第4話 あれ〜お料理出来ない
料理と計算頑張るぞ!ってね
「どうしたんだ!コビー!今日は全然包丁が使えていないじゃないか!」
コビーは今日からおとうちゃんのお手伝いとおかぁちゃんのお手伝いが出来ると張り切っていた。
今日も仕込みを手伝おうと包丁を握ったのだが、いつもと感覚が違った。
「おとうちゃん?包丁がいつもと違うよ?なんか重くて使いづらいよ?」
「なんだって?!どれ!貸してみろ!・・・ん?いつもと同じ包丁だぞ?」
コビーは包丁が重く使えなかった。
なぜなのかわからないままその日は料理を手伝うことができずに仕込みは終わってしまう。
「今日は調子が悪かっただけだ!また明日頼むな!」
マッスルはそう言いコビーの頭をグワしグワしと撫で回した。
コビーは落ち込みながらも忙しくしている母の元へと向かった。
「コビ〜ちょうど良かった〜ちょ〜っと今手が離せないから〜お会計してあげてくれる〜?わからなかったら聞いて〜」
コビーは言われるがままレジへと向かう。
「あら可愛い。僕がお会計してくれるの?大丈夫?」
コビーは頭の中にある知識の中から接客の知識が溢れるのを感じた。
「お客様お待たせいたしました。もちろん大丈夫です。お会計させていただきます。お客様のお会計は・・・4,590ゴルドです。」
「・・・え?あ、はい。じゃあ5,000ゴルドで・・・。」
「5,000ゴルドお預かりいたします。では、410ゴルドのお返しです。ありがとうございました。」
そう言い深々とお辞儀をするコビー。
「・・・君凄いわね。その歳で計算ができてこんなに丁寧な接客が出来るなんて・・・おばちゃん驚いちゃった。これチップだから取っておきなさい。」
そういうと100ゴルド硬貨をレジカウンターに置きおばちゃんは去っていった。
この調子で会計を続け、ピークを過ぎた頃アニーがレジに戻ってきた。
「いや〜忙しかった〜コビ〜任せっきりでごめんね〜大丈夫だった〜?」
「うん!大丈夫だったよ!ただ、お客さんがみんな驚いてた!あとみんなチップをくれたんだ!ほら!」
「・・・ふぇ?」
レジカウンターの上には100ゴルド硬貨が山盛りになった。それを見たアニーは開いた口が塞がらなかった。
コビー4歳のひと時であった。
そして5歳を迎える時が迫っていた。
コビーのジョブ物真似師とはなんなのかそれが明らかになっていく・・・。
とりあえず次からがタイトルの物真似師について書いていきますね〜