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サイコフットボール 〜天才サッカー少年の双子は本当のテレパシーが出来て心が読めるサイキッカーだった!〜  作者: イーグル
第3章 熱き関東大会の戦い

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キャプテンの欠場

「いや、嘘だろ……?」



「マジで……!?」



「残念ながら、本当の事で嘘は無いからね……」



 次の試合でベスト4、全国大会出場が懸かる大一番の試合。



 会場に集まった桜見のメンバー達は、顧問の遊子から衝撃的な事を告げられて皆が驚いてしまう。



「竜斗が夏風邪で来れないってマジで〜!?」



 与一は今、この場にいない竜斗に対して叫ぶ。



 試合開始の時が近づいているのに、何処を見回しても竜斗の姿が見えないのは彼が夏風邪を引いてしまい、今日の試合を欠場との事だった。



「キャプテンでエースの彼が不在なのは、チームにとって凄く痛手ですし代わりも利きませんから……戦力の低下は避けられません」



 これには神奈もどうしようかと、かなり困った表情を浮かべる。



「今から竜斗が奇跡的に全回復する、なんて奇跡は無いだろうしエース無しでやるしかないよねー」



 部員達が突然キャプテンの欠場に驚く中、輝羅は竜斗無しで試合をやる方向へと既に切り替えている。



「んじゃあ代理キャプテンは輝羅にお願いしよっかな」



「あれ、副キャプテンやんないのー?」



 てっきり楽斗がキャプテンをやるのかと思えば、輝羅に代理の役目が回って来て予想外だった。



「俺は竜斗みたいにグイグイ引っ張る感じ出来ないし、俺より輝羅とかの方がタイプとして近そうな感じしたからさ。向いてると思うよ」



 自分よりも輝羅の方が上手くチームを引っ張れて、勝利の確率は少しでも高い方が良いと迷わず楽斗はキャプテンの座を託す。



「んー、まぁキャプテンやるの嫌いじゃないし。やって良いならやるよー」



 楽斗から証であるキャプテンマークを渡され、輝羅が今日の試合でキャプテンを務める事が確定。



「それじゃあ外暑いから会場の中に行こっか〜」



 竜斗とは違うマイペースな緩い声で輝羅は先頭を歩き、真っ先に会場へ入っていく。



 ☆



「ふ〜、今日の試合……バッチリ野本兄弟の最後の一人居たな」



「向こうの夏風邪治って……こっちが夏風邪……呪われてる……?」



「ヤミーが呪いとか言うと怖いって〜!」



 試合が始まる前、軽いウォーミングアップでフィールドに出ると、そこで風元中学と顔を合わせて夏風邪で欠場だった野本宗二の姿も見えていた。



 つまり風元は本来の姿で、今日の試合に臨んでくる可能性が極めて高い。


 逆に桜見は竜斗が夏風邪で欠場と、エース無しで戦う事になってしまう。



「代わりのワントップは海東、行けるかなー?」



「あ、はい。大丈夫っす」



 輝羅が竜斗の代理としてスタメンに選んだのは2年のFW。



 黒髪にヘアバンドを着けた海東宗一郎(かいとう そういちろう)は指名に応えて前へ進み出る。



「初戦で2得点出来てるし、その調子で今日も1点頼むよー♪」



 竜斗が不在の分、点を取ってほしいと与一は明るい笑顔で後輩へ頼む。



「1点? やるからにはハットトリック、得点王目指しますよ!」



「おお〜、ビッグマウスだなぁ」



 1点や2点で満足する気は無く、生粋の点取り屋である海東の目指す物は大会得点王だと、かなり大きく出た。



 こういう強気なFWは頼もしく感じて、楽斗は取れるなら本当に取ってほしいと密かに願う。



「とりあえず野本宗二が出るなら、そこのゾーンを避けて他から攻めて得点を狙うべきだよな」



「そうですね、ソウだと高さで勝ち目とか無いですから」



「おいこら、それは人を小さいとか言ってんのかコウ」



 霧林と話す室岡がハイボールでは小柄な海東には無理と言った時、自分がチビと言われて良い気分のしない海東が同級生を睨む。



 共に2年の室岡と海東、コウとソウというあだ名で呼び合う仲。



「揉めてないで、試合そろそろ始まるからね!?」



「よっし、行こうかー」



 そこへ同じ2年の若葉が2人の間に割って入ると、やり取りをしている間に試合の開始時間が迫る。



 キャプテンマークを右腕へ身に着けた輝羅は、竜斗不在で公式戦のキャプテンを任されて張り切ってる様子。




『運命の悪戯と言うべきなのか。試合当日に桜見のキャプテン赤羽竜斗が夏風邪で欠場すると、風元のDF野本兄弟の次男、宗二が戻る出来事が互いのチームに起こり、桜見中学と風元中学の試合は早くも波乱の予感がしてまいりました!』



