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この謎が解けますか? 2  作者: 『この謎が解けますか?』企画室
この謎が解けますか?
18/36

将棋指しは奥山越えの夢を見るか?(解決編)

「なるほどな……分かったぞ」

 おっと、たっちゃん、自力で解けたみたいっスよ。

 迷惑な話っスね、ほんと。

「答えは何ですの?」

「最後の五手が怪しい、だ」

 ぶはッ! そんなの、誰にでも分かるっス!

 問題はその先っスよ。

「あのさ……真面目に解く気があるの?」

「それはこっちの台詞だッ! 捨神(すてがみ)たちこそ、真面目にやれッ!」

「いきなりボランティア活動しろって言われてもね……まあ、いいや。暇つぶしにはなってるし、みんなで少し考えてみようか。考慮時間、一分だよ」

 レッツ・シンキングタイムっス!

 ……………………

 ……………………

 …………………

 ………………

「誰か、いいアイデアは?」

 だぁれも返事をしないっスね。

 この(すみ)ちゃんも、お手上げっスよ。

「ちょこちょこ気になる点はあるんだけど、解決には至らないかな」

 あ、ふたばちゃん、それは私も一緒っス。

 なんとなく、ヒントになりそうなことは、思いつくんっスけどね。

「こういうときは、みんなの意見を集めてみた方が良さそうだね。どうかな? ふたりずつコンビになって、順番に推理していくっていうのは?」

「なんでペアになる必要があるんっスか?」

「独り言で推理するのは、難しいだろ?」

 そう言われると、そうっスね。

 カンナちゃんとかは、黙っちゃいそうっス。

「じゃあ、ペアを組むっス」

「オッケー、会長・副会長コンビは、確定だね」

「え? ボク、たっちゃんと組むの? ……不安だなぁ」

「ふたば、そんなこと言わないでくれ……」

「じゃ、残りはグッパーで……」

 おっと、ここは角ちゃんの気配りが爆発するっスよ。

「私は、エリーちゃんと組むっス」

「あら、大場さんがわたくしに好意を示すなど、unheimlichですわね」

 エリーちゃんに好意を示してるわけじゃないっス。

 カンナちゃんに九十九(つくも)くんを譲ってるんっス。

「じゃ、僕と飛瀬さんだね。それぞれ五分ずつ話し合おうか」

「別々に分かれて?」

「いや、各ペアが順番に、だよ。他のペアの推理を聞いて、参考にするんだ」

 九十九くん、ナイスアイデアっス。

「どのペアからいくっスか?」

「『まず隗より始めよ』で、僕と飛瀬さんのペアからいくよ」

「了解っス」

「いきなり答えを見つけないでくださいまし。Nüchternですわ」

「もう何でもいいから解決してくれ……」

「ボクたちのペアは、最後でいいかな。めんどくさいし」

「はいはい、スタートね。飛瀬さんは、この棋譜について、何か感じた?」

 レディファーストっスね。

 九十九くんは紳士っス。

「まず……最後の五手が怪しいっていう会長の指摘は、合ってると思う。それ以外の部分はノイズなんじゃないかな」

 あ、それは角ちゃんも思ったっス。

 ただそれだと、無駄が多過ぎる気がするんっスよね。

 残りの七十六手が何のためにあるのか、それを考える必要がありそうっス。

「ふぅん、飛瀬さんは、最後の五手に集中するわけだね」

「九十九くんは?」

「僕はもうちょっと、歴史的にアプローチしてみたいかな。そもそも、最後の五手だけが重要なら、なんでわざわざ江戸時代の棋譜を選んだんだろうか? 羽生(はぶ)森内(もりうち)の名人戦とか、いくらでも素材はあると思うんだけど」

