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11 東京
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春から夏にかけて思い出す街
「東京」
私が東京に出会ったのは知ったのはもう何年も前の話。
大人になって初めて知った東京の街はいつだって
キラキラしてた。
TVの中の街が目の前にあって、
遠距離をしている彼氏が東京にいて、
会う度に田舎とは違う新鮮さがあるデート。
それで私は充分だった。
でも、晴れた天気が曇り始めるように
やがて私の東京も燻り初める…
彼のタバコが揺らぐ、
煙が消えて、
彼もまたいなくなる
東京に行く意味も無くなって
理由は自分で探さないといけなくて
東京から地元に帰ってきた人が言ってたっけ
また、住めるなら東京に帰りたいって
この人は何年か後の私かもしれない
それならそれで良いよね
新幹線の片道切符を眺める
すごい速さで地元の景色が遠ざかっていく
後戻りは出来ない
新幹線の扉が開いた瞬間
私もまた東京という大都会にのまれていくのだ。




