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サイコフットボール 〜天才サッカー少年の双子は本当のテレパシーが出来て心が読めるサイキッカーだった!〜  作者: イーグル
第2章 地区大会、都大会の戦い

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サッカー部に新兵器導入!?

「良いシュートぉ!」



 バシィッ



 桜見のサッカーグラウンドにて、輝羅は相手の放って来たシュートをキャッチすると腕の中に納めてキープ。



「良いシュートっつっといて、あっさり取るから説得力が無いっての」



 今シュートを撃ったのは影二で輝羅はそれを褒めていたが、あっさり取った事で霧林から良かったのか分からないと、ブーイングが飛ぶ。



「いや……でも前より強いシュートが出来てるなって、手応えはあるよ……」



「それってヤミーの隠された力が覚醒ってやつ? 何か格好良いな!」



「か、覚醒……してるのかな……?」



 陽気に肩を組んで来て覚醒してると楽斗に言われ、影二としては分からない所だった。




「おい輝羅、与一はどうしたんだ?」



 竜斗が辺りを見回すと何時もの明るい小さなDFの姿が無く、彼と一緒にいる輝羅なら何か知っていると思い尋ねる。



「あー、サッカー部の届け物を今取りに行ってるから。そろそろ戻るんじゃないー?」



「うちの部に? 遊子先生が何か注文したか……?」



 サッカー部への届け物と聞いて竜斗は考えるが、心当たりは無い。


 部の関連で注文をした覚えは無く、自分の知らない相手に遊子が注文でもしたのかと、この時は思った。




「はーい、こっちこっちー。オーラーイ、オーラーイ」



 そこへ何かを誘導するような声が聞こえてくれば、声の主が与一と竜斗が気づく。



「なんだ……!?」



 声のした方へ振り向くと竜斗の顔は、すぐに驚きへと染まっていた。


 目の前には与一と青いマシンのような物を2人がかりで運ぶ、黒服の大人の姿。



 どう見ても見知らぬ部外者を与一が誘導しているみたいだ。



「え、何あれ?」



「ていうか誰あの人達?」



「警備員呼んだ方が良い……!?」



 日常の光景とは異なる物を見た部員達、当然の如く皆がそこに注目し、ざわめきが起こる。



「与一! これは一体何の騒ぎだよ!?」



 今の状況を彼に説明してもらわなければと、竜斗は厳しい表情で与一に詰め寄っていく。



「何って、見ての通りサッカー部に新しい練習道具が届いたから、それを置く手伝い♪」



「いや、だから……お前な……!」



 何時もと変わらぬ明るい笑みで与一は状況を説明。


 これに竜斗はどう言おうかと、右手で自分の頭を掻いていた。




「何だよ与一、お前何も伝えてなかったのか?」



 与一の隣へ歩いて来る一人の人物。


 短髪の紫髪で左目が前髪で隠れている男は、青いスーツを着ていて小柄。


 与一や輝羅と大きな差が無さそうに見える。



「ゴメン摩央おじさんー。サプライズで驚かそうと思って♪」



「おじさん言うな、摩央さんって何時も言ってるだろーが」



 軽く舌を出して謝る与一にスーツの男は軽く溜息をついていた。



「ええと、すみません。あなた方は……?」



 遠巻きに部員達が見守りながらも、竜斗は代表して彼に話しかける。



「ああ、突然失礼。こちらをどうぞ」



 スーツの男は内ポケットから流れる動作で、名刺を竜斗に差し出す。


『黛財閥 副社長 黛摩央』と名刺には書かれていた。



「黛財閥……!?」



「改めまして黛摩央(まゆずみ まお)です、よろしく」



 竜斗がその企業に驚きながらも摩央は彼に挨拶。




「黛財閥って……なんだっけ?」



「バッカ! 日本最大の大企業だよ……スポーツ用品とか食品とか幅広くやってて、CMでもお馴染みの……!」



「そんな凄い所の副社長が何で与一と……!?」



 摩央の身分が分かると部員達は一層ざわざわ騒ぎ出す。



「摩央さん、ご無沙汰してます」



「おお神奈ちゃん。また美しくなって、お母さんに似てきたな」



 礼儀正しく挨拶する神奈に、摩央は穏やかな笑みを浮かべた。



「あれー、僕とえらい態度違いますけど摩央さんまさか〜?」



「違うわ。お前らと違って良い子だからだよ、悪戯者の悪ガキ共」



「え〜、与一だけじゃなく僕も入っちゃうんですかそこ〜」



 神奈だけでなく双子とも軽口を叩き合える程の仲で、親しい感じが彼らから伝わって来る。



「これ、この辺りに置いて大丈夫ですか?」



「おう、そこそこ。ご苦労さん」



 男達の抱える青い機械が摩央の指示で置かれていた。



「なんですかこれ……?」



「簡単に言えば、お前らサッカー部の手助けになるスーパーアイテムって所かな。セットされたボールを高速に撃ち出せるサッカーマシンで、古いタイプのだけど結構役立つと思うぜ?」