 これは鋭い指摘っスね。

 確かに、江戸時代の棋譜を探してくるのは、骨が折れるっスよ。

「うん……ってことは、江戸時代であることに、意味があるのかな?」

「僕はそう読んでるんだ。ただ、それがどういう意味かと訊かれると……」

 あぁ、時間だけがどんどん過ぎていくっス。

 会長も、そわそわしてるっスよ。

「……少し、雑学的に考えてみようか。こういうときは、何気ない情報が、核心を突いてたりするからね。江戸時代と言えば、庶民の間で将棋が流行っただけでなく、初代大橋(おおはし)宗桂(そうけい)が将棋所を預かり、徳川家に仕えた時代なんだよね。徳川(とくがわ)秀忠(ひでただ)の日記には、中飛車(なかびしゃ)の言及があるらしいし、特に、徳川(とくがわ)家治(いえはる)なんかは、もの凄く将棋に凝ってて、自分で詰め将棋を創作してたくらいだから」

 へぇ、そうなんっスか。

 歴史上の有名な人物が出てくると、わくわくするっスね。

「辻さんも博識だから、このへんの知識は押さえてるはずなんだ。そんな彼女が、なぜ江戸時代の棋譜を選んだのか、そこにヒントが隠されてる気がするけど……」

 さっきから、九十九くんの独演会になってるっスね。

 カンナちゃんは黙って聞いてるし、もっとアピった方がいいっスよ。

 聞き上手が好きな男の子も、いるとは思うっスけど。

「ん、ちょっと待ってよ……徳川家治……」

「どうしたの? 何か引っかかった?」

「家治は、棋譜について、何か改革をしたような……思い出せないな……」

「生類憐れみの令?」

 間違ってる上に、将棋と全然関係ないっス!

「飛瀬さん、それは聖徳太子だろ?」

 それも間違ってるっス! 時代を遡り過ぎっスよ!

「はい、そこまでですわッ! ……五分経ちましてよ」

 エリーちゃんは、あいかわらずの出たがりっスね。

 九十九くん、大切なことに言及してる気がするんっスけど。

「まあ、僕だけ喋ってても仕方ないし、ポーンさんと大場さんの番だね」

「では、fünf Minutenしかありませんし、早速参りますわよ。わたくしの考えでは、棋譜に出てくる数字がwichtigだと思いますの」

「ごめん、ポールさん、推理のときはドイツ語禁止で」

 そうっス! 九十九くんの言う通りっス!

 コミュニケーション拒否と受け取るっスよ。

「Hmm......失礼致しました。数字が重要だと思いますの」

「どういうことっスか?」

「ヴォナ子さんの検索によれば、この棋譜は、途中までしか合っていませんの。そして、明らかに指し掛け、つまり中断されています。これは、わざと棋譜を八十一手で終わらせるためだと推測いたしますわ」

 おっと、これはいい指摘かもしれないっス。

 これなら、残り七十六手も、数合わせのために必要だったと考えられるっス。

「そうっスね、八十一は、将棋だとマジックナンバーっス」

「大場さんも、お気づきですわね。……そう、盤のマス目の数なのです。将棋盤は九×九ですから、八十一マスありますのね。棋譜の手数がこれと一致してるのは、何か策があってのことと思いますわ」

