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六話 所詮・・ただの、人殺し





洋一さんと別れた俺は家路に着く。






秋子がニヤニヤしながら立っていた。


「なんだよ、気持ち悪いな・・・」


「洋一さんに怒られた?」


なるほど、そう言う事か。


「俺が悪かった、もう二度と言わねえよ、ったく」


「それじゃあ反省してるなら、一つ頼みがあるんだけど」


「嫌だ、帰って寝たい」


「・・・・・」


秋子が怖くなった。


「分かったよ、なんだ?」


「買い物行ってきて、ほいっメモ」


「何故俺が、自分で行け」


「良いじゃん、そんなに多くないでしょ」


「それとも一郎、お馬鹿さんだから1人じゃ、買い物も行けないのかな?」


こいつ・・・何時も馬鹿にしやがって。


「お買い物くらい、1人で行けますよ・・・あまった金でお菓子買って良い?」


「・・・まあ、良いけど」


「ひゃっほ~い、行きますよ、買い物くらい行きますよ。」


鈴木は一目散に、その場を後にする。


「あいつ・・・反省してない・・・」






男は歩く


スーパーって何処だっけ?


昔からあった所、最近潰れたんだよな。


基本コンビニしか行かない俺には、難しい・・・。


駅までの道のりには、なかったな。


困っていると、変なおっさんが俺に話し掛けてきた。


「君、どうかしたのかい?」


見た目は60前後。


なんだ、この怪しいおっさんは。


「・・・い、いや・・行きたい場所が在るんですけど・・」


「何処に行きたいんだい?」


「・・・スーパーに・・」


「なんだ、それなら此処から10分くらいだよ」


「そうなんですか?」


「一緒に行くかい?」


しらないオジサンに着いて行っちゃ駄目だと先生に言われた事があるんだけどな、まあ良いか俺大人だし。


おっさんの後を着けて、スーパーに向かう。






このおっさん、名前を松岡と言うらしい。


「鈴木君はお使いかい?」


「ええ、まあお母さんに頼まれて・・・」


「そうか、その歳で偉いね」


なんか、馬鹿にされているのか・・俺?


「もう少しで着くからね」


「すみませんね、わざわざ」


「良いんだよ、私も暇だし・・・」


仕事を退職して、朝の日課の散歩ってとこか?





