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サイコフットボール 〜天才サッカー少年の双子は本当のテレパシーが出来て心が読めるサイキッカーだった!〜  作者: イーグル
第4章 中学最強が決まる全国大会

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83/99

全国大会開幕戦 桜見VS林王

『今年は西日本の地で開幕となった全国中学サッカー大会、本日も厳しい暑さとなっています!』



『選手だけでなく会場の皆様も水分補給や暑さ対策はしっかりやってほしいですね。今日もまた暑くなりそうですから』



 午前に輝く太陽は徐々に気温を上げていき、午後には最高気温まで到達する。


 その見込みから開幕戦は午前の内に行われる事となった。



 両チームの選手達がユニフォーム姿で1列に歩き、スタンドからの歓声を受けながらフィールドに現れる。



 両チームのキャプテン、桜見からは竜斗が、林王からは栗石が審判団の前まで進み出た。



 コイントスの結果、先攻を取ったのは林王。



「向こうが先攻だ。サイド特に気をつけろよ」



 円陣を組む桜見へ竜斗も加わって結果を伝える。



 林王の左サイドには中学No.1と言われるスピードスター、南田夏樹。


 彼の速さによる抜け出しには今回、特に注意すべきなのは皆が分かっていた。



「忘れないようにねー。心は力を入れても体は力を入れ過ぎず緩〜くだから♪」



「勿論、弥一さんからのアドバイスは覚えてるって!」



 輝羅から伝えられる弥一の言葉、楽斗や他の桜見選手達も覚えている。



 走り方だったりプレーの見直しだったりと、それぞれの力を入れずにプレー出来る方法を模索する日々。



 吉と出るのか、それとも凶と出るのか。


 その答えが今日の試合で明らかとなる。



「桜見ファイ!!」



「「オー!!」」



 何時もの掛け声と共に選手達はポジションへ散り、答え合わせに向かう。



 黒と青のストライプユニフォームの桜見、GKは白。



 紫のユニフォームの林王、GKは黄色。



 桜見中学 フォーメーション 4ー5ー1



        赤羽


         9


   室岡   鈴本   霧林


    8     10     11


      宮村  闇坂


       5    14


  新田 神明寺(与) 大橋 西村


   2    6    3   4


       神明寺(輝)


