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サイコフットボール 〜天才サッカー少年の双子は本当のテレパシーが出来て心が読めるサイキッカーだった!〜  作者: イーグル
第3章 熱き関東大会の戦い

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お見舞いで豪邸へGO!

「竜斗への報告は直接言いに行かね?」



 桜見のロッカールームで全国大会への出場を決めた興奮冷め止まぬ中、楽斗は一足先に着替え終えて未だ着替え中の与一や輝羅達へ提案していた。



「直接ってスマホのメッセージで伝えりゃ一発だろ」



「 それで伝えて終わりは味気ないにも程があるってー。折角全国に出られる事が決まったし、元々あいつが強く望んでいた事なんだからさ。どうせならビックリさせたいんだよ」



「それいいねー♪」



「何か面白そうで好きだよー♪」



 霧林のスマホ案を却下して直接言いたい楽斗に、与一と輝羅は1秒の迷いも無しで賛成。



 流石に全員で行くのは迷惑だろうと、見舞いに行く人数は制限されて楽斗に与一、輝羅、神奈、若葉で行く事となった。



 ☆



「此処だよ、あいつの家は」



 何度か家に来た事がある楽斗の案内で、一行は竜斗の暮らしている家の前にやってくる。



「通りとか見ていて、そんな雰囲気は何となく伝わって来ましたけど……」



「まさか此処までとは思わなかったなぁ〜」



 この家に来るまで高級住宅街を歩いてきた道を若葉は思い出し、輝羅の方は目の前にある家を見上げて驚く。



「デカ過ぎでしょ〜!?」



 叫ぶように言う与一の前には大きな白い屋敷が見えて、その前には車1台分ぐらい余裕で通れるぐらい、重厚感のある門が聳え立っていた。



「……お見舞い品、これで良かったかな?」



 神奈が両手に持つ果物のカゴを見ると、豪邸暮らしの彼にスーパーで買った見舞いの果物は合わないかもしれない。



 その考えが過ぎる中、楽斗は慣れた様子で門に付いているインターホンを鳴らす。



 ピンポーン



「あ、楽斗ですー。竜斗の見舞いに来ましたー」



「かしこまりました、正面からお入りください」



 インターホン越しに喋った若い女性らしき声は礼儀正しく聞こえ、何も知らない4人から見れば竜斗の家族で姉か母親かと思う。



 ゴゴゴゴッ



 ゆっくりと門が開かれた後、楽斗は中へと進んで4人も続く。




 白い屋敷までは距離があって、それは庭というより公園に近いぐらい広くて緑豊かな光景が見える。



「おー、楽ちゃん。友達連れて坊っちゃんの見舞いかい?」



「そうだよー、ゴンさん今日も精が出るねー」



 屋敷へ向かう途中、ハシゴに登ってハサミで庭の手入れをする初老の男が見えた。



「夏風邪らしいからゴンさんも奥さんも気をつけてねー」



「俺も女房も頑丈よぉ、夏風邪なんざへでもねぇ」



 世間話を軽くしてから庭の手入れへ戻る男に挨拶してから、再び楽斗は彼らと共に歩き出す。



「今のって、赤羽先輩のおじいさん……ではなさそうですよね?」



「ああ、このひろーい庭の手入れをしてくれてる庭師の権蔵(ごんぞう)さんだよ」



「庭師とか居るんだぁ〜」



 楽斗から庭師と聞かされ、輝羅と若葉は竜斗が実は相当な金持ちの息子なんだと思うようになる。



「普段商店街のコロッケ食べたり、お弁当がアスリート向けのご飯多めだから全然分かんなかった〜」



 かなり意外だと、与一は公園のような庭を珍しそうに見回していた。


 双子は竜斗の心を読んではいたが、どんな家に住んでるかまで分かる訳ではない。



 超能力の使えるサイキッカーとはいえ、そこまで万能ではなかった。




 楽斗を先頭に一行が屋敷の扉の前に立つ。


 此処も門のように大きく、重厚感ある扉は突然ゆっくりと開かれる。



「「ようこそいらっしゃいました、楽斗様にご友人の皆様」」



「わっ、メイドさん……!?」



 向こうで待っていたのか、開かれた扉の先に2人のメイド姿をした女性が立っていて、同時に頭を下げると声も揃えて挨拶する。



 実際にメイドを見たのは初めてなせいか、若葉は驚くリアクションを見せて、神明寺兄妹の3人も揃ってビックリする。



「赤羽家の家事を担当しております、赤羽聖羅(あかば せいら)と申します」



「同じく赤羽有栖(あかば ありす)と申します」



 2人とも凛として竜斗ぐらいに背の高い女性、違いと言えば聖羅と名乗った女性が黒髪のショートボブ。


 有栖と名乗った女性が黒髪のポニーテールと、髪型が異なるぐらいしか見つからない。



「赤羽、という事はお2人は竜斗さんの姉でしょうか?」



「従姉です。私と有栖は血が繋がった双子の姉妹ですが」



