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サイコフットボール 〜天才サッカー少年の双子は本当のテレパシーが出来て心が読めるサイキッカーだった!〜  作者: イーグル
第4章 中学最強が決まる全国大会

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突然強くなった理由

「全国大会まで時間無いけど、練習どんなメニューにしよう〜?」



「結構やってきたよねー。色々なランの練習とか、摩央さんから貰ったサッカーマシン使っての練習も沢山やってきたし」



 神明寺家の一軒家にて、与一と輝羅は優人、姫奈、姫香の下の兄弟3人とゲームの相手をしている。



「6出て〜」



「あ〜、7だ〜」



「8は行き過ぎだよー!」



 彼らはテレビのボードゲームに夢中で遊び、双子の兄も一緒に遊びつつも全国大会に向けての話し合いが行なわれた。



「兄ちゃん達、キャプテンじゃないのに練習メニュー考えてるの?」



「桜見はその人だけじゃなく皆が練習メニューを考えたりするスタイルだからねー」



「とはいえ良いのは中々浮かばないかなぁ〜」



 弟の問いに答えながらも与一、輝羅は何か良い練習が無いかと考え続ける。



「僕の方は監督だけじゃなくコーチの人が考えたりするけど、桜見ってそういう人もいない?」



 兄達に影響されたか優人もサッカー部へと入り、サッカーを本格的に始めていた。



 ちなみに彼は双子のような超能力は出来ないが、ボールの扱いは部内で1番上手く、早くも頭角を現しているらしい。



「いやー、監督がサッカーやらなくて見るぐらいの人だからねぇ」



「コーチは特にいなくて、僕達が代わりにやってるって感じだよー」



 桜見で与一、輝羅を超える程の実力者がいない為、2人がサッカー部のコーチ役を務めてるようなものだ。



「でも、そうなったら兄ちゃん達が全然上手くならないじゃん? 学ぶ事がないんだったら」



「そうでもないよ? 教える側になったらなったで結構新鮮な発見があるからね♪」



「優人も後輩出来たら教えてあげると良いよー♪」



 基本的に教えてもらっていた側で、桜見に入ってから初めて人に教える側に立つ。


 2人にとっても指導の勉強になったり、経験を積み重ねられた。



 そういうのも大事だと兄2人は弟にも伝える。


 いずれ彼も教える側に立つ時が来るだろうと。




「(どうしよう、チーム力を高めるには……全国に供えて皆練習して強くなってると思うし、もっと効率的なトレーニングを夏に行うには……)」



 神奈は自室の机でタブレットと向かい合い、部の為にどういう練習が良いのか。



 マネージャーとして一生懸命考えている。



 コンコン



 そこに部屋のドアをノックする音が聞こえ、神奈は部屋のドアを開けた。



 ☆



「今日もしっかり暑くなりそうだな〜」



「もう大雨が懐かしいわ」



 桜見のサッカーグラウンドに集まった部員達。


 楽斗が額の汗を拭う仕草を見せて、霧林は愛用の扇子でパタパタと扇ぎ続けていた。



「関東大会から全国大会までの練習期間が短くて限られてる。1日も無駄にせずやらねぇとな」



 もうすぐ開幕となる全国の舞台に向けて、竜斗は念願の挑戦を前に闘志が燃え滾る。



「与一と楽斗は寝過ごしてるって……神奈ちゃんから連絡来てた……」



 部員達が使う桜見のグルチャに影二は神奈からのメッセージに気づき、兄達が寝坊してるというのが謝るキャラのスタンプと共に表示されている。



「しょうがねぇな。先に練習開始と行くか」



 双子が寝坊して、まだ来ていない事に軽く溜息をついた後、竜斗は双子無しで先に軽くアップをしようとする。



「遅れてすみません!」



 そこへ神奈が駆けつけると、隣には黒いキャップとサングラスを身に着ける与一の姿もあった。



「あれ、思ったより速いね神奈ちゃんに与一」



「メッセージ打ってる最中に与一兄さんが先に起きて、輝羅兄さんがまだ寝てたので、とりあえず行こうと」



「叩き起こしても起きないからなぁ輝羅ってー」



 楽斗と話す神奈と与一の姿を見た時、影二は何か違和感を感じる。



