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作者: 羽乃宮翼

彼女は光となった。

彼女は風になった。

彼女は花になった。


ならば俺は闇となろう。

すべてを閉ざす闇ではなく光を輝かせる闇と。


俺の光は彼女ではなく家で暖かく待っていてくれるあいつらだから。


俺が初めて手に入れた家族だから。


だから闇になりあいつらをやさしく包み込みあいつらを見守っていたいと思う。寂しくないように。


ずっとずっと。


だから俺は闇になろう。


俺にとって大切な家族を・・・光を輝かせるために。寂しくならないように。


そっとやさしく包んでいてやろう。

悲しまないでほしいからずっとそばにいてあげよう。

これくらいの些細な願い叶えてくれても・・・願ってもいいよな?


ずっと寄り添っていたいから。

俺を愛してくれるから。


どうか取り上げないでください。

どうか悲しみをもたらさないでください。


俺はただあいつらの傍であいつらの笑顔が見たいだけなんだから。


悲しみに歪んだ顔が見たくないから。


俺がいなくなっても悲しまないでほしいから。


だから・・。


だから・・。


俺は闇になろう。

ずっと傍にいるから。

やさしく包んであげるから。

だから悲しみにとらわれずに笑顔でいてほしい。


笑顔で生きるためなら俺のことを忘れてかまわないから。

だから悲しむな。

泣くな。


俺はずっと傍にいるから。

ずっと見守っていると約束するから。


俺は寂しくないから。

おまえらという光を手に入れて俺は寂しくなくなったから。


だから俺はおまえらを見守っている。


光によりそう闇として。

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