく重いはずの金属の板を空中で自分を支点に振り回して重心を
金属に変えて着地する人物。
土台に使われた人物は最後に振った姿勢のまま、自分の金属の板・・・
よく見ると大きな両刃の剣のようなもの、の刃をじっくり見る。
「ふん、腕を上げられましたな。坊」
「ありがとう、あと2、3合で折ってたと思ったんだけどな。
って、あああ!家がああ!」
「興奮して威力を流しきれませんでしたな。10合あたりで崩れましたぞ。」
「言ってくれよもお~・・・」
背後に振り返ったまま凹んだままの顔でいう男。
「で、さっきのは・・・」
「ガンボのやつのじゃぁないな。ガンボ、気配なくなってるし・・・」
「あの無法者以上の力を持った者があそこにいましたか?」
「町じゃないな、さっきの気配の距離はここから少し遠いくらいだ。
まだまだ荒野のはず・・・なんかいたのか?」
「あの男がここにいたのも不思議でしたし、坊と絡むより急いでましたね」
「あんにゃろうがどう死のうがどうでもいいが殺されたって感じはあの妙な衝撃でわかった」
「私も探査能力は高いほうではないですが先ほどの魔力の爆発ともいえる気配は感じました。
行ってみますか?」
「・・・そうだな、ちょうど気持ちきれちったし。向かってみるか。
気配はなくなったが俺らと壊れた家の直線の先の方だった。
何かがあったことは間違いないしな」
そういい終わるや姿勢を向かう方向に向けながら持っていた大剣を軽々と上に放り上げる。
ヴォンヴォン回転しながら霧散するように消える大剣。傍らの男も同じように投げて消した。
「んー・・・3,4歩かな・・・?」
「私なら3歩ですね・・・」
その言葉にむっとした坊
「2歩でいく!ついてこいよ!ドガ!!」
そう声を張って言うや、ぐっとかがみこんで
「ぅぅぅううううっはあああ!!!」
勢いよく向かう方向へ飛んだ。物理的な筋力では到底出せない速度、
高度であっという間に空の点となった。
「んん、確かに成長されている。あれだと本当に3歩でつきそうだな」
そう遠方を見るそぶりをしながら嬉しそうにつぶやくと、先ほどの坊よりは浅いが
しっかりかがんで
「んん゛!!」
気合いを入れた瞬間同じような勢いで空の点を追っていった。
遅くなりました。
ゆっくり続けていきます。




