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サイコフットボール 〜天才サッカー少年の双子は本当のテレパシーが出来て心が読めるサイキッカーだった!〜  作者: イーグル
第2章 地区大会、都大会の戦い

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都大会準決勝 桜見VS東王

「明日は準決勝、相手は東京No.1と言われる東王大学附属中……言うまでもなく今まで当たった相手より強いからな」



 桜見の部室前で、竜斗が部員達に明日の試合の相手について話す。



 相手は激戦区と言われる東京で一番強い東王となったせいか、皆が真剣な顔つきでミーティングを聞いている。



「要となるのが3年キャプテンの三山剛源。運動量の多い大型ボランチで一対一に滅法強く、左足の強烈なシュートもある。攻守でこいつが向こうの鍵となるのは間違いない」



 竜斗の紹介に合わせて隣の神奈がタブレットを操作すれば、その剛源の姿が映し出される。



「大型ってどれぐらいー?」



「公式身長では185cm。中盤の選手だけじゃなく最終ラインとしても大型で、世代別の日本代表にも選ばれた事があるって」



 与一から剛源の詳細を問われると神奈から伝えられた。



「うわぁ……僕とは大違い……体格も経歴も……」



 剛源と違って目立つ長所が無いと、影二はネガティブなオーラに包まれていく。



「大丈夫だってー、向こうは明らかに目立ち過ぎて存在感ありまくり。それに比べたらヤミーは誰にも全然気づかれないかくれんぼの才能あるからさ♪」



「それは……誇れる才能なのかな……」



 向こうの大型ボランチに全然負けてないと、輝羅は影二の肩に手を置いて陽気に励ます。


 影二としては複雑な気持ちではあるが。



「他にも3年で左サイドの俊足レフティ、林野光流って奴が最もアシストが多くてな。得点を一番決めてる2年エースの秋城康太と良いコンビネーションを見せてくる」



 次の竜斗の紹介と共に神奈は画面をスライド。


 そこには動画で光流のパスから、秋城が右足のダイレクトボレーで豪快に決めるゴールシーンが流れる。



「勿論、他の選手達も強いのばかりで総合力の高さは東京随一。攻守共にハイレベルなチームで勝つのは困難と見て間違いない」



 相手がどれだけ強いか部員達に伝えると、竜斗も含めて皆が東王に勝つ事は難しい。


 明日勝てるのか、という不安を抱える者も居るぐらいだ。



「明日勝てるのか勝てないのか、そこは問題じゃないよねー?」



「そうそう、一番大事なのは──」



 皆の心を読んだ与一、輝羅が前へ揃って進み出ると2人は並び立って声を揃える。



「「勝てる、勝てないじゃなくて絶対勝つ」」



「……!」



 2人とも何時もの陽気な笑みを消して、明日の試合への意気込み


 東京のトップに立つ強豪校だろうと、彼らのするべき事は何一つ変わらない。



 無失点で勝つ、それ以外の事は双子の辞書に載っていなかった──。



 ☆



 都大会準決勝は雲一つ無い晴天で絶好のサッカー日和。



 桜見に東王、王坂と柳石、それぞれが決勝進出を懸けて戦う。



 何時ものユニフォームを纏ってフィールドへ入る桜見の隣には、赤いユニフォームを身に着けた東京の王者が並んで歩く。



「(強そう〜)」



「(やっぱ貫録あるって感じがするなぁー)」



 緊張した様子など微塵も無く、堂々と入場する東王から漂う王者としての風格。


 それを見た一部の桜見選手達からは強そう、という感想が心の中で思わず出てしまう。



 だが、決勝進出や都大会優勝を目指すなら避けては通れない相手。


 何よりも本気で全国制覇を目指すなら遅かれ早かれ、東王のような強さを持つチームを倒す必要は必ずある。



 今日の試合は全国への登竜門と言っても過言ではないだろう。




「──何となく勝ち上がって来るだろうとは思っていた」



 キャプテン同士のコイントスで竜斗と向き合った時、ふと剛源は呟くように目の前の彼へ伝えていた。



「今年の桜見は何かが違う、と」



「……隨分とうちの事を高く買ってるんだな」



「ずっと無失点を続ける程のチームだ。警戒して当然だろう?」



 剛源に桜見を侮るような感じは微塵も無い。


 むしろ、より警戒を強めて隙を見せない感じだ。



「とにかく今日はよろしく、良いゲームにしよう」



「ああ、こちらこそ」



 両キャプテンが握手をかわす中、互いの目が合う。



 竜斗も剛源も此処で負ける気など無く、貪欲に勝利を目指す。