 青い機械が何なのか分からない竜斗に、摩央は得意気に用意したサッカーマシンについての説明をする。



「そっちの学校やら顧問の先生には、ちゃーんと話したから大丈夫。遠慮なく使っとけ」



「あ、えっと……ありがとうございます」



 持ってきてくれた摩央達に対して、竜斗は頭を下げて礼を言う。



「ホント急なお願いだったのに、ありがたいです♪」



「ま……振り回される事は昔で慣れてるからな。こんだけやって1回戦負け、なんて結末は無しにしてくれよ?」



「そうならないよう、これで練習していきますからー」



 双子は揃ってサッカーマシンに近づくと、間近で目を輝かせながら色んな角度から見ていた。



「摩央さん、忙しい中で本当にすみません。兄達の無茶振りに応えてもらったりと」



「いいって神奈ちゃん。悪ガキ双子の事は頼んだよ?」



「ぶ〜、摩央さん差別は良くない〜」



「絶対に神奈贔屓だ〜」



「るせぇ、てめぇらは悪ガキ双子で充分だ。全く親父といい……!」



 軽口を双子と叩き合いながらも摩央は用は済んだと、足早に部下と共に去って行く。




「という訳で、桜見サッカー部にサッカーマシン君が新たに入部してくれましたー♪」



「ほら、竜斗ってマシンを使ったトレーニングもやってみたいとか言ったよねー?」



「いや、言ったけど……それでこうなるとは聞いてねぇし、色々追いついてなくて整理が出来てねぇからな!?」



 竜斗がマシンを使ったトレーニングも導入してみたい、と言った事が切っ掛けになったらしく、そこから与一と輝羅は動き出す。


 都大会のベスト16より先へ進む為、新たな練習方法を持ってきたのだ。



「使い方は──設定した後で機械にボールをセット、それでボタンを押すと……」



 神奈の方は説明書を見て、サッカーマシンの操作方法を覚えていく。



「とりあえず、どうすんのさキャプテン? 折角もらっちゃったし、試してみる?」



 副キャプテンの楽斗は乗り気な様子で、新たに加わったマシンを試したい。


 与一や輝羅からすれば心でバレバレだった。




 急遽、マシンの性能を見る為にセットプレーの状況が、部員達によって整う。


 ゴール前に敵味方が入り交じり、左コーナーにあるキッカーの位置には例の青い機械が佇む。



「じゃ、行くよー♪」



 マシンにボールをセットして発射する係は輝羅。


 やって見たくて自ら立候補すると、ウキウキに準備を整えて球を機械から発射させた。



 バシュッ ギュンッ



「うぉっ!?」



「ひぇっ!?」



 部員達の間を高速の球が風を切りながら通過。



 誰も放たれたボールに合わせたり触れたりする事が出来ない。



「あ、ゴメン。今のスピードMAXでやっちゃった☆」



「殺す気かぁ!」



「初見で無理だってー!」



「普通レベル1から徐々にだろうがぁ!」



 可愛こぶって謝る輝羅に、部員達から一斉にブーイングが飛び交う。



 ただレベルを落としてもボールが速い事に変わりなく、攻撃も守備も触れる事が出来なくて苦戦。




「じゃあ僕入るよー」



 そこに与一がDFとして参戦の為、ゴール前へと交代で入る。



『(何処に放り込んでくれんの輝羅?)』



『(ネタバレしたら練習になんないでしょ)』



 双子のテレパシー内では2人の読み合いが行われていた。



 輝羅のセットされた球がゴール前に放たれ、同時に与一が動き出す。



 影二に向けて出された高速の球、本人が反応するより先に与一は前に出て、左足で遠くへ完璧に蹴り出してみせた。



「何で……出来るの……!?」



「ちょ、反射神経エグいってー!」



 影二と楽斗は初見で合わせた与一に、それぞれ驚愕する。



「だって、これ昔からやってたし♪」



 実は初見ではなく昔から慣れ親しんだ物で、彼にとっては玩具の一つに過ぎない。



「お前マシン経験者だったのか!?」



「与一だけでなく僕もだからー」



「兄さん2人とも昔、それで遊んだりしてたね」



 幼い頃、遊んでいた玩具を語るように輝羅は懐かしそうに振り返ると、側の神奈も似た反応を見せる。



 やっぱ化物な双子だと改めて思う中でサッカー部にマシントレーニングが、この日に導入されたのだった。

与一「イタリアの自宅だけじゃなく今の家にも普通にあるよねー?」


神奈「家の倉庫に仕舞ってるから、家ではあれを引っ張り出してゲーム感覚で遊んだりと」


輝羅「5本中、何本を足に当てて蹴られるか、よくやったもんだなぁー」


竜斗「どんな幼少期を過ごしてんだ双子……!?」


輝羅「そんな訳で次回は息抜きの休日! のはずが一騒動が起こってしまう!?」

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