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サイコフットボール 〜天才サッカー少年の双子は本当のテレパシーが出来て心が読めるサイキッカーだった!〜  作者: イーグル
第3章 熱き関東大会の戦い

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関東最強チーム

「石立中学には100人以上の部員達が居てね、一番下の8軍から始まって皆がトップの1軍を目指して日々切磋琢磨してるんだよ」



 石立キャプテンの海斗にサッカー部を案内してもらうと、桜見から来た3人の前に広がるのは、多くの石立部員達がフィールドを走る光景。



 練習だが鬼気迫るような顔で皆がプレーをして、与一や輝羅から見れば絶対上に行くという強い心が見えていた。



「今やってるのは4軍だね」



「あれで4軍……結構速いパス回しを見せてますけど、層が厚いですね」



「遠い所から石立中学に入学する人もいるから色んな人が来るんだよ。しかし──」



 海斗と神奈を遮るように間へ立つ与一と輝羅は、いずれも厳しい目を向けて練習を見つめてるように周囲から見える。



「まぁまぁ、上手いんじゃないかな〜?」



「そこそこって所だね〜」



 練習を見てはいるが正直2人からすれば、今見えている4軍の事よりも海斗から神奈を遠ざける方に意識を向けて、悪い虫が可愛い妹に付かないよう務めていた。



「かの有名な神明寺の2人にとっては物足りないらしいね」



「うん、試合見てたけど出てたメンバーより明らかに遅いし」



 神奈から見て速いパス回しに見えたが、与一や輝羅から見れば遅く感じる。


 そこの評価には偽りなど何も無く正直だ。



「かの有名な……もう桜見の事とか知ってたんですね」



「まあね、都大会決勝の柳石との試合は見せてもらったよ。あんなパスは石立でもやった事は無い、ハッキリ言って凄いの一言に尽きる」



 相変わらず双子のバリケードがある中、海斗は神奈と言葉を交わす。



「流石に君のような優秀マネージャーが居た事までは知らなかったけどね」



「いえ、私はまだ勉強中の身で色々分かってないですから」



「そうか……これが同じチームならいくらでも力になれたんだけどなぁ」




『(輝羅、こいつ僕達が居ても遠慮なく神奈に話しかけてるよねぇ〜?)』



『(可愛い妹に惹かれて気を引こうとしたい気持ちは分かるとして、正直良い気分はしないなぁ〜)」』



 普段通りに振る舞っているつもりの与一と輝羅だが、内心だと穏やかではなかった。


 隙があれば口説く感じがしたので兄2人は妹のボディガードとなり、目を光らせている。



「けど良いマネージャーに思えるし、お兄さん2人だってそう思うでしょう?」



「まぁ、事実として神奈は良いマネージャーだよねー♪」



「本当に色々と僕達も助けられてるよ」



 表面上は笑顔で弥一も輝羅も海斗と接して話すが、内心では違う。



「(お兄さん〜!? 君にお兄さんと呼ばれる筋合いは無いと思うんだけど〜!)」



「(ちょっと展開早くないかなぁ〜!? 交際とか断じて認めないし〜!)」



 神奈に気のある海斗に対して、穏やかではない本音が心の声として出まくっていた。



「ちょっとー、海斗! 1軍の練習始まるから早く第一フィールド行かないと!」



「ああ悪い! すぐに行く!」



 そこへ桃色のジャージを着た赤髪ストレートロングの女子が現れ、駆け寄って来た。


 海斗と変わらぬ高さに見えて女子では間違いなく長身な方だろう。



「あれ、仲良さそうだけど君の彼女とかー?」



 神奈へ言い寄って来る事を阻止する為、与一は悪戯っぽく笑うと海斗をからかうように彼女かと聞く。



「ただの幼馴染でサッカー部のマネージャーだよ。じゃ、俺は行くから……美怜(みれい)、彼らの案内とか頼んだ!」



 誤解を解くように言った後、海斗は美怜と呼ばれる女子マネージャーへ3人の事を任せると、急いで1軍へ合流に向かう。



「何か慌ただしい感じでゴメンねー? あいつ昔から落ち着きが無くて先生とかによく注意されたりしててさぁ」



「あ、いえ……こちらこそ急に来てしまって皆さんに迷惑かけてるみたいで申し訳ないです」



「良いって、学生同士で堅苦しい挨拶は無しにしとこ?」



