勇者と共闘 魔獣
アス「タイミングは慎重にね♪」
ゼレカVision
「うわぁ……派手にやったなこりゃあ……」
恐らく街だったんだろうな……民家やら何やらが原形を留めない程グチャグチャになってやがる。誰が何の目的でここまでやったのかは知らないけど、相当恨みでもあんのかね?
「ほっ、と」
前方から俺目掛けてレーザーか……つまり、まだ標的は居るってわけだ。それじゃあ、狩らせてもらおうか!
――
―
「大変、大変だよ!」
「どうしたの?そんなに慌てて」
アスタノト、最高のタイミングだ。このままじゃ俺エレスに拷問されてた。ふかふかのベッドに押し倒され、目の前まで迫って来る…
「魔獣が『ヒンブル』を攻めてるんだよ!」
「魔獣!?今はまだ繁殖期じゃなかったよね!?」
『ヒンブル』?ああ、ケラギアの……そいつは看破出来ねぇな
「そのはずなんだけど、結構ヤバイみたい……」
「ゼレカ、続きは後。今すぐ救援に行くよ!」
「ぇ……ああ!」
続きするのか……はぁ……
―
――
今だに止まないビームの中をかい潜るながら着々と魔獣を始末する。久々に剣を二本持って無双状態だ。確かに普通の魔物に比べれば中々だが、所詮雑魚に過ぎない。そもそもが魔物と魔獣の明確な区別は無い。強いて言えば、魔獣は高い知能があり集団戦なんかも平気でやってのける。アルフォートやシェイドみたいに使い魔、言わば『人間』地道てるのが特徴。それに該当しないのが魔物だと、俺は解釈している。
「さて、それじゃあキメるか」
いい加減ビームも面倒になってきた。皆も心配だし、さっさと合流しよ。両手に持った剣を仕舞い魔術の詠唱に入りますか
「詠唱破棄、『堕落の雨』!」
この程度ならもう動けないだろうと思うが、何分相手は『魔獣』だ。油断も手加減もしないぜ?それに、こいつらは浄化出来ないらしいな……手間が省けるぜ。詠唱に入ってない?ちゃんと詠唱破棄には入ったぞ
「さーてと、皆は大丈夫かね?」
魔獣が溶けて無くなったのを確認して、皆の所へ歩を進める。てか、魔王である皆に対して「大丈夫か?」はねーな
――
「この魔力……遂に動き出したのか」
至って平静に、男は立ち上がり戦仕度を始める
「いよいよだ……ここから僕の、新たな旅が始まる!」
デ「ランキング作るぜ」
エ「ランキングですか?」
デ「今だに誰がどのくらい強いのかってのが伝わってないと思うんだ」
ゼ「それはお前の技量問題だろ」
デ「ランキング作るぜ!」
ゼ「無視か」
エ「一応魔力講座は後『氷』と『雷』が残ってるね」
ゼ「それの紹介はもうちょい先だな」