 初対面の4人が挨拶を済ませた後、神奈は2人の苗字を聞いて竜斗の姉なのか尋ねると、聖羅が代表して答える。



「従姉、なら別にメイドさんの格好しなくても良さそうに思えるけど〜」



「私達は共に形から入るタイプなのです」



「手伝いをするならメイドに徹しようという事で、このような形を取りました」



「はぁ〜、色々あるんですねぇ」



 与一と輝羅は話を聞くと聖羅、有栖の2人は独特の双子だなと思えた。



 最も他の者達から見れば与一、輝羅の双子も相当代わってはいるが。



「では、竜斗坊っちゃんの部屋までご案内します」



 メイドとしての役目を徹底してるらしく、聖羅が一行の案内を担当して有栖は仕事へと戻る。



「本当に凄い家だなぁ……庭師にメイドって漫画の世界だけかと思った……」



「この家に来ると異世界転生気分でも味わえちゃいそうだねー♪」



 自分達の住む世界とはまるで別世界。


 若葉が階段を上がりながら周囲を見回す横では、与一が違う物語のキャラになれそうな雰囲気あると、陽気に笑っていた。



 やがて2階にある竜斗の部屋に到着し、聖羅は部屋のドアをノックする。



「竜斗坊っちゃん、楽斗様とサッカー部のお友達の皆様がお見えになられました」



「あー、入ってくれー」



「では、私はこれで失礼します」



 礼儀正しく頭を下げてから、聖羅も仕事へ戻った後に一行はドアを開けて中へ入る。



「よう……わざわざ家まで来てくれたのか」



 竜斗は大きなベッドの上で寝ていて、右手にはスマホを持つ。


 見た所、具合の悪そうな感じは無い。



「体調は大丈夫ですかキャプテン? これお見舞いに持って来ました」



「お、フルーツ? ありがたいな。キウイとか俺好きだから嬉しいわ」



 神奈から見舞いのフルーツを受け取ると竜斗はキウイ好きで、それがあって嬉しいと感謝する。



 竜斗の部屋は漫画の本が本棚にびっしり並び、勉強机の方には教科書と共にサッカーの本が何冊か並んで、此処だけ見れば普通のサッカー少年の部屋と変わらない。



 ただ、部屋の広さやベッドの大きさは普通と違うが。



「意外とお坊ちゃん暮らしなんだねー、竜斗って♪」



「意外は神明寺家も言えねぇだろ」



 色々と面白いのが見れたと、与一に言われるが道場付きの家に加えて高い場所で暮らす方も、竜斗からすれば変わっている。



「色々と驚かされました……メイドさんとか」



「あー、まぁ姉ちゃん2人は変わり者って事で気にすんな。高校卒業して他に行く所が無かったから、此処に住み込みで働いてるってだけだ」



「なるほどー、つまりフリーターってやつだね♪」



 聖羅、有栖の2人が屋敷でメイドをしている理由について聞かされ、4人は大人って大変なんだと理解する。



「確かに広い屋敷を1人で家事をするとか、お母さん1人じゃとても大変そうですよね」



「それ以前に家事をしてる暇は無いけどな。うちの父さん、母さん2人とも普段から忙しい身で、土日も仕事入ったりするぐらいだし」



「え、そんな忙しいのー?」



 神奈も与一も竜斗の親をまだ実際に見ておらず、色々と忙しい身なのかとイメージが膨らんでいく。



「知らない? 竜斗の父親は日本で有名な男性アイドルグループ、トップメンズの赤羽尚志(あかば なおし)で母親は国民的な女優の大姫陽子(おおひめ ようこ)。あ、大姫は芸名ね」



「それってどっちも芸能人……ですよね?」



「分かんない〜」



「ずっとイタリアに居たから日本の芸能界とかまだちょっと……」



 楽斗が両親は有名人だと説明するが、神明寺兄妹の3人は海外暮らしが長かったせいか日本の芸能界に疎く、若葉もあまり関心が無い様子だった。



「いいだろ別に、うちの親についてわざわざ話しに来た訳じゃねぇんだろ?」



「ああ、そうそう! 竜斗に伝えたい事があって──」



「風元に勝って全国大会行ける事になったんだよな」



「……え?」



 サプライズのつもりで伝えようとしていた楽斗だが、竜斗は既に結果を知っている。


 これには楽斗を呆然とさせていく。



「あのな……今時スマホで試合がライブ配信で流れる事くらい普通にあんだろ」



 長い付き合いのせいか、楽斗が驚かせようとしていた事は竜斗からすればお見通しで、竜斗は自分のスマホを見せて試合をずっと見ていた事を伝える。



「そういえば……関東大会って配信されるんだった〜」



 完全に忘れていたらしく、竜斗へとサプライズは空振りで終わってしまう。

与一「完全な空回りで終わったねー」


楽斗「忘れていたよ現代文明〜!」


神奈「ライブ配信されてるという事は全国のライバル達に見られているから、研究されそう」


輝羅「完全なサプライズ失敗から、次回は竜斗がサッカーをやるようになった理由が語られますー」

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