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怒りを表に

スランプ注意報がなりっぱなしになりました。


………細かい部分が浮かびません。

「ただい……ま?」


戻ってきたら凄いことになっていた


エレスが魔王化してマクステリアに剣を向けていた


よくみればマクステリアの足もとが溶けたり焦げたりしてる


「………何があったんだ?」

「……イロイロとな」


アラクネとメフィストも魔王化していた


大体の想像はつく


「………エレス、止めなよ」


「ゼレカ!?戻ってたの?」


「たった今な。場所も場所なんだし、剣をしまって」


「………うん」


スチャ


「とりあえず魔物は処理しといたから」


『………』


皆口を閉ざしたままだ


「……どのぐらいだった?」


「一万二千体」『!!』


うちの同盟の奴以外は皆驚き、同盟の奴は毅然とした態度をとっていた


「そうだ、悪いなベルゼブ。行った場所、多分『紅月の荒野』だと思う」


「……別に構わない。どうせ面倒だった」


「ちょっとからんでた事情が事情だったんでな。それと…」


「…………いい加減にしろ『夢幻』よ!!」


議長……マクステリアが怒った


「一悪魔がそんな態度をとっていいと思ってるのか!大体、お前達は事の重大さを全く理解しておらん!!」


怒ってる様に見えるが、怒りの中に恐怖が混じってる


……エレスに剣を向けられたのがそんなに怖かったのか、それとも俺にびびったか


どちらにしてもたいしたことじゃない


「全く、お前達より前世代の…」


メフィストもアラクネもベルゼブもアスタノトもエレスも、申し合わせたかのように一斉に『魔王化』ないし『大魔王化』をした


「魔王のほうがよっぽど…」


「……」


そこまで言いかけてマクステリアは言葉を紡げなくなる


皆も一歩も動かず唖然としていた


いや、動かないんじゃない。『動けない』んだ


パラパラ


俺が議長の座ってる真後ろの壁に拳を叩き込んだからである


「おい……今何言った?」


…………殺気立てて睨みつける


その間に俺の魔力を回りの空間に放出する


「お前には関係ねぇだろ……弱いくせに。調子乗ってるとお前から跡形もなく潰すからな」


更に濃い……視覚化できる程の魔力で空間を覆う


「今からだって殺れるんだぜ?つまり、テメェの命は俺の手の上だ」


今俺を見ていると、俺の後ろに大量の魑魅魍魎の幻影が見えるはずだ


俺の怒りを形にする、ただそれだけ


「………返事はどうした!」

「はっ、はい!!」


この世の物とは思えない恐怖を味わっただろうな


「………ふん」


これ以上続ける必要もないので魔力を放出するのを止める


「じゃあ帰ろうよ皆」


「………え、うっうん」さて、会議を終わらせた事だし、飛行艇に向かうか



――帰路の廊下


ちょっと魔力使いすぎたからテレポートは使えない


元よりこの人数をいっぺんにテレポートすることは出来ないので空間を越える艇で来たわけだ


『………』


「ん?皆どうしたの」


いつもならもっと和気あいあいとしてるよな?


「……あんたがあそこまで本気で怒るなんてな」


「いゃあ、あれは怒っても文句ないだろ?皆の事情を知らないくせに知ったようなこと言ったから」


「……確かにな」


「ゼレカさん怖かったですよ……」


アスタノトがマジで震えてる


「ははは、ゴメンゴメン。ホントは皆には見えないようにしようと思ったんだけど、つい力が入りすぎた」


「ホントにぞくぞくとしたわ……」


「そうだった?てゆーか皆本気でビビり過ぎ」


何もまだ本気でやったわけじゃないんだよ?


「……あれは俺でも恐怖を抱いた」


「大魔王なんだから怖くないだろ」


「心が折れるかと思った」


「ごめんな、メフィスト」


「直視してたら危なかったかも」


「じゃあ今頃あいつはまずいかもね」


「……ゼレカ、ありがとう」


今まで沈黙してたエレスから感謝の言葉が紡がれた


「あの時の私達の怒りをゼレカが晴らしてくれたから……だからありがとう」


「いやいや、それは俺の台詞。俺がいない間になんか言われたから剣を向けてたんでしょ?メフィストもアラクネも力使ったみたいだし。ありがとう」


「ゼレカ……」


「あら、気付いてたの?」


「ばれないと思ったのに」


「アスタノトとベルゼブも、他の奴を抑えてくれてありがとうな」


「……」


「よかったです。何時ものゼレカさんに戻ってくれて」

「ははは、俺は何時もこんな感じだったんだがな」



……エレスにはアシュラに会った事は言わなかった


余計な心配をさせない為にも


そして………『あの事』も


でも、いつかまた『あれ』を制御する日が来るかもしれないな……

ゼレカが魔物退治に行った後


「魔物?そんな魔力は感じなかったけど」


「それよりもニンブルケティックの魔王よ。そなたはあんな『ただの悪魔』をそんなに信じているのか?魔力が他の悪魔より強いだけではないか」


ゼレカを悪く言われて『魔王化』しようと思った


「じゃあ、その『ただの悪魔』よりも弱い貴方は一体何なのかしらね」


「魔力だけで全て決まるなら、貴方は魔王にはなっていないと思います」


アラクネもメフィストも私と同じ気持ちみたい


「ふぅ、あまり議長をいじめるのはよくないと思うよ」


「全くだ。お前らは戦争の申し出に着たのか?」


「……」


『ビクッ!!』


ベルゼブが他の魔王を睨みつける


アスタノトも魔力を抑えてる


「止めないか。………それで、どうなのだ?」


「………私は彼を信頼してるだけ。力なんてかんけいないです」


自分の思ってる事を話す


さっきの間にふたりは魔王化してた


「それは『禁術』を使ったかいがあったな。ただのいけ…」


「!」


そこまで言われて無意識の内に剣を抜いていた


「…なっ」


魔王化もしてただ一言


「ゼレカは……ゼレカは、『イケニエ』なんかじゃない!!」

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