「……与一、今日どうしたのそれ……?」



「あー、昨夜にサッカー雑誌見て選手のファッション真似したくなったからやってみたの♪」



 似合う?と言いながら与一はサングラスを外して神奈に預けた。



「相変わらずマイペースだなぁ、帽子はかぶったままかよ?」



「これもトレーニングの内だってー。帽子を落とさず今日の練習をこなすミッションね♪」



 サングラスを外して帽子は外さない与一に、竜斗は身に着けている理由を聞いてマイペースで独特だと思い、そのままにしておく。




「ねぇ、輝羅が来るまでさ。僕と1on1やってみないー?」



「お、だったらいきなり与一の帽子を叩き落とそうかなー!」



 軽くアップを終えると与一は皆へ提案、それに楽斗が乗り気な様子で前へ進み出る。



「与一先輩と1on1か。あれから俺ら練習も試合も積み重ねてきたし、行けそうじゃね?」



「少しは差を縮めてる、と思いたいよ」



 海東と楽斗の2年2人は、何処まで与一との差が埋まってるのか気になり、注目していた。



「よし、行くよ──」



 1on1が開始された瞬間、ボールを持つ楽斗から与一は文字通り目にも止まらぬ速さで迫ると、あっという間に奪い去ってしまう。



「え、は……速過ぎない……!?」



 良い勝負が出来ると思っていた楽斗だが、与一の速すぎる寄せに対応出来なくて決着は呆気ないものだった。



 その楽斗は呆然となっている。



「開始に集中じゃ遅いよ? デュエルは突然訪れるもんだからねー」



 呆然となっている楽斗へ、与一が開始前から集中を高めるようにとアドバイスを送った。



「次、誰が来るのー?」



 与一は次に誰が来るのかと部員達に視線が向く。



「俺がやる。簡単には行かせねぇからな!」



 楽斗の二の舞にはなるまいと、竜斗は最初から張り切って与一の前に立つ。




「体が強くてもフェイントが単純だよ」



「うお!?」



 フェイントで翻弄しようとする竜斗に、楽斗と同じくアドバイスしながら与一はボールを掻っ攫う。



「何か……与一凄くなってない……?」



「確かに元々レベル高かったですけど、今日は何か……一段と速い感じしますね」



 影二だけでなく、室岡も与一の動きが何時もより良いと感じ始める。



「次ー、どんどん来て良いよー♪」



 その与一は何時も通り明るく笑う。



 頭にかぶった帽子は1度も芝生の上に落ちないままだ。




「遅れたゴメンー!」



 そこに輝羅の声がして、やっと来たかと竜斗が振り返った時に彼の顔が驚きに染まる。



「え……いや、ちょっと待て! 何で与一までいるんだ!?」



「へ? よ、与一!?」



 輝羅の隣には与一の姿もあって、あり得ないと思った。



 何故なら与一は今、芝生の上で1on1を行い無双中なのだから。



「何でって、僕と輝羅が寝坊して遅れるって……神奈が伝えたのかと思ったんだけどー」



「! 与一、あれ……!」



 何処かで行き違いがあったのかと首を傾げる与一に、輝羅はフィールドで影二からボールを奪う、もう一人の与一に気づく。




「「父さん!!」」



 双子は揃ってフィールドにいる人物へと叫んだ。



「昔、僕もやっちゃった事はあるけど──2人とも遅刻は感心しないなぁ」



 与一、輝羅と同じぐらい小柄な人物は自ら帽子を取る。



 そこには与一より長い黒髪が隠れ、後ろに一本結んだ状態。



「あ、あああ!!」



 竜斗は彼の姿を見て驚くような声を上げ、隣の楽斗は口をパクパクさせている。


 影二の方はフィールドに倒れたまま呆然と見上げていた。



 全員が衝撃を受ける。



 彼こそが与一と輝羅にサッカーを教えた父親にして師、日本サッカー界の小さな巨人こと神明寺弥一(しんめいじ やいち)その人なのだから──。

与一「めっちゃ今日やりづらい!」


輝羅「こんな困るあとがき初めてだよー!」


神奈「お兄ちゃん会議しないの?ってお父さんからカンペ出されてるんだけど……」


与一「すっごい見られてる〜!」


輝羅「もう〜、次回はお父さんが来た事について色々話すよー!」

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