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gea of destiny 共通

今回は少し長めです

「………ちっ」


城を出てからどのくらい経った?


走ってないから確かに遅いと思うが結構経ったぞ


「…………ん?」


視界の端に緑がちらついた


「………着いたか」


真っ直ぐ歩いてたつもりが少しずれたな


「…………さぁーて、狩るか」


剣を抜いて森に入る


ところどころの木に爪の跡や尻尾らしきものがぶつかった跡がある


「………そういえば『レッドファング』ってどんなやつだ?」


さっきのメイドにそれを聞くのを忘れた


「グルルル」


「………」


目の前に赤いトカゲみたいなのが現れた


「…………わぁーお」


別に驚く事でもないけど……


「グワァア!」


「……おっと」


噛み付いてきた牙を剣で押さえ……


スパッ


簡単に切断できた


「………脆い」


「グァアア!!」


レッドファングが痛みで尻尾をぶつけてきた


「……くっ」


まともに脇腹に喰らいそのまま左に飛ばされた


「………ん?」


そんなに痛みが無い


これが『身体強化』……


魔法……そうか


「アァアア!」


「………奔流、激流、全てを洗い流す水。『スプラッシュアウト』!」


レッドファングの周りから水の壁が出て、レッドファングを飲み込む


「………すげえな」


シュウー


水が引いたらレッドファングは倒れてた


「…………こいつの体内にあるのか」


剣を真心突き立てた


グチュ


真っ黒の液体が飛び出る


「………ん」


心臓ら辺に紅い宝石があった


「……これが『紅の宝心』か」


拳より少し大きい澄んだ紅い色の完全な球体が採れた


「……他には」


試してみたら爪や牙、尻尾の中にも宝石があった、けど色も濁った赤だった


「…………一通りは持って帰るか」


丈夫な硬度の袋を想像する


その中に宝石を入れる


「……後何体か狩るか」


――――


「………ふぅ」


十数体程狩ったな


魔法も少しだけつかえるようになったし、いい訓練になった


「……帰るか。……速度、流れ、突き抜ける風。『リードフロウ』」


さっき覚えた風の魔法


これを足に纏えば三倍の速度で歩ける


「………」


――


「…………あっという間だったな」


走ってみたらあっさり城の裏口に着いた


ガチャ


扉を開けて中に入り階段を上がる


「………そうだ」


杖を取り出して振る


重いから異空間に預けておいたんだった


「………重い」


拳より少し大きいぐらいのが数十個と小さな石ころのカケラみたいなのがどっぷりつまった袋を引きずる


ズルズル


玉座の間に着いた


「どうですか姫様?『紅の宝石』をたくさん集めてきましたよ?」


「私が頼んだのは『紅の宝心』のはずよ?」


「冗談言わないで下さいよ。あんな物妄言の代物ですぜ?」


「……まぁいいわ。宝石の方でも数十個でそれなりの物になるから」


「数十個?五個集めてきただけで大したものだろ?このカケラ一個だって集めるのに此処の一個小隊何チーム遣うと思ってんだ」


「それもそうね……」


「エレス…」


「あんたなんかに頼まなきゃいけない程、今は衰退してるわ」


「言うなー、姫様。で、報酬は?」


「はぁー。しばらく分のお金を…」


「それよりよ、『あれ』くれよ『あれ』」


「……何?」


「王家に伝わる秘宝『黒け…」


ダン!


「あなたは一体どれだけ私を馬鹿にすれば気が済むの!」


「マローニ様、姫様に対しての宣戦布告ととっても?」


「はっ!この俺にそんな事言って大丈夫か?今だって命懸けで姫様の頼みを真っ当してるんだ。俺が聞かなきゃ誰が聞くんだ?」


………むかつく


話しを聞いて確信したが、こいつはむかつく……


エレスナーグを馬鹿にして………あれ?


むかつく?


俺がむかついてたのはみんなを、俺を殺した天使だ


他の誰かの為にむかつく必要はない


でも、なんとなくむかつく


だから、助けてやりたい


そう思うのはなんでだ?


ガチャ


「…失礼する」


気付いたら扉を開けてた


「あっ?」


「……っく。ゼレカ、何の用」


エレスナーグの座っている机に近づく


重たい袋をひきづって


ドサッ


袋を机の上に置く


「…頼まれた物だ。この紅い球でよかったか?」


「え!?」


「はぁ!?」


「………『紅の宝心』。こんな、こんなにたくさん……」


「これで間違いないか?」


「………うん。確かに、あってるよ」


「……そうか」


「おい、まて!お前あれを何処で…」


「………狩ったんだよ、『レッドファング』を」


「狩ったって、俺も狩ったぞ!?」


「……お前は牙や尻尾を斬ってびびりながら集めてたんだろ。その証拠に転んだ跡や牙が少しだけ折れたレッドファングもいたからな。お前はびびってた、それだけだ」


「なんだとこの…」


「……それでゼレカ。報酬は何がいいか言ってみなさい」


「……別にいいよ。強いて言えばこの世界について教えてくれればいいさ。それじゃあ」


後ろを向いて扉に近づく


「じゃあ後でこの部屋に来て。この世界について教えてあげる」


「…ああ」


ガチャ


「……それで?」


「………わかった。金でいい」


「そう……」


………とりあえずすっきりした


……誰かの為に怒る、か

ゼ「なつかしいなぁー」


エ「この時はホントにおどろいたよ」


ソ「まさかあんな量を持ってきて『……別にいい』ですもんね」


エ「あはは、そっくり〜」


ゼ「俺が聞いてもそっくりだと思った……」


エ「この後って、ふたりで話すところだよね?」


ソ「エレスが私に『少しふたりで話しがしたい』って言うから私出てきませんよ」


ゼ「へぇー。あの時から俺に興味がわいたと」


エ「……ん、ん〜///」


ソ「図星ですもんね」

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