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サイコフットボール 〜天才サッカー少年の双子は本当のテレパシーが出来て心が読めるサイキッカーだった!〜  作者: イーグル
第2章 地区大会、都大会の戦い

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16/94

地区大会決勝 桜見VS富永

 都大会への突破を懸けた地区大会の決勝。



 互いに2戦を大差で下した桜見、富永の2校による試合とあってか初戦の時よりも多くの観客が集う。



「昨日も伝えたけど、今日の富永中は同好会レベルなんかじゃなくサッカー部のガチレベルで手強い」



 試合前のミーティングで竜斗は皆へ、今日の対戦相手について説明。


 それに合わせて横の神奈がタブレットを操作していた。



「攻撃はなんと言っても10番の菊池。小柄だけどプレースピードが速くてシュート力も高い。エースのこいつを抑えられるかどうかで、試合が決まると言っても過言じゃねぇ」



 竜斗の菊池を警戒する言葉と共に、神奈は菊池のゴールシーンを映し出す。



「速い……」



 菊池の動きを見て影二から小さな呟きが出る。



「これ縦に抜かれたらヤバそうだなぁ。一気に持ってかれかねないかも」



 隣の楽斗は縦の突破を一番されたくないと感じた。



「攻撃は主にこいつで守備の方は菊池以外が積極的に動いて守ってくる。5バックのダブルボランチだから、ゴール前は相当な密集地帯になると思う。セカンドを素早く取って連続攻撃を狙ってくぞ」



 相手は守備重視のフォーメーション、5ー4ー1。


 人数をかけて守ってくるので、混戦状態になるだろうと竜斗は予想。



 シュートやパスが弾かれた後、拾っていけるかが非常に大事となってきそうだ。



「まぁ気楽に気楽に。PK戦になったとしても──僕がいれば負けないからさ♪」



 皆を和ませる為か、それとも単にPK戦への絶対的な自信があるのか、輝羅は陽気に笑って安心させようとする。 



「PK戦は……見てるだけで心臓に悪い……!」



 そこまで行くのは嫌だと、影二は首を横にブンブン振って断固拒否。


 影二でなくとも皆がPK戦まで行く前に決着をつけたいと思うだろう。



「だから、そこまで行く前に倒しちゃえば良いって♪」



 PKまで行きたくなくて暗い彼の両肩に、与一は自分の両手を後ろから乗せる。



「──時間だ、行くぞ!」



 キックオフの時が近づくと、竜斗を先頭に桜見イレブンはフィールドに向かって移動を開始。





 青と黒のストライプユニフォームの桜見、GKは白。



 黄緑のユニフォームの富永、GKは紫。



 桜見中学 フォーメーション 4ー5ー1


        赤羽

         9

   室岡   鈴本   霧林

    8     10     11

      宮村  闇坂

       5    14


  新田 神明寺(与) 大橋 西村

   2    6    3   4


       神明寺(輝)

