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サイコフットボール 〜天才サッカー少年の双子は本当のテレパシーが出来て心が読めるサイキッカーだった!〜  作者: イーグル
第3章 熱き関東大会の戦い

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共に伝説を作った男

 桜見運動公園の池のほとりへ移動すると、神明寺家の子供達は間宮から振る舞われた焼きそばを食す。



「めっちゃ美味しい〜♡」



「おいしい〜♡」



「おいしい〜♡」



 優人、姫奈、姫香の3人が幸せそうな顔を浮かべ、心ゆくまで堪能していた。



「ソースがもう効果抜群だね〜♪匂いで食べたくなっちゃうし焼きそばの麺と絡んで最高〜!」



「作った人は天才過ぎるよ〜!」



「焼きそばってこんなに美味しいんだ……!」



 与一、輝羅、神奈の中学生組の口にも合い、あっという間に完食してしまう。



「皆美味そうに食うなぁ」



「食べ物は美味しく味わって食べなさいって言われてるからね」



 輝咲と話す間宮は子供達の食べる姿を見て、父親の影響が大きいなと密かに思った。



「けど驚いたぁ〜、間宮さんって合気道の知り合いかと思ったらお父さんの高校時代の先輩だったんですねー」



「まぁ、それもやってたけどな。皆のお母さんには結構鍛えられたもんだ」



 焼きそばを食べ終えた与一は間宮に頭を下げて礼を言ってから、父親との高校時代に関して話す。



 それを話す時、間宮の頭には懐かしい光景が次々と浮かぶ。


 10年以上の過去になってくるが今も鮮明に思い出せる日々。



「お父さんの後輩姿とか想像つかないけど、間宮さんから見てどうでしたか?」



「一言で言えば、すっげぇ生意気」



 神奈から学生時代の父親について問われ、その先輩である間宮は嘘偽り無しでハッキリと言いきった。



「自分のペースを崩さず人のペースは乱してばかりで色んな後輩を見てきたけど、あいつを越える生意気なのは見たことが無ぇ」



 後輩の妻や子供達の前でも一切の忖度をせず、思った事を言う間宮に嘘が無い事は与一と輝羅が分かっている。



「──けど、誰よりも小さいのにサッカーは誰よりも上手くて頼もしかった」



 先程まで軽く笑っていた間宮だったが、サッカーに関しての事になると表情は真剣になっていく。



「高校時代のお父さん、やっぱり滅茶苦茶上手かったんですかー?」



「まぁなぁ、正直憎らしいぐらいだったわ。そん時俺も同じポジションってのもあったかもしれねぇが」



 輝羅からの質問に答える中で、間宮は後輩の才能に嫉妬した時期があった事を明かす。



「ああ、間宮君は結構ライバル視してたっけか。合気道でも本気で争ったりしてたし」



「全部返り討ちにされたけどな」



 同じく高校時代を共に過ごした輝咲。


 彼女から見て当時、間宮が彼をそう見ていた事は伝わっている。



「サッカーしてる時のあいつは迷いなくプレーしてガンガン声を出したりしたし、今だから言えるけど……マジで凄いんだよ神明寺弥一って奴は」



 間宮からすれば生意気な後輩だが、サッカーで誰よりも頼れる存在なのは確実に言える事。



 彼の心は弥一に対して凄いという思いが大きかった。



「お父さん、そんな前から凄かったんだ〜……」



「なんだ、本人から直接そういう話を聞いたりしないのか?」



「話しません。お父さんは昔をあまり語らない人ですから」



 神明寺兄妹3人とも父親から昔の話を特に聞いてはおらず、高校時代の事については詳しく知らない。



「調べりゃ高校どころか小学校時代から凄かった事が分かるぜ」



「という事は中学の時も凄かったんですかー?」



「中学? いや、そん時は日本に居なかったはずだから日本の中学サッカーはしてなかったぞ」



 今の自分達と同じ中学時代も凄かったのか、輝羅が聞くと間宮は首を横に振って、弥一が中学サッカーは通っていない事を告げる。



「じゃあ、お父さんは唯一中学のタイトルを取ってないって事ですよねー?」



「そういう事になるな──」



 会話をしてる中で間宮は与一と輝羅の目を見ると、2人とも勝ち気な感じがして父親の姿と重なる。



「お前ら本当親父そっくりだなぁ〜! 特に与一だったか。名前といい姿といい似過ぎだわ!」



「わわっ!?」



 間宮からクシャクシャと頭を撫でられ、与一は手をバタバタさせていた。