 エリーちゃんも、やるっスね。

 将棋界では、八十一歳を「盤寿」で呼ぶくらい、大切にされてる数字っス。

 伊達に日本文化に精通してないっスよ。

 でもでも。

「マス目の数で終わってるから、何なんっスか?」

「うぐッ……それは……」

 詰めが甘いっスよ。

 必至を掛けたのに、詰まし損ねてるくらい甘いっス。

「Hmm......もしかすると、暗号は将棋盤と関係があるのかもしれませんわ」

「将棋盤っスか? ……さっき並べてて、何も気付かなかったっスけど?」

「……」

 あ、黙っちゃったっスね。

 そろそろ、バトンを渡してもらうっス。

「角ちゃんの意見を言ってもいいっスか?」

「よろしくてよ」

 じゃあ、角ちゃんの推理を披露するっス。

「私がずっと気になってるのは、暗号の最後にある、謎の文章っス」

「うん、それについては、僕も気になってたんだよね」

 九十九くんだけじゃなく、多分、みんな気になってたっス。

 【あさきゆめみし伊藤流】の箇所っスね。

 これって、すっごく意味深っスよ。

「『あさきゆめみし』は、いろは歌の一部っス。それに、伊藤流って言うのは、将棋の駒の並べ方っスよ。だから、エリーちゃんの言ってることは、多分正しいっス。将棋盤に、何かヒントが隠されてると思うっス。で、問題は……」

「あら、もう時間切れですわ」

 ちょっと、エリーちゃんは黙ってて欲しいっス!

 今からが推理の本番なんっスから。

「あと三十秒で終わるっス」

「ダメですわ、時間は厳守いたしませんと」

 これ、そういうゲームじゃないっス!

 たっちゃんのために暗号を解読する、話し合いっスよ。

 ……まあ、別にいいっス。この暗号が解けなくても、問題はないっス。

「じゃ、最後に、会長・副会長コンビだね。どうぞ」

 会長はあんまり役に立たなそうっス。ふたばちゃん頼りっスねぇ。

「とは言っても、九十九くんたちに、全部言われちゃってるんだよね。ボクも、八十一手で終わってたのは気になるし、棋譜が江戸時代であることにも、意味があると思う。それに、角ちゃんが指摘した、いろは歌と伊藤流の部分も、解決のキーに間違いないよ」

「全部合わせたら、どうなる?」

 たっちゃん、それを自分で考えるっス!

「そうだッ! ボナ子さんなら、解読できるんじゃないかッ!?」

「申し訳ございませんが、私には将棋以外の機能が、搭載されておりません」

「どういうロボットなんだよ……」

「たっちゃん、とりあえず、伊藤流の方を考えてみようか。確か……」


挿絵(By みてみん)


「この数字の順番に、駒を並べていく作法だよね?」

 うぅん、角ちゃんは、名前を知ってるだけで、具体的な順番は知らないっス。

 高校生になるまでは、ネット将棋オンリーだったっスからね。

「そうだね、これが伊藤流。玉→金→銀→桂まで並べて、いきなり歩に移るのは、香車、飛車、角が、敵陣に直通しないための礼儀だね。大橋流の改良版さ」

 もう、会長は置いてきぼりっスね。

 九十九くんが、出しゃばりだしたっスよ。

「これと、いろは歌が関係あるのかな?」

「伊藤流といろは歌の関係なんて、聞いたことがないけどね。そもそも、伊藤流を考案した伊藤家は、将棋家元三家のひとつで、歌人でも文人でもないよ」

「そういう文学的なヒントなのかな? 何か違う気がするけど」

 ふたばちゃんたちに分かんないなら、角ちゃんレベルではお手上げっスね。

 私は将棋が強くても、将棋の歴史や制度については、さっぱりっス。

「……万事休すかな」

「諦めるなッ! もっと粘れッ!」

「それが人にものを頼む態度かい?」

「諦めないでくださいッ! お願いしますッ!」

 会長、悲惨なことになってるっスね。

 別にいじめるつもりはないんっスけど、分かんないもんは分かんないっス。

 そもそも、暗号なんか解かなくても……。

「ん、待てよ……」

 おっと、九十九くんが、何か思い出したみたいっス。

「どうした、捨神?」

「棋譜、将棋盤、いろは歌……なんだ、簡単じゃないか」

 こ、これはもしかすると、もしかするっスよ。

 みんな、固唾を呑んで見守ってるっス。

「……解けたよ」

「マジかぁッ! 答えは何だッ!?」

「そう焦らないで欲しいな。解法は分かったけど、答えはまだだから」

 どういう意味っスかね?

