予兆
今回から誰視点か記載します
エレスナーグvision
「突然だけどゼレカ、ちょっと行ってほしいところがあるんだけどいい?」
「もちろん。それで何処に行けばいいの?」
「ん……『紅月の荒野』にいったきり調査隊から通信がないから…」
「あー、確かに何も連絡きてなかったな」
「同行者は好きに連れて行っていいよ」
「珍しいね。一緒に行くって言わないなんて」
「今日は城の用事でいっしょに行けないんだ」
「そうか……。じゃあできるだけ早く帰るから、それまで待っててね♪」
「うん、きをつけて♪」
「……もし。もし何かあったら、俺を呼んでね」
「?」
そう言ったゼレカの顔には不安があった
「寂しくなったり、なんとなく呼んでみたいと思っただけでもいいから」
「ふふっ、じゃあそうさせてもらうわ」
「じゃあ行って来るから」
「気をつけてね」
「もちろん」
………その時のゼレカの不安を私が知るのは、もう少し後だった
デ「いやぁ〜、楽しみだなゼレカ」
ゼ「何がだよ」
デ「この後の展開が」
ゼ「全く、思わせぶりな事をチラチラと。伏線を散りばめやがって」
デ「回収するのが楽しみだ♪」
ゼ「回収できなかったらどうするんだよ」
デ「構成は既に考えてるから万事OKだ」
ゼ「試験中にな」
デ「それを言うな」