「お前達2人は桜見中の3年となると、中学のタイトルを取るには今年がラストチャンスになっちまうな。取れんのか?」



 与一の頭から手を離すと、間宮は双子のサッカー少年達を見れば問い掛ける。



 最初にして最後の中学サッカーで天下を取れるのか。



「取りますよー」



「勿論です」



「「無失点で勝つつもりなんで」」



 与一と輝羅はそれぞれ言った後に最後の台詞が完璧に重なる。



「くっ……はははは! お前ら本当に親父の血を濃く受け継いでやがる!」



 これを聞いた間宮は愉快そうに腹を抱えて笑っていた。



「何かウケるような事を言っちゃいましたかー?」



「ああ、いや悪い悪い。2人の親父が入部した時の事を思い出しちまってな。とんでもねぇビッグマウスをかましてきたもんだ」



「お父さんって、そんな大口叩く人だったんですか」



 間宮から父親の知らない面について色々聞かされ、ぬいぐるみを抱えながらも神奈は興味津々だった。



「そりゃもう──」



 ヒュゥゥ──── ドォォォ──ン



 そこに花火の打ち上がる音が聞こえると、その場に居た全員が夜空に輝く光のアートを目にする。



「すげ〜!」



「きれい〜♪」



「きれい〜♪」



 大きな花火が夜空に描かれたのを目の当たりした優人、姫奈、姫香の幼い子供達。



「夏って感じだね」



 久々に日本で見る花火を輝咲は子供の面倒を見ながらも、懐かしそうに見つめた。



「あー、話し込んでて花火を何時の間にか迎えちまったか。この歳になると時間の流れが早く感じちまうわ」



 昔話に花を咲かせ過ぎて花火の時間を忘れていた間宮。



 しかし、それも夜空の美しい花火を鑑賞すれば些細な事だと思えてしまう。



「うわー、日本の花火って迫力すっご〜!」



「これ撮らないと勿体ないってー!」



「あ、消えちゃった。次待たないと」



 神明寺兄妹の中学組も揃って花火に夢中となり、それぞれスマホで撮って思い出に残す。



「間宮先輩ー!」



 そこに間宮を呼ぶ声がして、スマホで花火を撮っていた兄妹が振り返ると、間宮と同じ法被を着るボサボサした茶髪の大柄な男が立っていた。


 長身の間宮、輝咲より背が高い。



「あ? どうしたよ(たもつ)



「どうしたもこうしたも無いでしょ! 間宮先輩いないから焼きそばの屋台が俺だけで大変なんですよ!」



 どうやら間宮は焼きそばの出店を途中で抜けたらしく、その間にずっと彼が店番をしていたようだ。



「そんな客来てんのかよ? そりゃ戻らないとやべぇわ」



「あれ、あの子達って……!?」



「じゃあな青少年達ー! 戻るぞ保!」



 間宮は迎えに来た者と共に焼きそばの屋台へと戻っていく。



「騒がしかったけど良い人だったねー良い兄貴って感じ♪」



「お父さんと仲良かったみたいだし、焼きそばくれたからねー」



 与一も輝羅も間宮の事は焼きそばをくれた良い兄貴、として覚えたようだ。



「とりあえず、お父さんが中学のタイトル取ってないなら〜」



「僕達が取るっきゃないでしょー」



 小学生と高校生の大会を制してきた父、弥一が中学生の大会だけ唯一取っていない事を聞いて、与一と輝羅は互いの顔を見ると笑い合う。



「というか間宮さん、結構格好良い人だったなぁ」



「ええ? 神奈ってば間宮さんみたいな人がタイプなのー?」



「格好良いって思っただけだから」



 神奈が間宮の事を呟くと、与一と輝羅は神奈が年上で大人の男が好きなのか気になってしまう。



「2人とも神奈好きが変わらないな……与一、輝羅、神奈、そろそろ帰るよー」



 双子の息子達が神奈を大切に想ってる気持ちを輝咲は分かっていた。



 もう少し母としては妹離れしてほしい所で、高校生になれば変わるかなと考えながら、子供達6人を連れて帰路につく。



 この翌日に関東大会が開催となり、夏の戦いが始まる……。

与一「間宮さんなら色々安心ではあるけどねぇ〜」


輝羅「結婚してて、そこに想ってたら色々と大変だからね……あの悪い虫よりは良いとして」


神奈「だから兄さん達、何を話し込んでるの? またお兄ちゃん会議?」


輝羅「あ、今終わったよー。次回はいよいよ関東大会の始まり! 桜見の1回戦をやるよー!」


与一「1回戦まずは突破といこうかー♪」

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