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サイコフットボール 〜天才サッカー少年の双子は本当のテレパシーが出来て心が読めるサイキッカーだった!〜  作者: イーグル
第3章 熱き関東大会の戦い

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東京の3強集結

「で、わざわざ石立中学まで行って双子の刺激になったって訳か」



 夏の暑さがやって来て桜見のグラウンドで部活する選手達は休憩中、積極的に水分補給を行っていた。



 竜斗がドリンクを飲みながら視線を向ける先には、共に練習する与一と輝羅の双子。



「行くよー!」



 与一が操るのはサッカーマシン。


 機械設定を終えればボールをセットして、その前にはゴールマウスに立つ輝羅の姿。



 ドンッ



 放たれたボールが大砲の弾のように放たれ、この機械が出せる最大スピードで文字通りの弾丸シュートと化した。



 ゴール右へ向かう豪砲に輝羅は驚異的な反応を見せる。



「せぇっ!」



 ビシィッ



 マシンの最高速度で放たれたシュートを両掌で弾き、ゴールマウスから逸らした輝羅のセービング。



 小柄な体を補い余りある反射神経と技術で、高速シュートをも止める。



「与一、もっと厳しいコース! 今の甘めだった!」



「ちょっと待ってー! マシンだと蹴るより狙い難くて大変だからさぁー!」



 もっと厳しいシュートを輝羅が望むと、与一は次の準備へ入っていた。




「確かに気合い入ってますよね……珍しく」



 若葉でなくとも部員達全員、双子がマイペースなのは知っている。


 それが今、熱心に練習を行なっている姿が珍しいと、映って見えるのは気の所為ではないだろう。



「石立のハイレベルなサッカーを見て、心折れず逆に張り切ってるとか凄いなぁ」



 凄いと思うと同時に楽斗は向こうで何が起こったのか、冷えたタオルで癒されながらも気になってきた。



「見た感じですが、向こうのキャプテン社海斗をかなり意識してそうでした」



 部員達にドリンクを配っていく神奈は見学の時を思い出すと、兄2人が海斗に対して厳しい目を向けていた事を思い出す。



「社か──あいつ中学No.1の天才ゲームメーカーって言われてるから、確かに攻撃だと1番厄介になってくるだろうな」



 本当は妹を守ろうとしているだけだが、その事実に竜斗が気づく気配は全く無い。



「……全国ベストイレブンに2年連続で選ばれたりと、中学のスター選手で凄く眩しい存在……」



 影二からすれば海斗は光り輝く道を歩き、常にスポットライトを浴び続ける華のある選手。


 そんなイメージが強くあった。



「確か俺が生まれる前とか滅茶苦茶連覇を続けたりして、今の日本代表として活躍してる選手達は結構あの中学出身が多いんだよな」



「数多くの代表選手を出してる、超名門サッカー校で知られてますからね石立といえば」



 霧林、室岡の2人も石立が中学No.1である事は当然聞いている。


 あの選手、この選手も出身だったなと話し込んでいた。



「(そんな感じだったかな兄さん達……?)」



 神奈からすればサッカーというよりも、他の事で何やら兄2人が深刻になってるように見える。


 だが、それはチームにとって関係無いだろうと、神奈は混乱させない為に伏せておく。



 ☆



「お疲れー……ん?」



 今日の練習が終わり、他の部員達と挨拶を交わして何時も通りユニフォームから制服へ着替えていた時。



 竜斗は自分のスマホにメッセージが入っている事に気づいた。



「……マジかこれ?」



 そこにあった内容に竜斗は一瞬我が目を疑ってしまう。



「どしたの竜斗?」



「あ、いや……これなんだけどよ」



 そこへ楽斗も着替えに戻ると、竜斗の様子が変だったので話しかける。



「──また急だなぁ」



 竜斗からスマホの画面を見せてもらい、楽斗も驚く顔を浮かべていた。




「んん? 何か騒がしい……ああ」



「そういう事かぁ」



 遅れて着替えに来た与一、輝羅は部室内がざわついている事に気づくと、すかさず彼らの心を読む。



