傘
ふと、思いついた話でした。珍しく、やや、ヤンデレ?のような話にしてみました。
彼の名は、藤島優馬。
男みたいな名前をしているが、性別は女である。ということはだ、一人称も私である。しかし、その事を聞くと大抵の人は、ギョッとした顔になる。今、この子は、なんといったのであろうか、というような顔である。これは、そんな彼女のある年、ある日の物語である。
今日は、晴れである。
それは、とても嬉しいのだか、しかし、午後からは、雪になると天気予報で言っていた。だから、私は、多少人におかしく思われても傘を持っていった。しかし、私は、今、コンビニから出てくると、傘は、消えていた。雨や雪が降っていて、傘を持っていくならば、腹は立つが、まだ理由は分かる。しかし、こんなピカピカに晴れている今に傘を持っていく人はいないだろう。それに、間違えて持っていったということは、無い。なぜなら、コンビニの傘立てには、私の傘だけだったのだから。ならば、なぜ?
その1
傘を集めるのが好きである。
いや、それはないだろう。私の傘は、どこにでもある量産品だ。
その2
傘がどうしても必要であった。
これが、最もあり得そうにおもわれるが、それはないだろう。傘というものは、私の知る限り基本的には、雨や雪の時に濡れないようにさす物だからだ。何度も言うが、今は、晴れだ。
その3
傘を持ち帰った人物は、私のストーカーで私の臭いを嗅ぐために持ち帰った。
いやいや、これこそ最も無いだろう。私は、男みたいな名前の通り性格も容姿も女性っぽくない。よく、男に間違えられるくらいだ。そう考えると、ますますなぜ傘を持ち帰ったのか分からなかった。しかし、そうこうしているうちに、雪が降ってきても困るので早々に家に帰った。
翌日
私は、また、あのコンビニに行った。たかが、傘のためにどうしてそこまでと思うかもしれないが、あの傘は私のお気に入りだったのだ。それに、ひとから誕生日プレゼントでもらった物である。事故ならともかく自分の不注意で人から貰ったものを無くすのはいささか私の流儀に反する。しかし、コンビニに行ったが、やはり無い。困った。もしかしらと思い店員に落とし物が無かったか聞いたが、そのような物は届いていないと言う。ますます困った。結局、私は、家に帰ることにした。母親から早く帰って来いと催促のメールが来たのだ。
翌々日
私は、高校にいた。私が通っている神木高校では、少々変わったイベントが月に一回行われるのだ。きょうは、猫耳デーだそうだということで、私も猫耳を付けてみた。この猫耳は、今日友人の一人である桃井友子がとてもいい笑顔で持って来て私に付けさせた。ももいは、良い、猫耳デー最高ー!とよく分からないことを叫んでいたが。私は、桃井に正直に、お前から貰った傘を無くしてしまった。すまない。と謝った。桃井は、いいよ、また、別のを誕生日プレゼントにあげようではないか。と言ってきたので、私も少し気が楽になった。しかし、本当に傘は、どこにいってしまったのであろう。
翌々々日
奇跡が起きた。傘が返ってきたのだ。昨日、我が家にこないだの店員から電話があって傘が見つかったかもしれないと言ってきた。私は、コンビニに自転車を走らせて確認すると、確かに、その傘だつだ。店員が言うには、今日傘立ての回りを掃除している時に見つけたということだった。私は、店員上条一夜にお礼を言い家に帰った。
その次の日
なんと、驚くべきことに、上条一夜は、私と同じ高校生だったのだ。しかも、通う高校も同じ。こんな偶然は、早々無いだろう。私が、こんなこともあるのだなと言うと上条は、そうですね。と言って笑った。私は、少しドキッとしてしまった。何せ、上条は、今時のイケメンだったので。
あれ以来、上条とはよく話すようになり、ついに、大学も就職した会社も同じであった。驚くべき縁だ。
ある日、私と上条は、飲みに行った。私は、そこが強いという訳ではないが、それなりには、飲む。特に、私は、日本酒が好きで上条も日本酒がすきてあるあそこからなにやら妖しい液がと言う。そんな私は、居酒屋で私のお気に入りの銘柄の日本酒を見つけ、つい飲み過ぎてしまった。そして、今、私は、なぜか上条とどこかのラブホでお互いに裸になって寝ている。しかも、なんとあそこからなにやら妖しい液が出ているではないか!私は、かなり動揺した。取り合えず、シャワーを浴びようと起き上がって立とうとしたがある日立てない。立とうとすると、そして、とてもいい笑顔で奴はこう言った。よう、優馬。昨日は、二人でさんざゆん体から力が抜け、ベットに座り込んでしまうのであった。そんな時、上条は、起き上がった。そして、とてもいい笑顔で奴はこう言った。おはよう、優馬。昨日は、二人でさんざん愛し合ったね。私の記憶のない間に何があったというのだー!!
読んでいただきありがとうごさいます。
誤字脱字がありましたら、ご報告お願いいたします。さて、これからおそらく、上条は、優馬追い詰めていって最終的には、結婚に持ち込むんじゃないかと個人的には、おもっているですけど。ありがとうごさいました!