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二話 意思は継がれる

読んで頂、誠にありがとうございます。

二話では、とりあえず主人公の日常を書いた積もりなんですが、少し変な方向にずれてしまいました。

途中から意味が分からなく、成ると思いますが、流して読んでください。


洋一さんと別れ・・・一人来た道を戻る・・・


途中コンビニに寄り今日一日の食料を買い込む。


実はこう見えても俺は、週2回のバイトにもかかわらず、あまりお金には困っていない・・・


両親は墓の中だし、育ててくれた爺さんも俺が高校生の終わり頃に死んじまった。


遺産も多少だがある・・・だがそれに手はつけていない・・・俺はこんな生活をしているにもかかわらず、本当に金には困っていなかった。









やっとの思いでアパートに着いたところで・・遭いたくない人物にあってしまった。


「いいご身分だね・・こんな時間から・・・周りの人達は一生懸命働いているのに」


行き成りそれかよ・・・


「うるせ、お前こそ家に居るじゃねえか・・自分のこと棚に上げて・・」


洋一の時と、態度が正反対に成る鈴木・・


「あんたとは違うの、私は家事しながらスーパーでパートさん、してるの!」


「は! 俺だってコンビニでバイトしてら!」


「バイトって週数回じゃない、そこいらの高校生の方があんたよりバイトしてるんじゃないの?」


う、この尼言わせておけば・・くそ! 言い返せない・・く、くやしい


「お、お前がそんなだから・・・亜紀もお前をみて、俺を馬鹿にするんだ、年上に向かって!」


「なに言ってんだか、亜紀だって、立派な大人にはそれ相応の態度とってます!」


「な、なんだと」


「一郎が立派な大人じゃないって事だよ・・流石、私の娘ね良く分かってる」


こ、このやろう・・こうなったら捨て台詞残して、逃げてやる・・・・・・・・・


走って秋子との間合いを離す。


秋子は追い討ちを仕掛ける事もなく・・此方がどう出るか・・伺っている・・


俺は秋子の隙を見逃さなかった。


その刹那・・全身の内から沸き出る殺気を口から放つ・・


「馬鹿だな世間ではそれは、こう言うんだ・・あの親にして、あの子あり! この・・駄目母が!!!」


鈴木は天敵に殺気を突き刺すと、即座に向きを後方に取り、自軍本陣(自分の部屋)に撤退した。


撤退の際、後ろのほうから物凄い殺気が鈴木に襲い掛かる、しかし鈴木は既に天敵との間合いを計っていた。


無事に本陣まで退避に成功する・・・ドアの方で轟音が鳴り響くが、幾千の修羅場を潜り抜けたこの豪傑、鈴木一郎に恐怖などなかった。


敵将軍は本陣の扉を開ける事の出来る、最強の奥義・・【大家さんの特権】を持っているが、俺にはそれを覆す、秘儀【内鍵】が在る為既に勝敗は決まっていた。


だが・・・豪傑は、空しさだけが心に残る・・・多くの屍を乗り越えて、この力を手に入れた某でさえ、天敵・・いや宿敵に対し、撤退の選択をするしかないとは・・・


だが忘れるな宿敵、まだ某・・・この道の途中・・・いつの日か・・お前の・・・友の屍を越えていこう・・・たとえ今は、逃げる事しか出来ずとも・・・


・・・・・いつか・・・あの尼にいつかギャフンといわせてやる!!!!










しばらくして、諦めたのか・・・音が止んだ・・・さてと・・・


俺の城の中心にある机、その脇にある座椅子に腰を下ろす。


リモコンを手に取り、TVに明かりを灯す。


ふと時刻を確認するともうすぐ十時になる、時間がたつのは早いもんだ・・


携帯を持ち、朝のメールをまた眺める。


『明日・・丑・・B・・命』


明日


時間


場所


・・



明日って事は今日の深夜か?