 解き方が分かったのに、答えが分からないって、変っス。

「どういうことだッ! 説明しろッ!」

「だから、そう焦らないでよ。……ちょっと電話するね」

 あ、テレホンタイムっスか。

 クイズ番組でテレホンは地雷って、それ誰でも知ってるっス。

「……あ、もしもし? 姫野さんですか? はい、捨神です。お忙しいところ、どうもすみません。実はいろは譜についてひとつ……はい、そうです。いろは譜の符号です」

 いろはふ? 何のことっスかね?

 みんな、ぽかんとしてるっス。

「……分かりました。いろはにほへと、ちりぬるを、わかよたれそ、つねならむ、うのくやま、けうこえて、あさきゆめみし、ひもせす、京、一三五六七八十百千万、花鳥風月、春夏秋冬、柳桜松楓、雨露霜雪、山谷川海、里村森竹、草石ですね。ありがとうございます」

 な……何が何やら、さっぱりっス……。

 前半はいろは歌っスけど、後半は四字熟語の羅列みたいな感じっスね。

 ただ、四字熟語じゃないのもあるみたいっス。

 それに、いろは歌の一部も、何かおかしかったっスよ。

「解説を求めます」

「そうっス! エリーちゃんの言う通りっス!」

「ハハハ、もう答えは出てるんだよ。……今、僕が言った文字数は?」

 そんなの口頭で分かるわけないっス!

「もったいぶらずに言えッ!」

「会長も、気が早いね。……八十一文字だよ」

「八十一? そ、それって、この棋譜の……」

「そう、この棋譜の手数であり、かつ、盤のマス目の数。つまり……」


挿絵(By みてみん)


「こうさッ!」

 ぶはッ! 何っスか、これは!?

「何だこりゃ?」

「これが、江戸時代に使われていた、いろは譜だよ。マス目の位置を数字で表す代わりに、仮名と漢字を使ってるんだ。で、みんな、もう答えは分かったと思うけど……僕には、何で辻さんがわざわざ、通帳の在り処を暗号にしたのか、その理由も見えたね」

 どういうことっスかね?

 辻さんの考えてることなんて、分かりっこないっス。

「いいから、答えを言えッ!」

「たっちゃん、答えはもう、明らかだよ」

 さすがは、ふたばちゃんっス。

 でも、角ちゃんが先に、いいとこ取りしちゃうっス!

「最後の並ばない五手を、ここに当て嵌めるんっスよ。だから……」


挿絵(By みてみん)


「こうっス!」

 8九金、4二角、7八玉、1四歩、4九香っスよ。

 みんな、ちゃんと覚えてたっスか?

「山、け、秋、に、き? ……何だそりゃ?」

 ここまでヒント出して分かんないんっスか!

 会長、推理に向いてないっス!

「そこで伊藤流だよ。玉→金→銀→桂→歩→香→角→飛の順に並び替え」

 あらら、ふたばちゃんに、最後の最後で持って行かれちゃったっス。

 悲しいっス。

「玉、金……『秋山にきけ』……だと?」

 正解っス!

 そして、くっそどうでもいい情報が出てきたっス!

「秋山さんが持ってるのか? だったら、単にそう言ってくれれば……」

「そこで、きみの行動が問題なんだよ、箕辺くん。秋山さんから、辻さんのメールアドレスを聞き出すとき、今回の紛失騒動を隠しただろ?」

「うッ……どうしてそれを……?」

「さっき言ってたじゃないか。『オレとふたばと佐伯と辻さん以外で、このことを知ってるのは、おまえたちだけだ』ってね。わざわざ秋山さんを飛ばしてるんだから、内緒にしたのが丸分かりだよ。大方、『ちょっと過去の成績について知りたいので』とか、そういう口実で訊いたんじゃないかな?」

 たっちゃん、ぎくッとしてるっス。

 図星っスね。

「じゃ、辻さんの立場になって、考えてみようか。こんな忙しい時期に、見ず知らずの後輩から、メールが届くわけだ。もちろん、きみだって失礼にならないよう、『OBの秋山さんから、アドレスを教えていただきました。合併時に作った通帳がどこにあるか、ご存知ありませんか?』と、前置きしたんじゃないかな?」

「あ、当たり前だろ。知らない奴のメールだと、警戒されるからな」

「で、辻さんは思うんだ。『こいつ、バカじゃないの? その秋山が持ってるのに、なんで私に訊くかな?』って」

「……あッ」

 なるほどッ! 角ちゃんにも分かったっス!

