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サイコフットボール 〜天才サッカー少年の双子は本当のテレパシーが出来て心が読めるサイキッカーだった!〜  作者: イーグル
第4章 中学最強が決まる全国大会

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全国大会決勝 桜見VS神上海

「天才はそっちじゃんー、天才GK君?」



「周囲が勝手に言ってるだけさ。言われて悪い気はしないとして」



「なんだ、満更でもないんだねー」



 これから決勝戦、中学の頂点を争う前とは思えない会話を彼らは交わす。



 桜見のDF神明寺与一、GK神明寺輝羅。



 神上海のGK井上源二。



 間違いなく両チームの守備を支える要の3人だ。



「というか君はただの天才じゃないし。聞いてるよ、君って熊をブッ倒しちゃう天才キックボクサーなんだよねー?」



「え、そうなの!?」



「調べてたら記事出てたよ」



 同じGKとして興味があったのか輝羅は源二の事を調べていて、与一は彼の武勇伝に大きなリアクションを見せる。



「あー、モタモタしてたら俺が終わるから必死のラッシュを顔面にブチ込みまくってた奴な」



 当の本人は頭を右手で掻きながら、当時の事を思い出していた。



「熊を倒すなんてキックボクサーって凄いんだぁ」



「そっちこそ合気道、結構凄いだろ」



「あれ、よく分かったねー?」



 与一がキックボクシングの凄さに感心してると、源二は与一が合気道をやっている事を見抜く。


 取材とかで合気道をしている、というのは言ってないにも関わらず。



「体の動きとか、そういうのを見てりゃ分かる。走り方とかナンバの方だろあれ? ピッチ走法が多い中であんな走りを慣れた感じでやってるしな」



 与一の走り方が日本古来の動きに近いと感じ、天才格闘家と呼ばれる者の目から見れば分かるらしい。



「合気道ね、体の小さい者にとっては戦える術が持ててありがたい武道だよ」



 そこへ新たに話へ加わる金髪ポニーテールの美少年、大会得点王をほぼ手中に収めている沖田創一だ。



「やー、全試合ゴールとは随分と働き者だね天才仕事人は♪」



「全試合フル出場の君の方が全然働き者だと思うけどね」



 与一は彼の姿を見ると陽気に笑って挨拶すると、沖田の方も穏やかに微笑んでいる。



「怖いねー、この試合でも働かされてしまいそうで」



 まずはジャブ程度に輝羅が揺さぶりをかけていく。



「どうかなぁ。君達は全試合無失点だし、というか取らせないよね?」



「そりゃまぁね、敵に得点どうぞってプレゼントは出来ないよー」



 沖田の笑みは崩れないまま、揺さぶりには揺らがない。



 これを見た輝羅は沖田が挑発に乗らないタイプだと理解する。



「って、話し込んでたら互いにアップの時間無くなるね。じゃあ試合でまた!」



「アップしっかりなー」



 源二と沖田は神上海の選手達が集まる方へ向かい、軽く体を動かし始めた。



「熊を倒したGKと天才仕事人かぁ……流石全国だよねー。そんな凄いのと当たっちゃうなんて」



「ま、でも彼らのいる神上海を倒さないと優勝は掴めないし、だったらやる事は1つでしょ」



「うん」



 与一と輝羅は互いの顔へ目が向く。



「「完封勝利」」



 2人が同時に声を発した時、同じ言葉が揃う辺りは流石双子だった。


 相手が何処の誰でも自分のスタイルが変わる事は無い。



 与一と輝羅は無失点での全国制覇を目指そうと、それぞれアップへ入る。



 ☆



「今まで通りなら前半に沖田は出ない、後半に出て来るはずだ」



「そうなるよねぇ。前半から登場は1回も見てないし」



 ロッカールームで皆がユニフォーム姿になり、竜斗は改めて神上海について話す。



 攻撃の要である沖田は主に後半から出場。


 楽斗の知る限り神上海はそれが必勝パターンとなっていて、前半の攻撃は絶対0に抑えたい所。



「だったら、早い時間帯に先制点を取って神上海のリズムを崩す。そんで後半の沖田をなんとしても封じるんだ」



「そこは任せてー♪」



 竜斗の言葉に真っ先に反応した与一は明るく強気だ。




「(ああ、緊張する……! 全国の舞台、決勝にスタメン……!!)」



 その中で室岡は落ち着かず、心臓の鼓動が高まるばかりで試合直前に緊張が襲ってきてしまう。



 バンッ



「うわぁ!?」



 急に自分の両肩に手を置かれ、室岡は盛大に驚いて声を上げていた。



「……緊張していたから……リラックス方法試した……」



「ちょ、ヤミー先輩が今のやると体に悪いです……!」



 影二は後輩の緊張してる姿を見て、弥一から聞いたリラックスさせる方法を思い出すと実行。