『桜見は神明寺輝羅君がキャプテンを務めるみたいですね。エースの欠場に対して主力の戻った風元が多分有利かもしれませんが、蓋を開けてみないと分からないのがサッカーなので』



 1回戦で大勝の桜見と攻撃サッカーの風元。


 この2チームの試合が注目されているようで、会場は満員の観客達で埋まっている。



 黒と青のストライプユニフォームの桜見、GKは白。



 オレンジのユニフォームの風元、GKは水色。


 桜見中学 フォーメーション 4ー5ー1


        海東

         18

   室岡   鈴本   霧林

    8     10     11

      宮村  闇坂

       5    14


  新田 神明寺(与) 大橋 西村

   2    6    3   4


       神明寺(輝)

         1



 風元中学 フォーメーション 4ー5ー1


        町田

         9

  野本(智)       野本(新)

   17          7

    和坂  加藤  三田村

     5   10    8


 坂野  野本(宗) 牧口  田上

  2    6   3    4


        岸岡

         1



「僕が掛け声やって良いんだよねー?」



「それが桜見式だから、いっちょ気合の注入よろしくー!」



 桜見イレブンが円陣を組むと、輝羅は改めて自分が声掛けやって良いのかを確認。



 楽斗から促された後、コホンと1度咳払いをしてから輝羅は言葉を発する。



「桜見ファイ!!」



「「オー!!」」



 輝羅の掛け声に皆が声を合わせて、各自がポジションへと散っていく。




 コイントスで先攻を取った風元中学、センターサークルには町田と野本兄弟の長男である新太がボールの前に立つ。



 ピィ────



『全国大会出場を懸けた試合が今キックオフ!1年の野本智、早くも左から駆け上がる!』



 この試合、唯一の1年生で野本兄弟の三男である智は左のライン際を走っていた。



「右走って来てる! キリー気をつけろよー!」



 楽斗から見て右から上がって来る小柄な相手選手に気づき、右サイドを守る霧林へ注意するように声を掛ける。



『(与一、あれは違うよね)』



『(ただのデコイで彼にパスを出す気無いな)』



 双子のみが相手チームの心を読み、テレパシーで確認し合うと相手の作戦を見抜く。



 警戒される選手を走らせ、相手の注意を向けさせる作戦なのだと。



「ヤミー、10番行ってー!」



「10番……あ!」



 与一の声に影二が気づくと、中央から上がって来る加藤の姿が視界に入っていた。



『風元、右サイドから野本新太が上がって逆サイドには弟の智! 今日も兄弟でゴールを狙う!』



 新太の視線は右サイドを走る弟に向き、霧林が智の右側を並走する事でパスコースを塞ぐ。



「(え、マジかよ!?)」



 だが、それでも構わず新太が弟の方を向いたまま右足のパスが出る。



 霧林がインターセプトに出ようとした時、そこへ中央から上がって来た加藤が急に飛び込んできた。



「(作戦成功!)」



 サイドチェンジかと思えば、味方のパスをカットしての中央突破というトリックプレーに出る。



「(何が成功だってー?)」



「っ!?」



 そのプレーを読んでいた与一が、加藤から瞬時にボール奪取に成功。



 竜斗が欠場しようが完封勝利狙いは一切揺らぐ事も、変わる事も無い。

与一「元気そうなキャプテンでも風邪引くから、体調管理は気をつけないといけないねー」


輝羅「今回は風邪引いてた相手が戻っちゃったし、1回戦よりは大変になりそうかなぁ」


神奈「相手の3兄弟は連携が相当高いと思うから」


与一「低かったら兄弟の仲悪そうだよー」


輝羅「次回も続く風元との試合! どっちの兄弟が勝つかなぁ〜?」

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