 そこで王坂の大木田から竜斗へ、合同練習の誘いがあったと分かる。



 ☆



 翌日、桜見サッカー部は部員総出で東王大学へと来ていた。



「王坂と合同練習のはずが東王の方に来るとは思わなかったな」



 竜斗の目の前には東王大学中等部の大きな校舎と広大な敷地が見える。



「とりあえず入って良いんですよねー?」



「話は通っているから大丈夫、急な事だったけどね」



 楽斗が大丈夫かと遊子に確認すれば、顧問同士でも話は行われてOKを貰っていた。



 一同は大学の中等部の方へ向かって移動。



「おお〜、此処もサッカーのグラウンド複数ある〜」



「石立といい名門は違うなぁ〜」



 石立中学を見た後の東王大学となり、2校とも複数のサッカーグラウンドが確認された。


 桜見には無い部分ばかりで与一や輝羅、他の部員達には新鮮に映る。



 東王大学は都内でも有数の名門大学で、勉強とスポーツの両方が東京トップクラス。


 サッカーも例外ではなく高校はインターハイや選手権出場、大学はリーグで常に上位を走る程だ。



 加えて中学も都内No.1で学校としてもサッカーには大きく力を入れている。



「よう、都大会以来だな桜見」



 中等部のグラウンドまでやってくると、そこには東王キャプテンの剛源が待っていた。



「正直ビックリしてるわ。最初は王坂との合同練習かと思えば東王も加わって3校での練習になるなんて」



「そこは俺も驚きだ。大木田の奴が色々と動いて今回実現させたみたいでな……行動力と実行力の高い奴だ」



 竜斗と剛源の話を聞き、これが大木田による実現だと分かる。


 彼が都内1、2を争う名門校に桜見を加えた、異例の合同練習を実現させた手腕はたいしたもの。



「おお、来たか赤羽!」



 そこへ先に来ていた王坂、大木田がドタドタと慌ただしくやってきて2人に加わる。


 大木田と剛源、大柄な男子2人が並ぶと中々の迫力があって、小さくないはずの竜斗が小柄に見えてしまう。



「やっぱり同じメンバーでずっと練習するだけでなく、たまには他校と練習する方が互いに刺激を受けて良いと思ってな。無事に実現出来て何よりだ!」



 都大会を制した桜見と2つの名門校のチームが並び立つ光景に、大木田は豪快に笑ってみせた。



「確かにまぁ、関東大会を備える俺達としては良い練習になって良いかもな。ありがたいよ」



 関東から桜見を含めた16チームの精鋭が集まる大会。



 レベルの高いチームとの連戦を想定して、王坂や東王と練習出来るのは貴重だと、竜斗は大木田と剛源に感謝する。



「これってあれかなー? 今まで戦い敗れ去ったライバル達が主人公に後は任せるから俺らの分まで頑張って来い! 的なやつとかー♪」



 何処か王道の漫画っぽい展開だと与一はワクワクした感じで笑う。



「んなつもりあるか。つか誰が主人公でライバルだよ」



「別に桜見の為の合同練習とかじゃないからな? 俺らのレベルアップの為だし」



 そこへ王坂の真野、レオードが揃って与一へツッコミを入れながら自分達の為だと否定。



「というか、それだったら俺達を破った柳石の方に託しますし」



「全然漫画通りじゃなかった〜」



「ま、どっちにしても3チームの合同練習は貴重だから頑張っていこう♪」



 最後に年下の松田からもダメ押しを受け、漫画のような展開じゃないと軽く凹む与一に、輝羅は彼の頭に右手を置いて軽く励ます。



「よし、時間が勿体ないし早速合同練習を開始だ!」



 大木田の言葉で3チームによる練習が開始され、与一と輝羅も他の部員達と共に動き始めた。

与一「まさかの3チーム合同練習となりましたー♪」


輝羅「僕達も行動力とか実行力は高いつもりだけど、大木田も負けてないなぁ〜。おかげで名門2チームと一緒に練習出来るから感謝しないとねー」


神奈「ちなみに王坂、東王も多くのマネージャーが来てくれて私は彼女達と合同での仕事だね」


輝羅「神奈も頑張ってくれてるという事で、次回は3チームによる合同練習!」


与一「この時期になると夏の暑さも厳しいから、水分補給しっかりやろうー」

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