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200文字小説集

涙を使うとき(200文字小説)

作者: 日下部良介

 三年間の高校生活。

 何の想い出もない。

 そんな高校生活も今日でお終い。


 当たり障りのない校長先生の挨拶。

 地域のお偉いさんの的外れな祝辞。

 私たちが読んだのと変わりない下級生からの贈る言葉。

 卒業証書を受け取っても涙一つ出ない。

 

 校門を出て校舎を眺める。

 その時、不意に腕を取られた。

「待ってたよ」

「えっ?」

 去年卒業した先輩だった。

 ずっと憧れていた先輩。

「君が入学した時から好きだったんだ」

 涙、取っておいてよかった。





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― 新着の感想 ―
[一言] 灰色の学園生活の片隅で、いつの間にか膨らんでいた蕾が一気に咲いた。 そんな作品でした。 いい時代ですねー。
[一言] 拝読しました。 この先輩と彼女は実は死んでいるなんていう怖いオチではないですよね?
[良い点] 先輩はリスキーだ。 もう奪われているかもしれない人をじっと待つなんて。 今日は休みなの? 先輩はリスキーだ。 土地を離れるかもしれないのに。 どうするの? 先輩はリスキーだ。 忘れてし…
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