12話
(その瞬間、通知がピコンと鳴る)
「……え? なにこれ。……感想? 初めての、感想が届いた……!?」
(震える指でクリックする)
「『面白かったです。続き楽しみにしてます』」
(目に涙が再び滲む)
「……やっと、やっと届いたんだ。私の言葉が、誰かに響いたんだ」
(ぽつりと呟きながら、画面を見つめ続ける)
「ずっと空回りしてる気がしてたんだよ。PVは伸びても評価ゼロ、ブクマも感想もなくて、ただ数字だけが積み上がるだけ……ほんとに誰も本気で読んでくれてないんじゃないかって、ずっと疑ってた」
(唇を噛みしめる)
「でも、違った。いたんだ。ちゃんと最後まで読んで、心のどこかに何かを残してくれた人が。『面白かったです』。その一言が、こんなにも胸に響くなんて思わなかった」
(涙がじわっと溢れる)
「止まらない……指が震えて、画面が滲んで見えないよ」
(両手で顔を覆いながら笑う)
「私の言葉は、孤独な独り言じゃなかった。誰かに届いてた。誰かが待っててくれたんだ。それだけで、今までの悔しさも怒りも、全部報われる気がする」
(深く息を吸い込む)
「私は、ひとりじゃない。書くことは、ちゃんと誰かと繋がってるんだ!」
「……ん? まだ下に続きがある?」
(空白がやけに長い。さらに下へ)
(目に飛び込んできた文字を読み上げる)
「『って、そんなわけねぇ~だろw 全然面白くなかったわww ゴミゴミww 早く筆折って止めちまえwwwwww』」
(…………………………………………)
「……………………………………………………………………………………………………………………」




