ハプニング
デ「ちょっぴり甘め」
エ「私は出番なし……」
ゼレカVision
「………ん、もう朝か」
何だか久しぶりに自分の部屋で起きた気がするな。確か探索隊の捜索の日からずっと慌ただしかったけ……。まぁ、もう大天使も追い返したし、カタンテアも解体になって少しは落ち着けるか
「はぁーぁ……もう一眠りするかな……」
多分エレスもソルもまだ寝てるだろ。ベルゼブ達は今回の事件の後処理で忙しくて来れないって言ってたし
「いざ、夢の世界へ」
もふっ
………?毛布を抱き寄せたのに柔らかいものがある。明らかに毛布じゃない、それは確信できる
……………うん、おおよその予想は出来るけど一応確認しておこう
もしこれで予想に反してたらやばい……大丈夫だ、このパターン以外あるか俺?
そうだ、あるはずがないだろ。……多分
予想通りであって欲しいと願い、ゆっくり毛布をめくる。水色の髪が見えた
「はぁ……よかった……」
想像通り俺のベッドに侵入してきたのはエレ…
「………………は?」
スでは無かった………
「………何でソルが俺のベッドに?確か昨日は………」
…………思い出せねぇ!!何で思い出せねぇんだ!?つーか何もしてないよな!?俺何もしてないよなぁ!!
「………」
お、落ち着け、この際何でソルがここで寝てるのかは置いておく。重要なのは今をどうするかだ
その一、何事も無かったかのように再び寝る
その二、部屋の外に出て成り行きに任せる
その三、テレポートDE逃げる
おお!結構選択肢あるな。これならいける、いけるぞ!
まずその一。これはもう一度起きた時弁解の余地が無くなるかもしれないから却下。その二、運悪く誰かが俺の部屋に入ったらアウト。その三、変な勘違いされたら即終了!
………選択肢消えた!?いや、もう一つ追加
その四、祈る
もうこれしかない!マムート、俺はお前を信じてるからな!!だからこの状況どうにかしてくれ!!
――
『んな無茶な……』
――
「……ん…んんっ……」
「!!?」
「あれ?……」
「…………」
さて、と。この後どんな罰が待ってるのか楽しみだなぁ(涙)
「お兄ちゃん!会いたかったよ!」
…………はい?
お兄ちゃん?
「突然居なくなっちゃったから、私びっくりしたんだよ?」
………話しが全く見えないんですけど。寝ぼけてるのか?ソルにお兄さんなんて居たっけ?エレスには居たって聞いたけど。もしかして身体はソルで中身はエレスってことか?
「もう、なんとか言ってよ。久しぶりの再開なんだから」
「……ソルーティアさん?」
「何でいきなり他人行儀になるの?ちゃんとソルって呼んでよ」
………あれ、何でエレスと話している時以上にフレンドリーな話し方なんだ?というかそろそろ起こさないと。ギャップに負けてときめきそうだからな……
「ソル、そろそろ起きて」
「何言って……私は寝てなんか……」
眠そうな目を擦りだるそうに言葉を紡いでいった
「………」
「起きた?」
「…………おはようございます、ゼレカさん」
「おはよう。それで起床早々悪いんだけど聞いていい?」
「………何でしょうか?」
「どうして俺のベッドで寝てた?」
「………ゼレカさんの?そういえば私の部屋ではないですね」
「記憶にあるか分からないけど、今の事が関係…」
「はい!あります!ですからその事は忘れて下さい!!///」
「別に普段からあんな感じで話してくれてもいいのに」
カワイイと思うし……
「少し兄の夢を見てただけです。昨夜、ふとその事が気になり起きたような気がするので、その時に部屋を間違えたのでしょう」
「お兄さん、いたんだ」
「もういなくなってしばらく経ちますけどね」
「あ……ごめん……」
「いえ、死んで当然の駄目兄さんでしたから」
「その割には随分甘えてたみたいだけど」
「あ、あれは!その……ぐ、偶然です!偶然以外の何物でもないですよ!///」
「……」
ギュッ
「あ……」
「貴女……いや、君は俺より年下なんだから、存分に俺を頼っていいんだよ?」
「……私は……」
「今まではエレスを守ろうと大人な態度をとってきたんだろうけど、それでもエレスより一歳違うだけなんだから。俺からみたらふたりとも年下だよ」
「……」
「だから、こんなふうに甘えなよ。ひとりじゃないんだから」
「……ゼレカさ……ゼレカ、ありがとう……」
「ははっ」
それから少しの間、ソルを抱きしめたままだった
「もう…大丈夫です」
「そうか」
「まだ身体の方が本調子ではないんですよね」
「無理もないさ。俺だからこんなに早く回復出来てるんであって、普通ならまだ倒れててもおかしくないんだから」
「そうですか。一応私は自然治癒力だけなら負けない自信があったんですけど……」
自然治癒力か……あっ
「そういえばソルもエレスと同じだったっけ」
人差し指の先を爪で切る
「同じとは?」
「『吸血悪魔』だったよねってこと」
「ええ、そうですけどそれがなにか」
「だったら血飲めば多少なりとも回復するよね」
「……そういうことですか」
「ちょっと前に俺の血も飲んでみたいって言ってたし、ちょうどいいや」
「覚えてたんですか……///聞こえてないと思ってたんですけど」
「俺の聴力を甘くみるなよ」
「そうですね……それではせっかくですから……かぷっ」
「ひゅっ!……ははは……また変な声出た。結構慣れたはずなのに……」
「はぁ……じゅる……んっ……」
エレスに飲まれてる時とは違った感覚になる。そもそもエレスと同じなら変な声は出なかったはずだし
「くぷ……こくん……美味しかったですよ」
「そう」
「おかげで身体が魔力に満たされてきました」
「それはよかった」
俺は吸われる度に快感が走るよ
「……ゼレカさんにお願いしたい事がいくつかあるんですけど言いですか?」
「もちろん。早速頼ってもらえて嬉しいよ」
「先程の事はエレスには内緒にしておいて下さい」
「ああ」
「そして……あの……」
「?」
「時々でいいので、また血を吸わせて下さい///」
「なんだ、その事か。時々なんて言わず毎日でもいいよ」
どうせ毎日エレスに飲まれてるんだし
「いえ、時々でいいです!」
「そう?」
「はい!それでは私は失礼しますね」
「あっ、もうこんな時間か」
「ゼレカさん」
「何?」
「いろいろとありがと」
パタン
……………それは反則だろ///
デ「さぁーて、久しぶりにあれを復活させるぞ」
ゼ「またくだらねぇもんだろ?」
デ「人物紹介だ」
ゼ「……そういえばそんなのあったな」
デ「やるって言っててやって無かったからな。それでは」
ベルゼブ・セクタイト・ネメシス
髪の色 深紅
瞳の色 青
髪形 長髪で左右の前髪の長さが違う。左の方が長い身長 172cm
通り名 幻影の大魔王
アスタノトの兄でリリードネメシスの大魔王。話す時に一呼吸置いて話す癖がある。重度のシスコ…
ベ「……おい。最後のはおかしいだろ」
ゼ「本当っちゃ本当だけどな」
ベ「……否定はしないが重度ってどういう事なんだ」
デ「『出会い』の話の時のあれをみて重度と言わず何と言う」
ベ「……カチャン、ロシアンルーレットは好きか?」
デ「へ?」
ベ「弾は六発中六発だ」
デ「それロシアンルーレットとは言わな…」
ベ「……」
パンパンパン!
デ「おっわぁ!」