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サイコフットボール 〜天才サッカー少年の双子は本当のテレパシーが出来て心が読めるサイキッカーだった!〜  作者: イーグル
第2章 地区大会、都大会の戦い

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上を目指すには

「──いよいよ中学サッカー大会の時が迫って来た」



 今日の練習が終わり、桜見サッカー部の部員達は竜斗の元へ集まっていた。


 キャプテンの顔は何時にも増して真剣そのもの。



『(今日の竜斗、険しい顔してるねー)』



『(そりゃそうだよ。中学生にとってのビッグタイトル目指す戦いなんだから)』



 テレパシーで会話をする与一と輝羅。


 竜斗が何故あんな真剣な顔なのか、密かに確認をする。



『(桜見は確か都大会ベスト16が最高だっけ)』



『(王坂に昨年負けてね、優勝で全国出場だったかな?)』



 日本の中学サッカーに疎いので共に全国へはどうやって行くのか、把握しきれていない。



「俺達3年は今年が最後のチャンスで、今度こそ都大会を突破して関東大会に進出。そして先にある全国への切符を掴む!」



『(都大会優勝で全然終わりじゃなかった〜)』



『(結構長い戦いっぽいねー)』



 竜斗から都大会を勝ち上がった後、関東大会がある事を双子は今知る。



「王坂に勝ったとはいえ、あくまで練習試合で公式戦はまた違うはず。慢心だけはしないようにトップで全国行くぞ!」



「「おおー!」」



 全国行きを目指す竜斗の言葉に部員達が声を上げた。




「あれ、トップでって全国行けるの結構いるっぽいー?」



「与一兄さん知らないの? 全国大会は全32チーム、各地域の割り振りは北海道2、東北3、関東7、北信越2、東海3、近畿5、中国2、四国2、九州5、開催地1と、私達のいる東京は7校が行けるから」



