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恵みの雨

いつもよりは遅くなってしまいました。

「あっ、ゼレカ。ちょっとつきあってほしい場所があるの。ソルには見つからずに」


「ソルに見つからずってことは……ギルド?」


「……いいよね?」


「もちろん。君が望むなら何処へでもお付き合いしますよ」


遊びに行くのかな?


確かにソルにばれるとあれだけど……


「えへへ、アリガト」


「ふふっ、いえいえ」


……確か今日は雨降るってサリアがぼやいてたけど


―――城下街


「今日雨降るって言ってなかった?」


「ああー、それで今日は空の魔力がたかいんだ」


空にも魔力がある


雨が降るって事はそれだけ大気中の魔力が高まる


「……雲行きがあれだな」

「はやく行こうよ」


そしてギルド目指して足を早める


―――ギルド・悪魔達のデモンズアイ


ギィィ


扉を開ける音が鈍い


「ようこそ、悪魔達の眼へ。四日ぶりぐらいねエレスナーグ」


「メトリア、報告書できてる?」


「はい、これでしょ?」


「よっと、じゃあたしかに受けとったからね」


「確かにお渡ししました♪」



――同盟国軍空・特別管理所


エレスが自分の用事を済ませてる間に俺も用事をしている


「ん?」


「……隊長か」


「奇遇だな、ベルゼブ。SSランクの依頼ってきてるか?」


「……今はきてないみたいだ」


「そうか。ならいいや」


「……SSランクは魔王クラス(俺達)の依頼だ。なのに魔王でも大魔王でもないあんたがなんで達成できるんだ?」


「気になるか?」


「……当然だろ。聖馬の時も、『あの時』も、普通の魔王じゃどうにもならないことだぞ」


「………それは俺が『魔神』だからだ」


「……何?」


「だから、俺は『魔神』なんだよ」


「……そうか」


「びっくりしたか?」


「……ふん、あんたなら天使や神っつても驚きはしないよ」


「あらら、薄いリアクション」


「……それよりも姫さんの用事は終わったみたいだぜ?」


「ん、そうか。じゃあな」

「……ああ」




――カウンター・入り口


「あっ、ゼレカ。何処行ってたの?」


「ちょっと自分の用事をね。それより用事は終わった?」


「報告書ももらったし、みんなにも会えたから終わったよ」


「じゃあ帰ろうか」


扉を開ける


ザァー


「……降ってきたな」


小降り……とは言えない量が降っている


「どうしたの?こんなに降ってるのに」


「魔界と下界はやっぱり違うと思ってな」


「そういえばゼレカがいた世界は雨にうたれないんだっけ?」


「たまにはおもいっきりうたれた事もあるけど、毎回毎回はうたれないな」


「魔力が通ってないからしかたないよ」


「そうだな」


魔界の雨は魔力の塊だから大事な魔力の供給源になる



魔力が身体に満ちてくる


「それでは参りましょう。姫様」


「エスコートしてくださるなら」エレスの手を取り導くように歩きだす


「ふふっ、ホントのお姫様みたい」


「何言ってるんだ。正真正銘の姫じゃないか」


「『魔王姫』だけどね」


「変わらないさ」


話してると雨が身体に当たる


「魔力が満ちてくる」


「ゼレカの魔力は膨大だからね」


「魔力が膨大だと完全回復するまで時間がかかるんだよなぁー」


「魔力の上限がおおきければおおきい程、つかえる魔法もあつかいやすくなるんだよ」


「それは知らなかったな。俺の場合はイメージさえ出来れば扱い易いも何もないけど」


「それはゼレカだけだよ〜」


「ははは、そう……いえ…ば……」


不意にエレスに目を向ける

「どしたの?」


「///エレス、服」


目を逸らしながら言う


「服って……」


「……」


「……」


今日のエレスの服は純白のローブと青のミニスカート

「あっ///」


顔を真っ赤にしている


「そういえば何で今日は服がいつもと違うんだろうなー……って聞こうとしたらね」


「ん///……それは今日はソルの誕生日だから」


「ああ。ソルに見つからずってそういう意味だったんだ」


自分の黒いコートを脱ぎながら言う


「っと。着てなよ」


「アリガト///」


俺のコートは防水性だから雨を弾く……魔力は弾かずにだけど


「だからパーティーみたいな格好してるんだ」


「今日の夜にはじめるから、ゼレカも出席してあげてね」


「もちろん」歩きながら、まだまだこの世界のことが分かってなかったと思ってみる

デ「ゼレカ。今思ったんだが、名前のある主要人物の男の割合が少なくないか?」


ゼ「そうか?」


デ「お前だろ、シェイドだろ、アルフォートだろ、ベルゼブと四人(?)だけしかいないじゃないか」


ゼ「……お前の趣味だろ?」


デ「もちろんだとも☆」


ゼ「……」

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