ったく分かり難いな。


時間だけが刻々と過ぎていく。


今の内に少し眠ておくか・・


夜中だし


鈴木は布団に入り眠りにつく。




・・・・・・・

・・・・・・

・・・・・

・・・・



・・・

・・




・・・ピンポーン・・


突然チャイムが鳴り鈴木は飛び起きた。


なんだ、人が気持ちよく眠てたのに。


時刻を見る・・17時か・・


鈴木は布団から出てドアに近づき、覗き込む。





・・・誰も・・・居ない・・・まさか・・・まさか・・・


鈴木の中で怒りの衝動が湧き上がる。


「馬鹿にしやがって・・・誰だ・・・この俺に・・・ピンポンダッシュするとはいい度胸だな、おい!」


鈴木の表情が不気味に染まる・・・


「今日の晩飯・・・オカズが・・・少なかったな・・・丁度良い・・」


「捕まえて腹の足しにしてくれる・・・」






野獣と化した鈴木は扉を開ける。


目線を落とした・・・餓鬼がいる・・・


小さな子供は・・俺を睨んでいた。


「・・・」


「な、なんだよ・・」


「・・・」


「ママが怒ってた・・・」


「それが如何した、俺は悪くないもん・・フン、」


「ママに、ごめんなさいして!」


「・・なんで俺が!」


「大人は、わるいことしたら、あやまるってママ言ってたもん・・・」


まったく、秋子の奴・・・いかんよ子供にそんな事教えて・・・まったく


「やっぱし、お前の母ちゃん分かってねえな~」


鈴木の言葉に女の子はムッとする


「良いか、俺のような人生の先輩がいい事を教えてやろう」


鈴木は自信満々に6歳児に威張りだす。


「大人はな・・・偉くなれば、成る程に真実を隠すんだ、自分の罪を隠し、罰から逃れる為に嘘をつく、そしてまた・・罪を重ねる」


この馬鹿は夢多き子供に対し、とんでもない事を胸を張って言う。


「母ちゃんに言ってやれ、また一つおりこうに成ったね、って褒めてくれるぞ・・・良かったね」


その時、男の表情は満面の笑顔だった・・・・眩しいほどに・・・これは・・・主人公が駄目人間・・いや駄目な大人に成る為の一線を越えた話である。


女の子は瞳を涙に染め汚い大人に最後の抵抗をする。


「ばか~!!!!」


その一瞬、男の弁慶に物凄い痛みが・・罪が・・・男は地面に遂に崩れた・・・


「あ、亜紀・・いきなり、なに・・すんだ」


「一郎のばか~!!、もう一郎なんてしらないもん」


少女は涙ながらに走り出す・・・急に立ち止まると男に振り返り、突然叫ぶ


「この駄目人間!!」


「な、なんだと!!」


そう言うと亜紀は何処かへ消えていった。



まったく、まるでミニ秋子だ・・・もっともあいつの恐怖はミニの数千倍だけどな・・・


男は気付いていなかった、そのミニ秋子が親秋子に言いつけるであろうことを。








皆さん、こんにちは・・・さて、今日の【その時、〇史は動いた】は平成○×年×月○日・・・アパート前の合戦です。


今日の主役は皆さんご存知、駄目人間を貫いた猛将、駄目な大人とは何か、その答えを人生を掛けて探し出そうとした、悲しき英雄・・豪傑【鈴木 一郎】その人です。


彼の物語は、まず本陣から始まります。


時刻は18時30分・・


鈴木は夕食を食べていた、朝・・・炊いておいたご飯、そして補給地点より受け取ったオカズ一品を。


・・・アパート前の合戦まで・・後、15分。


だが、突然緊急事態が起こる、補給地点でオカズと共に補給した水分が底に着いてしまった・・このままでは我が軍の危機となる。


自軍は絶望に染まる・・・


アパート前の合戦まで・・・後、10分。


だが一人だけ・・・まだ希望を捨てない男がいた・・・


「・・自分が・・行こう・・」


周りの兵達は皆、驚きの眼差しで男を見る。


この男は・・・我等の為に敵軍をたった1人で突っ切ると言うのか。


一人の兵卒が男に・・


まて・・無謀だ・・そんな事・・お前だけがする必要はないだろ。


だが男は立ち上がり


