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智夜と十六夜  作者: 千夏
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智夜と十六夜 42

「姉ちゃん、智夜来たよ」

「はーい、いらっしゃい、智夜君」

 今日は姉ちゃんの厳命によって私はフルーツ入りのロールケーキを買ってきた。美味しそう。

 私は、お茶を出してロールケーキを切り分けて配った。ケーキ皿どこにあったっけ、と一瞬思ったけれど姉ちゃんが出して洗っておいてくれていた。

「それで智夜君、今日は何の話かな」

「十六夜との婚約の件です」

 智夜はあっさりと言ってくれた。私はロールケーキを食べ始めるタイミングを見事に逸した。

「僕は将来十六夜と結婚したいと思っています。十六夜からもそうしてもいいという返事を貰いました・・・」

 私は何となくすごく姉ちゃんの視線を感じた。いや、私、その話はしたよ? 今はじめて聞きました、みたいな反応しないでよ。ま、智夜が話すとすごくシリアスに聞こえるんだけどさ。

「祖父は祖母が亡くなってからひどく気難しくなったそうです。祖父はやはり景気の良かった頃が忘れられないのでしょう。屋敷を取り戻す事で祖父の怒りや恨みを紛らわせたいのです」

「うーん、まあ、わかるんだけどね。でも、買い戻してどうするの? 智夜君、住むの?」

「僕は、住むつもりはありません。多分父も無いと思います。本当は祖父が住むのがいいと思っているのですが」

「おばあちゃんが亡くなっていて、おじいちゃん一人で広い屋敷に住むの?」

智夜は返答につまっている。それは、そうだね。私はちょっと言ってみた。

「姉ちゃん、まだ買い戻せるかどうか全然わからないんだよ。買ってから、住む人募集したっていいじゃない」

「あのね、維持費とかかかるし、税金もかかるし。そこら辺の事をちゃんと考えておかないと、智夜君、せっかく買った屋敷をすぐ売る事になるよ」

 私は智夜の方を見てみた。智夜は買った後の維持費まではあんまし計算していなかったみたい。いいんだよ、今から考えればいんだから。


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