 室岡からすると驚き過ぎて気絶しそうなぐらいだったが。



「ね、竜斗。相手の守備ってめっちゃ堅いよねー?」



「そうだな。No.1キーパーの井上が目立つけどDFも全国クラスの選手ばかりで、守備力も全国で1、2を争うだろ」



 桜見と同じく神上海も此処まで1度の失点も無いまま勝ち上がり、当然守備は一級品だろう。



 竜斗の言葉を受けて与一は納得するように頷く。



「ならさ……」



「……え? それはお前……!」



「その時になったらの話だから♪」



 与一は竜斗へ耳打ちすると、マジかという感じで竜斗は驚いていた。




「そろそろ時間、皆頑張って!」



「皆さんなら優勝、行けます!」



 遊子と共に神奈も珍しく声を大きくして皆にエールを送る。


 それを受けながら決勝のフィールドへ選手達は向かう。



 ☆



『全国から強豪達が集い、頂点を目指して戦い続けた結果勝ち残った2チーム。この試合に勝った方が中学サッカーの頂点に君臨となります! 新鋭校の桜見と前回覇者の神上海、初優勝か連覇か!?』



『注目の選手達が両チームにいますし、色々と見所の多い試合になりそうです』



 今大会最大の声援が超満員のスタンドから聞こえ、会場の熱気は高まる。


 決勝に残った2チームが1列に並んで歩き、大歓声を浴びていた。



 審判団の元へキャプテン同士が進み出て、竜斗は桜見の先攻を選び取る。




「いざ! まいらん!」



「「頂点へ!!」」



「桜見ファイ!!」



「「オー!!」」



 両チームの掛け声から円陣が解かれ、両チームそれぞれポジションに向かう。



 黒と青のストライプユニフォームの桜見、GKは白。



 水色を基調としたユニフォームの神上海、GKは紫。



 桜見中学 フォーメーション 4ー5ー1


        赤羽

         9

   室岡   鈴本   霧林

    8     10     11

      宮村  闇坂

       5    14

  新田 神明寺(与) 大橋 西村

   2    6    3   4

       神明寺(輝)

         1



 神上海学園 フォーメーション 4ー4ー2


      松原  斎藤

       12    9

  武田          永倉

   7            8

      土方  山南

       10    5

  藤堂  近藤  原田  伊東

   2     6    3    4

        井上

         1




「「がんばれ〜! さくらみ〜!」」



 スタンドには神明寺一家の姿もあり、姫奈と姫香が兄のいる桜見に向かって精一杯の声援。



「兄ちゃん達なら行けるって、大丈夫!」



 双子の妹達に寄り添いながら、優人はフィールドの兄2人を見守る。



「2人とも……怪我だけはしないように」



 母として輝咲は勝利よりも息子達が無事に試合を終える事を願う。


 その隣では帽子とサングラスで変装し、自分の身分を隠して弥一が観戦。



「(さて、息子達は頂点に立てるのか、それとも──)」



 弥一の視線は神上海ゴールを守る源二へ向けられていた。



「楽斗、いいか……?」



「……この決勝で? 大胆過ぎだなぁ……」



 竜斗はともにセンターサークルへ立つ楽斗へ、小声で立ち上がりにするプレーを伝えた。



 その後に視線を与一の方へ向けると彼は笑顔で頷く。



 全ての準備が整うと決戦の時は来た。



 ピィ────



 桜見のキックオフで大歓声と共に竜斗がボールを軽く蹴り出して、楽斗はショートパスでサークル中央に軽く転がす。



 そこへボールを掻っ攫うように小さな影が横切る。



 いきなり与一がDFラインから最前線まで飛び出し、中央から先陣を切ってドリブルに入った。



「!?」



 予期せぬ奇襲に神上海の前線は驚き、対応に遅れが生じる。



 一瞬の隙を逃さず、与一は右足を振り抜いて源二の守るゴールマウスへボールを飛ばす。



『神明寺与一、超ロングシュート!!』



 開始から10秒程で早くも1本のシュートが桜見から出ていた。

弥一「息子と娘の晴れ舞台だからねー、親が見ない訳にはいかないでしょー♪」


輝咲「しかし弥一君、大丈夫なのかい君の本業は」


弥一「大丈夫じゃなきゃ来てないってー。あ、姫奈、姫香。スタンドから乗り出さないようにしなさいー!」


姫奈&姫香「「はーい!」」


輝咲「心配だからちゃんと見とくよ。2人ともお母さんと見ようね」


弥一「さぁさぁ息子達はどうなるのか、次回は天才GKが立ち塞がって来るよー! それに与一が動いて奮闘していく!?」

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