 神奈は美鈴の顔を見上げた後、礼儀正しく頭を下げていた。



 それに対して美怜は明るく笑って応える。



「あたしはサッカー部マネージャーで3年の八乙女美怜(やおとめ みれい)、一応うちのキャプテン社海斗の幼馴染だけど、そういう関係は無いからね君?」



「あ、聞こえちゃってたー?」



 美怜の耳にはバッチリ聞こえ、そういう関係ではないと与一に伝えれば改めて皆へと向き直った。



「ご覧の通り石立中のサッカー部は人数が多くてね。あたし達マネージャーも何十人かで動き回って大変なんだ」



「確かに部員多くてフィールドも複数あるから、マネージャーの仕事すっごい大変そうだねー」



「ま、絶対王者として君臨する学校だからこそ、そういった苦労がつきものだと思うよ」



 美怜と共に輝羅が目の前で行われる紅白戦を改めて見ると、ベンチではマネージャー達が忙しそうにドリンクやタオルを用意したりと、動き回る姿が確認された。



 自分達が問題なく練習や試合が出来てるのは、マネージャーの働きがあってこそと与一、輝羅は神奈に感謝しなきゃなと揃って同じ事を思う。



「じゃあ1軍の練習が始まるから皆でそっち行こうか? 桜見から偵察に来た君達のお目当てはそれだろうからね」



 美怜の案内で3人は目当てとなる1軍の練習を見に、専用グラウンドへと移動する。




「いいか! 今日は都大会を制した桜見の皆さんがわざわざ見に来てくれてるから、何時も以上に本戦のつもりで練習するぞ!」



「おおっ!」



 1軍のフィールドにて、キャプテンを務める海斗は引き締めた表情で、1軍部員達へ桜見が見に来てる事を伝えていた。



「何時もああじゃないのに、今日は盛ってるし。ライバル校だけじゃなく可愛い子の前で格好つけてるな海斗の奴め」



「可愛い子……」



 美怜からすれば海斗が何時もと気合が違うのは分かり、海斗が神奈に一目惚れした事も見抜いている。


 彼女の言葉を聞けば、与一と輝羅はタブレット画面を見る神奈にチラッと横目が向く。



 海斗達はアップを行い、そこから紅白戦が始まろうとしていた。



「アップの方法はブラジル体操で独特のアップではなく、一般的なやり方……」



「そんな秘密主義みたいな特別な事してないよ石立は」



 神奈はアップから何か特別な事をしているのかと、選手達を見るが彼らは幅広く知られている方法を行う。


 秘密にするような練習は何もしてない、そう言って美怜は軽く笑ってみせる。



 そして始まる1軍の紅白戦。



 キックオフから両者が攻守で動き、プレースピードは流石1軍と言うべきか4軍よりもグンと速い。



「(パス回しが今まで見た東京チームより速いなぁ)」



「(守る方も嫌な所で寄せたり上手い。レギュラーと控えの能力に大差とか無さそうだね)」



 目の前で行われる石立のサッカーに双子は攻守で速いと感じた。



「こっちだ!」



 そこへ海斗のパスを要求する声。



 ボールが行くも受け取った瞬間を狙おうと、DFの1人が海斗へ迫り来る。



「!?」



 すると海斗はトンッと軽く左足で球を浮かせ、相手の頭上を越してから右足でパスを出した。



 相手の僅かな隙間をボールがすり抜けるように通過し、前線のFWへスルーパスが通ればゴールが生まれる。



「流石……10年に1人と言われる天才ゲームメーカー」



 タブレット画面と今の海斗のプレー、その2つが神奈から見て重なっていた。


 どちらも混戦の中で出されたパスが僅かな隙間を通し、アシストを成功させたものである。



『(結構やるんじゃない? あの悪い虫は)』



『(うん、天才な悪い虫だったよ)』



 一方、与一と輝羅は海斗の心を知ってから悪い虫扱いは変わらず、そこに天才が付く評価へと変わっていく。

神奈「兄さん達、流石に連続で私は出来ないから今回はちゃんとやってね?」


与一「お兄ちゃん会議中だったんだけど、しょうがないかぁ〜」


輝羅「そうだね、何時も頑張ってくれてる可愛い妹に仕事を押し付け過ぎは良くない! という事で次回は悪い虫……コホン、他の石立メンバーも色々出て来たりします♪」


神奈「輝羅兄さん、今悪い虫とか言ってたけど」


与一「あー、やってるソシャゲと情報ごちゃ混ぜになったのかもねー♪」

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