         1



 林王中学 フォーメーション 4ー3ー3



   町野   富市   米戸


    9    11     7


        栗石


         10


      松下  柳上


       8    6


  南田  海本  村越  染崎


   2   3    5   4


        関田


         1



 ピィ────



『始まりました、全国の開幕戦! 桜見が石立を下した勢いで初戦を突破するのか、それとも名門の林王が跳ね返すのか!?』



『林王は相当攻撃的で知られてますからね。予選でかなり得点を取ってますし、無失点記録を誇る桜見の守備陣との対決も楽しみです』



 立ち上がりは後ろでパスをゆっくり回す林王。


 前線の竜斗が寄っていくも、その前にパスを出してプレスを躱す。



 流石は優勝候補、静岡の名門校と言うべきか1人1人の能力が高い。



『落ち着いた立ち上がりの林王、まずは様子見といった所か』



 すると中盤で栗石へ渡った瞬間、前へ強めに右足でパスを出した。



 ボールが大橋、西村の間を抜けて林王の3トップの一角を担う町野が追って走る。


 いきなりDFの裏を狙ったスルーパスだ。



 ピィ────



「!?」



 その瞬間、笛が吹かれて町野の足は止まって線審を確認。



 旗が上がってオフサイドの判定。



『栗石、スルーパスで裏を早くも狙うが此処はオフサイド!』



『ラインコントロールしてるのは与一君ですか。スルーパスを読んで大胆に上げましたね』



「(パスを早まったか……いや、まだ始まったばかりだ。次に通せば良い)」



 自分のタイミングが良くなかったかと反省する栗石だが、与一によってスルーパスを出すと、心を読まれていた事には全然気づいていない。



「(フン……そんな簡単に突破させないって言いたそうだな)」



 オフサイドを取られた事で神明寺兄弟が自分達へ、そう言ってるように思えて夏樹は鋭い目つきで桜見ゴールを見る。



「立ち上がり良い守備だよー! 攻撃陣も負けずに攻めて行こうー!」



 輝羅が全体へ声を掛けてからボールを強く蹴り、ワントップの竜斗へ一気に送った。



「!」



 これを見て、後方で控えていた夏樹が動き出す。



『赤羽と松下が競り合い、ボールがサイドへ向かう!』



 空中戦を竜斗が制して頭で右の霧林へ落とす。



 だが、竜斗に向かった球と霧林の動き出しが見えた夏樹は先に奪う。



『あーっと速い南田! 掻っ攫っていった!』



「(な!? 速っ!!)」



 一瞬自分の横を通り過ぎたかと思えば、瞬く間に霧林の前で夏樹がカットしてパスを出した。



『中学サッカー界No.1のスピードを誇る南田夏樹、守備でまずは見せつけました!』



『確か彼は陸上もやってるんでしたね。走りのスペシャリストでもありますから、彼の足は林王にとって大きいですよ』



『予選ではDFの裏を突いて自ら5ゴールを決めている超攻撃的サイドバック、桜見の無失点記録を破る鍵となりそうです』



「(へぇ〜、言うだけの事はあるみたいだね)」



 DFラインから夏樹のプレーを見ていた与一。


 自分達を倒すと言い切る程だったので、どれくらいなのかと思ったが相当なスピードを誇る実力者らしい。



 ボールは再び林王が持って、先程よりもパス回しのスピードを中盤で速めた。



「ヤミー6!」



「!」



 輝羅からのコーチングを影二が受けると、相手のダブルボランチの1人、柳上が上がって来ていた。



 そして影二が走って向かい、栗石からのパスをインターセプト。



『おっと、桜見の闇坂がパスを読んでいた! 柳上の姿をよく見ている!』



『これはナイスカットですね。闇坂君、予選でも攻守で活躍する桜見の中盤を支える要ですよ』



「(相変わらず……凄いよく見てる……!)」



 今の読みは影二ではなく、輝羅のコーチングのおかげとは中々気づかれ難い。



 だが、こうした互いの陰での支え合いがあるからこそ鉄壁の守備は出来上がっていくものだ。



「(右は速いのが居るから……!)」



 影二は霧林の側にいる夏樹を警戒して、左を走る室岡へ大きく左足で出す。



『闇坂から左サイドの室岡! これは速い!』



 左ライン際を走る室岡にパスが通り、桜見のカウンターとなっていた。



 攻撃で前がかりになっていた守備陣の隙を突き、室岡がスピードを活かしたドリブルで突き進む。



 関東大会の時よりキレのある動きだ。



「村越を抜けてGK関田と一対一! 序盤から桜見大チャンス!!」



 室岡のドリブルを前に村越が抜かれ、前にはGKのみ。室岡は取れると思って更に前へ踏み込んでいく。



 だが、横から神風の如く迫る存在があった。



「!? わっ!」



 トップスピードからスライディングで滑り込み、左足に当たってボールが弾き出される。



 GKとの一対一を許さんとばかりに、夏樹が反対サイドから迫って阻止に成功したのだ。



『なんという速さだ南田夏樹! トップスピードで迫って室岡に追いついて一対一を阻止!』



『いや、凄いですねこれは……! 将来9秒台狙えそうな足じゃないですか?』



「ビビらず攻めろー!!」



 クリアして自軍からボールを遠ざけていき、夏樹は大声でチームを鼓舞。



 打倒、神明寺に闘志を燃やす者が桜見の前へ立ち塞がる。

与一「静岡ってお茶とか美味しいんだっけー?」


輝羅「うなぎパイっていうのも、お茶と合って美味しいらしいよー」


竜斗「何で此処で静岡の名産を紹介してんだよ」


与一「これも相手を知る為でしょー」


神奈「(浜松餃子とか食べてみたい……)」


輝羅「今日の夕飯は餃子にしよっかー♪次回も桜見と林王の試合! 相手のスピードスターは何時攻めて来るのか!?」

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