表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
智夜と十六夜  作者: 千夏
43/58

智夜と十六夜 43

僕は祖父の事を母に聞いてみる事にした。祖父は父を勘当しているので、孫の僕の事にも関心を向けない。祖母は、会える時には可愛がってくれたけれども。

祖父の顔を最後に見てからもう大分経つ。もしかしたら祖父は会っても僕の事がわからないかもしれない。

「母さん、もし仮に僕が財産を譲られて、望月の屋敷を買い戻したとしたら、おじいちゃんは喜ぶかな?」

「なに、何の話なの? 屋敷を買い戻すつもりなの?」

母は苛ただしそうに言った。

「もし、仮にという話だけれど」

「そう、それはおじいちゃんは喜ぶでしょうね」

「仮に屋敷に一人で住むことになっても?」

「そうね・・・」

母は少し考えたが、こう答えた。

「今でも一人なんだし、構わないんじゃないかしら。そうね、でも屋敷を買い戻すんなら、私達が住みたいわ」

「父さんが嫌がるよ」

「家出したって言ったって昔の話じゃない。何を今更。私は広い家に住みたいわ」

母はうんざりしたようにそう言った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