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サイコフットボール 〜天才サッカー少年の双子は本当のテレパシーが出来て心が読めるサイキッカーだった!〜  作者: イーグル
第3章 熱き関東大会の戦い

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新たな関東王者

『試合終了ー! 石立中学の関東大会不敗神話がついに崩れる! 東京の桜見中学が新たな関東王者に輝いた!!』



「勝ったぁぁ!!」



「うおおお!!」



 空が泣き止んだおかげで降りしきる雨からは解放され、石立を下した桜見は皆が優勝の歓喜に浸り、雄叫びを上げる者もいた。



「か、勝った!? 中学最強のチームに勝ったよねこれ!?」



「勝ちです。間違いなく!」



 一瞬何が起こったのか、遊子は頭が真っ白になると思わず神奈へ確認。


 それに対して頼れる1年マネージャーは頷いて答えた。



『桜見GK神明寺輝羅は、なんと自分でゴールを決めて完封と文句無しの大活躍です!』



『与一君の方も社君を封じていたりと神明寺兄弟恐るべしですね。この兄弟が全国のみならず、先のステージで活躍するのが楽しみですよ』



「やったやったー! ウノゼロウノゼロー♪」



「関東王者ゲットしたねー!」



 与一と輝羅、双子同士が喜びのハグを交わし、王者を倒しての完封勝利。


 その味を噛み締めて優勝の余韻に浸る。




「ちきしょう……!!」



 登山が心底悔しそうな顔を見せる横で米沢は項垂れ、石立のチーム全体に落胆がハッキリと現れていた。



 歴史ある石立、その伝説を自分達の代で終わらせてしまった事を石立部員の全員が重く受け止める。



「(雨のせい……いや、それが無くても神明寺与一、輝羅は変わらず俺達を、石立を封じていた……)」



 雨がプレーや戦術に大きく影響した事は間違いない。



 ただ、与一と輝羅の実力は悪天候だろうが実力を発揮して、完封勝利に大きく貢献。


 間近で海斗は天才兄弟の力を肌で感じていた。



「お疲れ様、あんたは充分良くやったから」



 そこに美怜が近づいて海斗へ声を掛ける。



「充分に、格好良かったんじゃない? あの子はどう思ってるのか知らないけど」



「……」



 美怜の言葉を受けると、海斗は試合が終わった足で桜見ベンチへ向かう。



 その先には神奈の姿があって、向こうも海斗の姿に気づいて振り向く。



「神奈ちゃん」



「あ、社さん……」



 デートに関して試合前に言っていた事を神奈は思い出し、どう返そうか言葉選びに悩む。



「勝手な事を言ってすまない、デートの事は忘れてくれ。俺は君に相応しい男などではなかった……!」



「え」



 海斗から頭を下げられ、忘れてほしいと言われた神奈は本日2度目の困惑に陥る。



「今の俺が精神的に未熟だと分かり、これでは男として失格だ……サッカー共々男を鍛え直すよ」



 真剣な表情で神奈へ告げた後、海斗はチームと共にロッカールームへ引き上げた。



「(これって、私……フラレたのかな? よく分かんないけど……)」



 答えを何も返さないまま、海斗が突っ走って来て最後にはデートの話を無かった事にされる。



 これが振られたという感覚なのか、神奈には難しくて分からなかった。




『優勝した桜見に優勝旗が授与されます!』



 雨の止んだフィールドでは桜見に赤い優勝旗が渡され、代表してキャプテンの竜斗が受け取る。


 優勝カップの方は副キャプテンの楽斗、賞状は輝羅が持っていた。



 さらに登録メンバー18人全員へメダルが授与と、桜見が関東王者に輝いた証だ。



 ☆



 昨年まで当たり前のように受け取っていた石立は、ロッカールームへ戻って落胆の雰囲気が部屋中に漂う。



 その中で監督の松川は口を開いた。



「お前達の代で不敗神話は終わった、けど伝説は何時か超えられたり崩れたりするもの。そして何より終わっていないだろ今年」



 負けたイレブン達へ声を掛け、部員達は敗戦のショックが残りながらも監督の言葉を聞く。



「今すぐ立ち直れとは言わない。今日の所は悔しがったり落ち込んだりして、存分にやっても良い。だが全国大会までには万全の状態へ整え、挑む準備をしよう」



