カルロスの手紙
キャサリンは郵便受けを覗き、ため息をついた。
先日、カルロスに手紙を書いたのだ。
そんなにすぐに返事が来るはずはないと分かってはいても、手紙を投函した翌日から、毎日郵便受けを確認してしまう。
朝昼夕と、郵便受けを見てはため息をつくのが日課のようになっていた。
カルロスは返事をくれる。
信じている。
昔から、キャサリンとの約束は必ず守ってくれた。
だから、絶対に返事をくれるはず。
そうは思っていても、やっぱり少し不安になる。
キャサリンは諦めきれずに郵便受けの中をもう一度覗いた。
「こんにちは」
声をかけられ、驚いて声のした方を見た。
配達員がニコニコして立っていた。
キャサリン顔がパッと輝く。
「こんにちは、ご苦労様です」
キャサリンはニコニコしながら郵便物の束を受け取るとぺこりとお辞儀する。
玄関に向かいながら、郵便物を一通ずつめくるように確認する。
キャサリンの手が止まる。
キャサリンは嬉しそうに笑うと、他の郵便物を玄関のサイドボードにおき、パタパタと自室へ駆け込んだ。
キャサリンは机の前に座ると、手に持った封筒をもう一度じっくりと眺めた。
カルロスらしい大きくて角ばった字で宛書が書いてある。
キャサリンはニコッと微笑むと、ペーパーナイフで丁寧に封を切った。
中には三つ折りの白い便箋が入っていた。
ドキドキしながら便箋を開いたキャサリンの目がみるみる吊り上る。
「カルロスのバカ!!」
キャサリンは便箋を叩きつけるように投げた。
便箋はひらひらと舞いながら床に落ちる。
便箋には大きな字で『読んだ』とだけ書かれていた。