「おお〜、めっちゃ調べてくれたね我が妹よー」



 双子の兄よりも妹の神奈が中学サッカーについて、よく調べていたようで2人に教える。



「後、今年の夏も暑くなるっていう話だから。再交代も導入されると思う」



「再交代ー?」



 初めて聞く単語を妹から聞いて与一は首を傾げた。


 隣の輝羅も何それ?という表情。



「過酷な夏の暑さへの対応で近年新たに中学サッカーで加わったシステムだよ。一度交代した選手が試合中、何度でも交代出来るっていう」



「えええ、日本の中学サッカーにそんなシステム出来たのー!?」



 神奈から聞いた新たなルールに、与一が驚きの声を上げる。



 中学サッカーで導入された『再交代』のシステムは、年々増している猛暑を乗り切る為に取り入れたものだ。


 育成年代の方で主に認められてるがプロでは無論認められておらず、そこは本来のルールのまま。



 一度交代した者は、その試合で二度と出番が無いものと中学で、それが当たり前と考えていた与一にとっては驚愕だろう。



「まー、僕達が使えるって事は相手も仕えるんだろうしー、その辺りは上手く使ったもん勝ちって所かな?」



「再交代といい、サッカーも色々と変わってきたんだなぁー」



 優れた才能を持つ2人だが、その土地によって文化もサッカーも異なっていくんだなと学んでいた。



「とりあえず都大会は王坂を倒せば良さそうだよねー? あの学校が東京で一番強いっぽいしー」



「ん? いや、あれは準優勝校とか言ってた気がするけどー」



 王坂が都大会で一番強いチームと、そう考えている与一だが輝羅は思い出す。


 実は彼らが都大会の『準優勝校』である事を。



「──つまり優勝して王坂より強い学校居るって意味かなー?」



「 そうなるだろうねぇ、東京のNo.1って事だからー」



 攻撃のタレントが多く揃い、更に後ろをガッチリ守る大木田のいる攻守を兼ね備えた王坂。


 その王坂を倒す程の強豪が同じ東京にいる。



「──東京No.1チームで、昨年は全国大会にも出てる東王(とうおう)大学附属中」



 神奈はタブレットでチームについて調べていた。



 東京の現王者で中学サッカーの名門校。


『東王大学附属中』は昨年に王坂を2ー1で競り勝ち、都大会を制して関東大会へと進出。



 全国大会の出場も決めて活躍し、東京の一番を目指すなら王坂と同じく避けられないチームだろう。



「他にも新鋭や古豪がいたりと桜見のいる東京、関東は物凄く激戦だって。だから関東は7枠もあるのかも」



「長い戦いの上、楽には勝たせてくれなさそうな感じだね〜」



 妹から都大会、関東大会の難易度を聞かされると与一は難しそうな大会だなと感じた。



「でも、そういう大会で優勝した方が凄いって思われて気分は良さそうじゃないかな?」



 輝羅の口から飛び出す優勝という言葉。


 強豪がひしめく関東で彼はそれを狙っている。



「更に1度もゴールを許さなかったら伝説級だよね♪」



 輝羅が言った後で与一は無邪気に笑い、より難関な優勝の方を口にしていた。



「だったら狙おうか。その伝説を♪」



「勿論、0の数字を並べまくっちゃうよー♪」



 与一と輝羅は互いの顔を見て笑い合う。



「盛り上がってる所なんだけど、まず都大会の前に地区大会あるからね?」



「え、都大会より前があるのー!?」



「マジー? また長丁場になりそうだなぁ〜」



 神奈から都大会スタートと思われた2人に、その前の予選を戦わなければいけない事を伝えると双子は長い戦いを予感。



「都大会の上位の成績だったら予選を免除されてたけど、桜見はベスト16で条件満たしてないから」



「うーん、まぁ公式戦の経験をその分いっぱい積めるって考えた方が良さそうだねー」



「ま、サクッと勝って都大会、関東大会にまずは行っちゃおうかー」



 改めて2人が地区大会に向けて制覇を誓った時。



「休憩終わりだぞ与一! 輝羅! 早く戻れー!」



 そこへ竜斗の2人を呼ぶ声がグラウンドに響き渡る。


 双子は練習へ戻り、長丁場の公式戦に備えていた。



 ☆



「地区大会で桜見の当たる1回戦の対戦校が決まりました」



 中学サッカー大会の地区予選は明日。


 部室の前に集まった部員達へタブレットに表示された学校を見せながら、神奈は彼らと戦う事を告げる。



深山田(ふかやまだ)中学、データはあまり無いです」



「という事は同好会レベルだねそれー」



 データが無いのはそういう事だろうと神奈の言葉を聞いて、楽斗は予想してした。



「何処だろうと気を抜かずにね、油断は駄目だと先生思うから」



 初戦に向けて、エールを送るつもりで遊子が声を掛ける。



「そうそう、関係無いって。どうせ全部勝つんだからさ♪」



「……ビッグマウス……」



 明るい顔でサラッと全勝宣言をする輝羅に影二はボソッと呟く。



「ギリギリで突破とかより圧倒的に全勝で突破! の方が漫画の強豪チームみたいな感じで格好良いでしょー?」



「それで行ったら何時も接戦な逆転勝ちしてる、主人公気質なチームに負けちゃうけどねぇ」



「あ、それ嫌だなぁ〜……圧倒し過ぎないぐらい程よくの方が良いかも」



 輝羅へ便乗する形で与一も全勝しようと盛り上げれば、楽斗にからかわれていた。



「色々とズレてるから話戻すぞ!」



 手をパンパンと叩き、竜斗は自分の方へ注目させる。



「まずは初戦突破、何事も最初の一歩が肝心って言うからな。そんじゃメンバー発表行くぞ」



 初戦に向けて竜斗からスタメンの発表。



 GK 神明寺(輝)



 DF 神明寺(与)


    大橋


    新田


    西村



 MF 鈴本


    室岡


    霧林


    宮村


    闇坂



 FW 赤羽 キャプテン




「「やったー、スタメン出場だー♪」」



 予選のスタメンに呼ばれ、神明寺の双子達は揃って喜ぶ。


 部内で実力がずば抜け、人を引っ張れたり王坂戦で活躍していた事を思えば当然の選出と言える。



 公式戦の初戦で戦う相手が決まり、スタメンに選ばれて戦う準備は整う。



 ──初の公式戦の時は、すぐそこまで迫っていた。

与一「これで選ばれなくてベンチでただ見てるだけ、とかなったらどうしようって思ったー」


輝羅「あれだけ活躍して外されるとか、無い無いー」


与一「次回は初の公式戦! 一体どうなる!?」


輝羅「ちなみに背番号は僕が1、与一が6に代わりました♪」

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