暫くして、目的地に到着する。


「ありがとうございました、本当に助かりました」


鈴木は頭を下げる


「気にする事ないさ、それよりも買い物が終った後で良いんだ、少し世間話に付き合ってくれないか?」


「・・・まあ、いいっすけど、時間掛かりますよ?」


「良いさ、私も時間は腐るほどにあるからね、そこのベンチに座ってるよ」


「はい、ちょっと待ってて下さい」





時間が過ぎる


思ったより時間が掛かった、まだ居るかな松岡さん


おお、いたいた、ベンチに座って本読んでら。


「すみません、お待たせしました、時間掛かっちゃって」


「ん・・・ああ、良いんだよ本読んでたから」


鈴木は松岡の隣に座る。


鈴木は買ったお菓子を松岡におっそわけする


「いや、悪いね、ありがたく頂くよ」


「気にしないで下さい、お母さんの金なんで」


「そうかい、では遠慮なく」


二人は無言で食べ始める。


「ん、なかなか美味い、意外といけるもんだ」


「そう言って貰えると嬉しいです」


暫く2人は無言、少しして松岡が口を開く


「君は今・・・幸せそうだな」


「そりゃ、お菓子美味いですからねぇ」


「いや、君は周りの人に恵まれているようだね」


「そうっすか・・・まあ、それなりに幸せですが」


「松岡さんこそ、今幸せですか?」


「ん・・・・まあ、随分昔に別れてから・・もう何年も、顔を見ていないかな・・・」


「そうなんすか・・・なんか、すみません」


「いや、良いんだ自分で選んだ道、だからね・・・後悔もないさ」


「・・・会社も退職したし、もうすぐ故郷に帰ろうと思っている」


「そうですか・・・」





暫く2人で話をして、鈴木はベンチから立ち上がる。


「それじゃ、もしまた縁があったら逢いましょうね」


「ああ、君も達者でな」


松岡は一人ベンチに残り、鈴木の後姿を眺めていた。


彼が鈴木君か・・・


まるで昔の自分を見ているようだった・・・


本当は、君は気付いているんだろ・・・自分の手が・・・


【血塗れだという事に】


どんなに綺麗な言葉で着飾っても、君は・・・所詮、ただの・・・人殺しだ。


帰る場所・・・か、君にとって、其処が幸せな場所だと言う事は、私にも良く分かる。


だが其処は・・・君の居て良い場所じゃない・・・。


君に、帰る場所・・いや、逃げ場など何処にも無いんだ。


たとえ、この国の法に君は裁かれずとも・・・君は必ず・・・何れ、裁かれる時が来る。


だがな・・・君が其処に居続けるのなら・・・君の罰は、君の大切な人にも飛び移るぞ。


君は・・・何時まで其処に居る積もりだ。


人殺しに・・・逃げ場など・・・無い・・・。




小僧・・・全てを捨てて・・・鬼となれ・・・それが、お前に残された、ただ一つの道だ・・・。




松岡は自分の掌をみる、歳が重なり昔のような力強さは、もう感じられない。


だが・・・この血生臭さは・・・一生消えそうにない。


「さて・・・行くか」


松岡は立ち上がり、静かに歩き出した


その後ろ姿は・・・とても、小さく・・・何故か不気味だった。








鈴木はアパートに向かって歩く。




なんか、変わったおっさんだったな。


でも、久しぶりにあの三人以外の人と喋ったな・・・。







鈴木はアパートへ戻ると、大家の家へ向かう。


玄関に立ち、呼び鈴を押そうとした時・・・動きが止まった。



・・・何故か・・嫌だった・・・



男はエコバックを置くと、そのまま自分の部屋に、逃げるように向かう。


部屋に入り、そのまま床にへたり込む・・・なんで、あの家に入るのが嫌だったのか分からない。


でも・・・入っちゃいけない・・・俺は・・これ以上、あそこに踏み入れては駄目な気がした。





突然携帯が鳴る、電話だ・・・知らない番号。


だが迷わず、電話に出る・・・大体こう言う電話は、奴の事が多い。


「どうも、一郎君^^」


「・・・何のようだ・・・」


「もう、何時も嫌そうなんだから^^」


「用件を先に言え」


「分かったよ・・一郎君そろそろ、お金稼いだ方がいいんじゃないかな、と思ってね^^」


・・・確かに・・・金は・・・少ないな。


「いくら賭ける?^^」


「何時も通りで良い・・・」


170万


「相手はこっちで勝手に決めるよ^^」


「ああ、好きにしろ」


「君が勝利したら、300万だ、ただし負けたら0円ね^^」


「ああ、それで良い」


「もっとお金賭ければ良いじゃん、君ならあっという間にお金持ちだよ^^」


「金があっても、使い方が分からない・・・何時も通りでいい・・」


「まあ、良いけどさ・・・明後日の2時で良いや、何時もの廃工場に来てね^^」


「ああ」





この後もう一度、この番号にかけ直したとしても、既に使われていない。


あいつは何時も、俺の気分の優れない時に必ず電話をかけて来る。


尺に障る。







次の日、玄関に置いて、自室に帰ったから、秋子に怒られた。





まだ・・・怒られている内は・・・此処に・・・居られるかな?






おわり












ここまで読んで頂ありです、


この作品は、斬り合い少ないです、自分は主人公を愚かな人として書いている積もりなのですが、上手く書けてるか心配です。


主人公の友達の愚者達は、刀と出逢ってから狂った? のですが、主人公は物心ついた時からすでに何処か変だった、という設定なんですが、どうも上手く書けないですね・・・。


次回はそこらへんを書きたいのですが、上手く書けるかな・・・。


とりあえず、2,3日後には投稿できたらいいかな。


作者は手探り状態で、今頭がグルグル回ってて、すんません変な作品に成らないよう頑張ります、既に変に成ってるかもですが・・・。

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