gea of destiny 門
スランプ気味になってしまいました
ベッドの上に腰掛ける
「………ふぅ」
………やっぱり、『居場所』があるだけで落ち着く
どんな必要のされかたでも、ただがむしゃらに突っ走って自信を無くして無力を噛み締めるより全然居心地がいいや
「………目的を忘れるつもりはないけど」
それは俺が黄泉がえった意味だから。必ず果たす目的だから……
胸に掛かっているペンダントを握りしめる
コンコン
「ゼレカ、居る?」
「ああ、居るよ」
カチャ
「何か用事?」
「うん、まあ」
イスに座る様にエレスナーグにうながす
「そういえばさっきに比べてずいぶんと明るくなったね」
「んー、まぁイロイロと決めたから」「ふーん……。話しを戻すけど城下街って行ってみた?」
「全くと言っていい程行ってない」
「やっぱり。なら、ちょっと私と行ってみない?」
おお!これはいわゆる『デート』ってやつですかな
「……褒美としてね」
あっさり否定されちゃいました
「たしかにどんな所かわからないからお願いしようかな」
「じゃあ早く準備して。場所は正門で」
そう言ってさっさと部屋を出て行った
「………正門てどこだ?」
そういえば裏口からしか入ったことないから、正門がどこなのかわからん。それに『正門』なのに『裏口』っておかしくないか?普通『裏門』だろ?それとも俺が勝手に裏口と呼んでるだけであって実は裏門なのか?でも昨日のメイドは『裏口』って言ってたぞ?
「ん?『さっき』?」
たしか今エレスナーグは『さっきと比べて』って言って無かったか?
そして俺は一つの答に行き着いた
「………時間の流れが違うのか」
そう考えれば納得できる
俺が居た世界、『人間界』と『魔界』とでは時間の流れが違う。そういうことにしておこう
……まぁ後で聞いてみるか
「今はとりあえず準備して正門をみつけるか」
というわけで鏡を造る。一からではなく創造で
「!!?」
鏡を見て気付いた
「左目が緑色になってる……」
多分自分を神だと言ってる奴が変えたんだろう
「それにしても気付かなかったな」
他にも身体に何かされてないか調べたいが、エレスナーグを待たせるわけにはいかないからやめる
「む、胸に穴があいてる……」
とかだったらかっこよかったのにな……
部屋を出て一階まで降りる
おそらく、裏口とは真逆の方向に進めば正門につけると思ったからだ
「えっと、こっちが裏口だからあっちに行けばいいのかな?」
そのまま進むと思ったとおり正門らしき場所に着いた
「なるほど、ここが正門か。たしかに堂々としているな」
門が高くそびえ立っている
軽く50メートル以上はあるんじゃね?いや、確実にそれ以上あるよこれ……
「……いったい誰が入るんだ?この城の半分の高さまであるだろ」
門に心を奪われた俺は漸くここに来た理由を思い出し、エレスナーグを待つ
女の子だから準備が長いんだろうな……
ゼ「あー、そういえばこの時鏡見て初めて左目が緑になってるって気付いたんだった」
エ「そうなの?てっきり初めから気付いてるとばかり思ってた」
ゼ「……そっか、その事については話さずにいたんだった。つっても、瞳の色なんか気にしてな……くは無かったけど初対面から緑だったから、話さなくてもいいかなって」
エ「いまはもう知ってるからいいけど、あの時に話してほしかったな」
ゼ「ふふふ、そう?」
デ「最近出番がないぜ」