「「はい……!」」



 泣いたり悔しがったりしながらも、皆が返事をして全国大会でのリベンジを強く誓う。



 そして解散となり、皆が雨に濡れたユニフォームから着替えて続々と引き上げ、最後にキャプテンの海斗が1人残っていた。



「っ……!」



 キャプテンとして励ましていたが、自分自身も敗戦の悔しさが残る。



 絶対に次は負けないと強く誓った後で彼はロッカールームから出て来た。



「存分に泣いた?」



「泣く為に最後まで残った訳じゃないからな」



 外では帰り支度を済ませた美怜が居て、海斗が出て来るのを待っていたらしい。



「なぁ」



「なに?」



「……本当に格好良かったのか俺?」



 並んで2人は歩き、外へと出てきて海斗は幼馴染へ尋ねる。



「前半は超ダサかった。もう天才でもなんでもない凡人以下って感じでキャプテン失格だったし」



「容赦無いな!?」



 美怜は前半の海斗が全く駄目だと、容赦無く切り捨てるように言って海斗の肩を落とさせた。



「でも、後半の海斗は良かったよ。チームの為に一生懸命走ったり声を上げたりと」



「まぁ……結果はあれだったけど」



 後半に関しては好評価で、美怜から見て海斗は良い動きをしていたと思える。



 それでも桜見に、神明寺兄弟には届かなかったが。



「ああいうのを本当の天才って言うんだろうな……小さかったけど、向かい合うとでっかい壁だった」



 小学生と変わらぬ小柄な双子、だが今まで対峙してきた誰よりも強大で大きく、絶対的な壁。



 圧倒的な攻撃力を持つ石立をもってしても、敵わなかった。



「だからこそ、越えたいんでしょ?」



「当たり前だ。負けっぱなしのままじゃ終われない」



 絶対超えてやると海斗が前を見据えて誓う横で、美怜は彼の顔を見たまま優しく微笑む。



 そして彼へと、そのまま近づき──




「ユニフォームを早く洗濯しないといけないから、結局外食無しなんて〜」



「ラーメン食べたかったぁ……」



 会場から出て来た与一、輝羅は外食が後日改めてという事になって、共に肩を落としていた。



「あれ?」



 兄2人と共に歩く神奈は前方にいる2人の姿に気づく。



「ん? あ、悪い虫……社とマネージャーさん?」



「何か話してる──」



 与一は未だ悪い印象を持っているらしく、言い方はきついまま。


 何かを話しているように見えた輝羅の前で、彼らは大胆な行動に出る。



「!?」



 神明寺兄妹3人は目撃すると、揃って驚きながら顔を赤くさせてしまう。


 海斗と美怜の2人が唇を重ね、キスを交わしていたのだ。



「え、ええ……!?」



 思わず両手で目を覆うも、神奈は指の隙間から2人の姿を見ている。



「神奈、すぐ帰ろう……! そっと素早く帰ろう……!!」



「結局良い感じだったじゃん、人を散々振り回す奴だったなぁ……!」



 輝羅も神奈の前に立って2人の姿を見せないよう努め、与一は文句を言いつつも先導して彼らに気づかれる事なく、その場を後にした。



 強烈な光景が頭に残り、神明寺兄妹は少し大人の階段を登ったかもしれない。



 桜見1ー0石立



 輝羅



 マン・オブ・ザ・マッチ


 神明寺輝羅



 中学サッカー関東大会 優勝 桜見中学




 1回戦 VS島岡 10ー0



 2回戦 VS風元 2ー0



 準決勝 VS真白 1ー0



 決勝  VS石立 1ー0



 得点14 失点0



 大会最優秀選手 神明寺輝羅



 大会得点王 古神星夜

神奈「……現実で初めて見た……」


与一「一応イタリアでも見た事はあるけどさぁ、まさかシャイな日本であるとは思わなかったよー!」


輝羅「彼らが海外並に情熱的だったのかもねー……」


神奈「何かまだドキドキが止まらないかも……!」


与一「勝ったけど向こうが堂々としてて、こっちがコソコソ出て勝者がどっちか分かんないよこれ〜」


輝羅「え〜、気を取り直して次回はキャラ紹介で関東大会の章は終わり、その次からが全国大会編となります!」

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