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仕返し

祝五十話

水風呂から上がって部屋に戻る……までにこれからの算段を考える


カチャ


部屋(俺の部屋)に戻ったら熱気が肌に纏わり付いてきた、風呂に入ったばかりなのによ……


「ふー、本当暑いな」


「ゼレカは初めてだからよけいに暑いんだよ」


「そうだよな……」


風呂上がりでまた汗をかくのは嫌だ、ベッドでもない限りは……


手を部屋に向ける


「氷解、凍結、凍てつかせろ。『氷のダイヤモンドダスト


ふわぁっ、とした心地の好い冷風が部屋を冷やす


「ゼレカの魔法って、詠唱を変えるだけでここまで威力がさがるんだね」


「俺が独自に創った詠唱だからな」


とは言っても全ての基礎になる詠唱は君に教えてもらったんだよ?


「はぁ〜涼しい」


………ニタァ、ふっ、我ながらなんて顔をしてるんだろうか


「エレス、口開けて」


「?」


不思議がりながらも口を開けてくれた


ポイッ


「………あまい、これっ…」


急にエレスの目がとろんとなった


ふっふっふ……


「気分はどう、エレス?」

いつも以上に、妙に甘ったるい声で肩に手を置いた


「え!あ、あのゼレカさん」


作戦成功!!ブランデー入りチョコレートを食べさせたから、ものの見事酔っちゃってるね♪


「あ、あの、か、顔が近いんですけど……」顔を赤くして俯く様に俺から逃げる、そうはさせないぜ?


「さっきもこうしてたじゃん。君の方から」


最後を調教……間違えた、強調する。調教も悪くはないが


「そ、それはそうですけど……」


ギュウッ〜


「ひぁっ!?な、何して…///」


「何って、抱きしめてるだけだよ?」


さも当然の如く笑顔で返す


「あ……う……そうですね///」


「さっきはほとんど裸で抱きしめたのに、これで恥ずかしいみたいだね」


「……あう〜///」


顔が真っ赤になって今にも倒れそう


流石にあんまりいじめるのも可哀相か……


「ねぇエレス、最近よく夢をみるんだ。昔の……」


「昔、ですか?」


「この世界に来る前の、さ……なんでだと思う?」


別に、答えが欲しいわけじゃない。話題を変えるのにちょうどよかったから、なのに随分暗い話だな


「私は夢については詳しく無いので分からないですけど、夢は願望や思い出等の現れるらしいですよ」


「………願望か。確かに当たってる」


エレスの両肩を抱きしめたまま、ベッドに身体を預けるる


「でも、俺は後悔しないように生きるって決めたから……君を守るって、誓ったからね」


つい二、三ヶ月前の出来事を思い出す


「ゼレカさん……」


「と、まぁ思い付きの夢は置いといてだ」


「嘘だったんですか!?」


しんみりした顔が驚愕に変わった


「エレス、今がどういう状況か分かって?」


俺がエレスを押し倒してるような格好、油断してる隙に体位を入れ替えておいたのに全く気付いてなかったのか


「……///」


ふふっ、これからどうされると思ったんだ?顔、マグマみたいになってる


「とっても可愛いよ♪君のその怯えた様な潤んだ瞳」


「ゼ、ゼレカさん、何か怒ってません?」


「さっき風呂場で攻められた事なんて、気にもしてないよ」


「………えっと、すいません」


「謝らなくても怒ってないって。でも、せっかくだしこのまま朝までこうしてようよ」


「朝まで!?///」


「おやすみ」


さっき、君に言われた事に不安と安堵を覚えたよ。君はやっぱり君なんだな……俺に安心をくれる。だからこうして俺は寝られるんだよ


「………お、おやすみなさい///」


なんて、俺の考えを知らずに恥じらう君に悪戯したくなる

ゼ「もう、何も失いたくない。何もしてないのに、ただ在るだけなのに消える運命なんて!」


ア「主……」


ゼ「力を得ても、力が無くても、結局は同じなんて!でも俺は、力が無くても助けてみせる。俺がたすけるんだ!」


ア「主よ。嫌いな物があるからと言って捨てては駄目だぞ」

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