「・・・無謀だ? んな事は百も承知だ・・・でもよ・・・やって見なけりゃ・・分からんだろ?」


彼は笑顔だった・・・此れより1人、死地へ赴くと言うのに・・私は、その笑顔を一生忘れない・・その勇士を・・悲壮を。


兵士は自分では気付いてはいない・・・自分が泣いている事に・・男は振り向く事もなく・・片手を挙げ・・扉を開けて・・本陣を去った。


アパート前の合戦まで・・・後、1分。


男は歩く・・心は穏やかだった。































最終話 「・・意志は・・継がれる・・」






その時・・・・〇史は・・・・動いた・・・



男は目の前に立ちふさがる・・赤く燃える宿敵を、静かに見つめる。


宿敵は


「あんた・・私の娘に何を言ったか分かってるの・・」


男は目を閉じていた・・・


開眼した時・・男の瞳には・・意志の灯火が宿っていた。


「お前に・・・大切な者がいるように・・俺にも・・俺の帰りを待つ・・同志がいる」


男の言葉に宿敵は怒りを増す


「また訳の分からない事言って、あんた同志どころか、友達もいないじゃない」


先手は宿敵が取った。


宿敵のたった一度の攻撃に、男の心は、引き裂かれる。


それでも男は立っていた・・


まだ・・まだ、倒れる訳にはいかないんだ・・


「お、俺は間違った事言ってないもん、正論だもん・・」


「あの子はね、まだサンタさん・・・信じてるのよ・・・そんな娘に対して・・あんたなに言ってんのよ!!」


ボロボロの男に対して・・・宿敵は容赦なく男に斬り掛かる。


「この尼、言わせておけば!!」


男は最後の力を振り絞り、特攻し、宿敵から逃げようとする。


だが・・宿敵はそこまで甘くない


逃げようとする男の背中側の服、その首もとを掴み・・・・そのまま地面に叩きこんだ。


目の前が暗くなる・・・俺には・・帰りを待つ・・同志達が・・いるのに・・


・・俺は・・こんな・・所で・・


もう・・・動けなくなった・・男に・・宿敵は・・・・・・止めを刺した・・


「・・洋一さんに言うから・・朝うんと怒ってもらうんだから・・覚悟しておきなさい」


「な! まってくれ・・それだけは・・・どうか・・それだけは・・た・・の・・む・・」


男の最後の願い・・・宿敵は受け入れて・・・くれなかった。


だんだん・・目蓋が重くなってきた・・最後まで・・奴には・・敵わなかった。


だが・・・男は笑っていた。


・・たとえ・・わが身は此処で潰えようと・・


・・魂は・・・きっと・・同志の元へ・・


我が意志・・同志達よ・・お前達なら・・・継いでくれるな・・・しばし・・


・・さ・・ら・・ば・・だ・・・・・・・・。








今回の その時、〇史は動いた はいかがでしたか?


では最後に・・その後、意志を継いだ同志達はどうなったか・・それを見ながらのお別れになります。



彼の亡き後・・同志達は、迫害の道を歩みます。


次々と仲間達が倒れていく中・・誰一人希望を失う者はいませんでした・・


それは・・同志達が最後に見た・・・男の姿・・それが彼等の心に焼きつていたからです。


あの運命の日・・・あの日から15年後の今日・・遂に彼らの・・・男の夢は叶いました。


諦めない・・その一つの意志が・・・国を動かしたのです・・・



おわり(まだ続きます)































時刻は19時30分・・・


刻々と・・その時は、男に迫ってくる。


夜が・・・深い夜が・・・来る。






俺は・・・この息の詰る日常が・・・幸せで・・堪らない・・


男の瞳は・・・何処か・・悲しく・・鈍く・・光っていた・・・



おわり



読んで頂、ありです。

すみません・・・調子に乗り、書いていたら止まらなく成っちゃいました。

一応シリアスな物語の積もりで書いているんですが。

今作では、登場人物の名前を考えてみました・・・かなり適当ですが。


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