「だから呆れて、暗号文にしたんっスね」

「そう、それが、理由のひとつ。もうひとつは……」


 コンコンコン


 ん? 誰かが、ドアを叩いてるっスよ?

「誰かいるんじゃないの? 箕辺くん? 飛瀬さん?」

 く、蔵持前会長の声っス!

「い、今、開けますッ!」

 ほんとに、蔵持前会長っス……ついに、バレたんっすかね?

「く、蔵持先輩、つ、つ、通帳の件は、もう解決しましたッ!」

「通帳? ……秋山さんのところに、行ったの?」

「へ?」

 何か、様子がおかしいっス。話が噛み合ってないっスよ。

「僕が秋山さんから通帳の写しを貰ったとき、そんな話はしてなかったけど?」

「え? 蔵持先輩が? 写し?」

「うん、秋山さんから毎年、通帳の写しをもらうのが恒例だから。本当は、会計監査の僕がやったらダメなんだけど、会計の佐伯くんが、秋山さんと面識ないからさ。ちょうど駒桜の近くに寄ったから、ついでにと思って。……はい、これね」

「あ、ありがとうございます……」

 ぶはッ! 完全に独り相撲だったっス!

 これはたっちゃん株、ストップ安の展開っスよ!

「ま、こんなことだろうと思ったけどね……。これが、2つ目の理由だよ」

「どういうこと?」

 カンナちゃん、もっとアピールするっス。

「辻さんなんて、もう何代も前の会長だろう? その時点で通帳一式が紛失していたら、そのあとの代は、どうやって会計報告を済ませてたんだろうね? 辻さんは、紛失事件がそのうち自然と解決するのを知ってたから、わざと暗号化したんだよ。解けなくても問題ない。そういう前提のいたずらなのさ」

「……」

 そうっスよ。角ちゃんも、ずっとそのことが気になってたっス。

 だから暗号が解けなくても、前会長に訊けば、分かると思ったっス。

 前会長が知らないなら、昨年度も不正会計をしてることになるっスからね。

「そ、そうだな……オレがバカだった……」

 あぁ、会長が、涙目になってるっス。

 男子高校生が、人前で泣いちゃダメっスよ。

「たっちゃん、しょげちゃダメっス!」

「そうだよ。どれだけ不器用でも、たっちゃんはたっちゃんだよ」

「Herrミノベは、unser Führerですのよ」

「今回は面白かった……母星に報告しないと……」

「ま、箕辺くんでないと、この面子には突っ込みきれないからね。これからも、よろしく頼むよ」

「おまえら……優しいのか優しくないのか、さっぱり分からんが……感謝する」

 これが、将棋部員たちの友情っス!

 よぉく目に焼き付けておくっスよ!

「えぇと……きみたち、駒桜の部室に集まって、何やってたの?」

 蔵持前会長だけ、完全に置いてきぼりっスね。

 ここは誤摩化すっス。

「江戸時代の古い将棋を並べてたっス」

「へぇ、姫野さんみたいなことしてるんだね。……どんな棋譜?」

「じゃ、全員揃ったことだし、続きを並べようか……ボナ子さん、よろしく」

「了解。2六桂以下、3二金、同飛、5五角……」

 これで、事件も一件落着っス!

 あとはみんなで、将棋を楽しむっスよ!

***The Next is:『ギター殺人事件』

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