         1



 富永中学 フォーメーション 5ー4ー1


        菊池

        10

   松本       長崎

    8        11

      谷岡  川村

       5   14


 松葉  坂田 八坂西 釜石  和田

  2   3   6   4   7


        桃下

         1



「行くぞ富永ー!」



「「イェス!!」」




「桜見ファイ!」



「「オー!!」」



 桜見、富永共に円陣を組んで掛け声からポジションに散っていく。




「(桜見はサイド攻撃を今年は多用してくるから、そこを気をつけるぞ。特に11番の方を注意な)」



「(分かった)」



 富永の守備陣はヒソヒソと小声で作戦を確認し合う。


 近くの桜見選手に聞こえないよう、細心の注意を払ってるようだ。



『(与一、あっちはサイド警戒してるみたいだよ)』



『(らしいねー。2人のレベル上げようと使いまくったけど、今年の桜見のスタイル別にそれじゃないし?)」』



 一方、こちらはバレる心配が絶対に無い双子によるテレパシーでの打ち合わせ。


 相手が桜見のサイド攻撃が多いというのに気づき、警戒している事を与一と輝羅は見抜いていた。



『(今回は確実に得点する為、じっくり揺さぶっていこうー)』



『(了解♪)」』



 揺さぶってやろうという輝羅の作戦に、与一は乗って実行へと動く。




 ピィ────



 桜見のキックオフで始まる都大会行きを懸けた試合。


 竜斗が軽く蹴り出して楽斗が後ろへ戻す。



「……?」



 すると竜斗は走りながらも気づく。


 後ろでパスを回す中盤に対して、菊池がまるで追いかけようとしない。



「(なんだあいつ、スピードあるならプレスで掻き回す事が出来るってのに)」



 菊池の速さを思えば、いきなり詰められる事も考えられた。


 だが、実際の彼は走る気配が無くて散歩するように歩いている。



「(おーおー、一生懸命に立ち上がりから走っちゃって。終盤バテバテになっても知らないぜー?)



 その菊池は走る両チームの姿を歩きながら呑気に眺め、守備を他のチームメイト達に任せていた。



「(今時はFWも当たり前のように守備をする時代なのに、菊池って古いタイプのFWかよ?)」



 彼が突っ立っている姿は楽斗からも見えて、昔ながらの点取り屋という印象を菊池に対して持つ。


 プレスに来ないなら好都合と楽斗は菊池を無視して、富永の陣地へと深く切り込んで行く。




「両サイド気をつけろよ!」



 竜斗をマークする富永の守備の要、八坂西が自軍の両サイドに来るぞと指示。



「(今までみたいにスペース、ガラ空きとは行かないか)」



 この2戦で相手の方にはスペースがよく空いて、スルーパスを出しやすかったが、富永の守備陣は空けないようにと連係して隙を作らない。



「(ゴール前うじゃうじゃ居るなぁ……)」



 後方から相手ゴールに目を向ける影二。


 その目には黄緑ユニフォームの集団によって、ゴール前をがっちりと固めている光景が見られた。



「っ!」



 パスを出せず躊躇している楽斗に、富永の川村が寄せてきて楽斗はボールを守ろうとキープ。



「(ヤバ!)」



 そこに谷岡も加わって2人に囲まれると、楽斗の足元からボールが離れて転がっていく。


 試合前に話していた大事なセカンドの争いを取ったのは富永。



 ボールを取ると素早くパスは繋がっていき、歩いていた菊池が一気に走り出す。



「(このタイミングで──来る!)」



 FWとしての感覚が彼に教えていた。


 バスが来るから走れと。



 ボールを富永の松本が持ち、前線にいる菊池へ左の空いてるスペースにパスを送った。


 同時に菊池は俊足を飛ばす。



「っ!?」



 184cmと桜見No.1の巨漢である大橋。


 その彼を翻弄するように菊池がスタートダッシュで彼を突き放し、自分の前へと転がる球を追う。



 これを取って後はGKと一対一かと思われた──。



「一番乗りっとー!」



「!?」



 俊足の菊池よりも速く与一がボールに到達してキープ。


 自分がフリーになってチャンスかと思った、菊池の目が見開かれる。



「(守備をしないなら、慌てて出さなくて良いよね?)」



 菊池の近くだが、すぐにクリアをせず与一はドリブルで中央から進む。



「(あのチビが俺より速く追いついた……? 生意気な!)」



 スピードに自信のある自分より速く追いついた。


 与一にプライドを刺激されたのか、菊池はボールを取りに走る。



「っと! 守備しない訳じゃないんだ!?」



「そんな近くで呑気にボールキープしてりゃ、するに決まってんだろ!」



 与一の持つ球を取りに追いかける菊池。


 取り返そうと足を出すが、与一は足元の球を右や左へ僅かに転がして菊池の足を躱す。



「(このチビ、うちの誰よりもボールの扱い上手いじゃんか!?)」



 これだけ迫っても取れない事に与一のレベルの高さを感じると、菊池の右頬から汗が伝ってくる。


 与一が菊池の伸ばした右足を躱し、そこから中盤へパス。



 まずはエースを一つ封じて仕事をさせない。

与一「いよいよ公式戦で、本格的な試合って感じだねー」


輝羅「流石に練習試合より、ピリッと引き締まった感じがするよー」


与一「というか相手、めっちゃ固めて来てる!」


輝羅「次回、富永中学の人数かけて守る守備に踏み込む攻撃陣! 見てねー♪」

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