呼び出し
ゼ「たまには顔出すか……」
デ「あれからどのくらい経ったっけ?」
「はぁーやれやれ、とんでもない目にあった」
まさかソルが寝ぼけるなんてな。不覚にもエレスかと思ったぜ……。まああれでソルも俺より年下なわけだし、普通にかわいい
「だからといってあれだけ突然甘えられると驚きだけど」
「だーれでしょうーか」
いきなり両目を塞がれた。というかバレバレ……
「どうした?アラクネ」
「残念でした♪私が聞いて」
「私が塞いでたの」
アラクネとメフィストのふたりでやってたとは……なんて高度な
「ふたりは反則じゃないのか?」
「ふっふーん、反則じゃないよ」
「今のところベルゼブだけしか正解してないけどね」
ほぅ……
「そうか、流石だなあいつは」
「即答だったもん、彼」
「普段あれだけ私に触ってるんだから気付いて当然よ」
「メフィスト、もうそんなことまでされたのか」(ニヤリッ)
「されたというより私からしたんだけどね。あのヘタレ、女性恐怖症かってくらい触れないから」
「ヘタレか……」
「あんまり何もしないんで無理矢理押し倒したら顔真っ赤にさせて気絶しちゃってさ」
「……」
「あいつカッコイイ事言うくせに恋愛沙汰は丸っきり疎くて困るわ」
「でもそこに惚れちゃったんでしょ?」
「そうなのよね」
結構言われてるぞ、ベルゼブ。女子ふたりから
「あっ、あいつの話で思い出した。あいつから手紙預かってたんだ。ほい」
「ありがとう。にしてもわざわざ手紙なんて寄越さなくても念話してくればいいのに」
「念話?」
「知らないのか、メフィスト?」
「ゼレカ、念話はこっちには無いのよ。あれは人間界の『電話』を基に作られたものだから」
「そうだったのか。エレスは知ってたからてっきりこっちでは一般なんだと思ってた」
「多分彼女はお兄さんが教えたんだと思うわ」
「ああ、それでか」
「ねえ、二人とも。さっきから聞いてても全然わかんないんだけど?」
「おっと、悪い。念話っていうのは遠く離れてても声だけ送れる魔術のようなものだ」
「元々は人間界にある『電話』って機械から開発された下級魔法なんだけど、その存在が全くと言っていいほど知られてないし、知ってても信用されずに使用されてないの」
「へぇ……便利な魔法ね」
「そっか、アラクネは人間生活もしてたから携帯とか知ってるんだ」
「今でもたまに学校行ってるよ」
「……学校か」
そういえばしばらく行ってないな……
「それで、手紙読まないの?」
「そうだった。んー……了解っと」
「彼、何だって?」
「後始末を手伝えってよ。やれやれじゃあ行ってくるか」
テレポートを起動させる
「がんばってね」
「私達は自分の世界に戻るから。ああそれと、あいつに『仕事終わったら来なさい』って伝えといて」
「了解」
デ「今回はアスタノトさんです」
アスタノト・ベルン・ネメシス
髪色 朱
瞳色 青
身長 152㎝
髪 前髪の左部分だけ結んで左右非対象になっている
ベルゼブの妹でリリードネメシスの実質上の魔王。一応本人は魔王だと思っていないが、ベルゼブが丸投げしてる為魔王となっている。エレスナーグとは昔からの大親友。『天災の魔王姫』と呼ばれる。
アス「どうも〜、アスタノトです♪」
ゼ「紹介にあったように魔王姫について説明しておくと、兄妹なんかで魔王だと兄が魔王で妹が魔王姫と呼ばれる事が多い。呼び方が違うだけで全部同じなんだけどな」
デ「説明ご苦労。さて、突然だけどアスタノトさん。将来どうなりたいですか?」
アス「将来ですか?特に考えた事はないですけどとりあえずお兄ちゃんと結婚はしてますね」
ゼ「重婚オーケー、女の子同士もオーケーと随分都合のいいルールだからな。その場合ベルゼブには安息の時は訪れないな」
アス「問題はお兄ちゃんが私に対して嫁だと思ってくれるかなんですよね〜。いざ結婚しても妹扱いされそうで……」
デ「その時は無理にでも主導権を得て教え込めば分かってもらえますよ」
アス「そうなんですか?じゃあ試してみます!」
ゼ「……ご愁傷様」