 そんな強い目を宿しながらコイントスは進む。



 結果は東王の先攻となった。




「分かってるだろうが、何処が相手でも同じ東京の中学相手に負ける訳にはいかない。何故なら俺達はこの東京でNo.1だからだ」



 円陣を組む東王、剛源は自分達が都内のNo.1と自覚させ、同じ東京の学校には負けられないと強く選手達に伝える。



「目標!」



「「全国制覇ー!!」」



 剛源の掛け声から全員が全国に向けての想いを表し、彼らの試合前の儀式は終わり。


 後は戦うだけだ。




「相手が都内のトップだからって、今さら怖気づく奴はいないよな?」



「何かどっかの漫画とかで聞いたような台詞〜♪」



「茶化すなそこ! よりによって副キャプテンが!」



 竜斗が円陣を組んでチームの気を引き締めさせようとした時、楽斗から茶化されて桜見の円陣から笑い声が起こる。



「とにかく皆、東京王者さん相手にやっちゃおう♪桜見ファイ!」



「「オー!!」」



 そこへ輝羅が勝手に掛け声を担当して、勢いに押されたか皆声を揃えていた。



「それやるのは俺の役目……ああもう! 締まらねぇけど行くか!」



 グダグダな円陣となってしまい、締まりの無い円陣だったが時間も無いので、困った表情を見せながらも竜斗はポジションに向かう。



 黒と青のストライプユニフォームの桜見、GKは白。



 赤色のユニフォームの東王、GKは緑。



 桜見中学 フォーメーション 4ー5ー1


        赤羽

         9

   室岡   鈴本   霧林

    8     10     11

      宮村  闇坂

       5    14


  新田 神明寺(与) 大橋 西村

   2    6    3   4


       神明寺(輝)

         1



 東王大学附属中 フォーメーション 3ー5ー2


     秋城  藤野

      10   9

 林野    和田    北岡

  11     8      7

    荒木   三山

     5     6


   小崎  木川  里田

    17   4    3


       大岸

        1



「桜見なんだかグダグダになってないスか? 案外チームワーク悪かったりして」



「それで無失点は無理でしょ。緩くやってるのが良い感じでリラックスになって、良いプレーに繋がるのは結構よく聞くよ」



 連係が悪いんじゃないかと見ていた秋城に、光流は後輩の肩を軽く叩いてセンターサークルへと送り出す。



「(んじゃ、まぁ──)」



 秋城は2トップの藤野と並び立って、輝羅の守るゴールマウスを見た。



 ──その目はゴールを狙う獣と化している。



『(輝羅)』



『(分かってるって、あんな雰囲気漂わせる辺りが分かりやすいからさ)』



 直前にテレパシーで界隈する与一と輝羅。


 2人とも秋城を揃って見れば、彼のしてくる事は分かっていた。



 ピィ────




「(景気良くブチかましてやろうか!!)」



 獰猛な笑みを見せると同時に、秋城はキックオフで蹴り出した藤野が蹴り出した球へ右足を振り上げる。



 右足の甲に強く当てて飛ばすインステップキックによって、蹴り出された球は加速すると桜見ゴール左上隅へ向かう。



「(景気良く貰っとくねー!)」



 バシィンッ



 輝羅は飛んで来た方向へサイドステップで動き、そこから思いっきり垂直にジャンプ。


 両腕を飛んで来たボールへ伸ばせば両掌に収めてみせた。



「(ちぇー、あっさり取りやがったチビGK。少しビビらせて動揺させようと思ったのに)」



 自分の超ロングシュートを取られ、軽く息を吐いてから秋城は走り出す。



「(いきなりキックオフシュート狙うなんて、上のレベルになると大胆な事かますの出て来るもんだね!)」



 ボールをキャッチした輝羅は楽しげに笑う。



 ──このチームなら少しは骨がありそうだなと。

与一「やっぱNo.1とか王者って言われるチームの試合になると、何時もよりピリッとした感じになってくるねー」


輝羅「もう空気から違ってくるし、今回は簡単じゃなさそうな雰囲気出てるよー」


神奈「相手は東京で一番強いから、兄さん達も苦戦しそう……?」


与一「ま、そこは負けないように頑張るから♪」


輝羅「次回も続く桜見と東王の試合! 向こうのキャプテン剛源が立ち塞がって来るよー!」

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