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ソファ〜

エ「お腹いたい……」

やっとのことで笑いが治まり、突然何を言うのかと聞いてみたところ俺の両親の墓を拝んでいて急にそう思ったそうだ


俺としては墓を壊していてくれた方が良かったのだがな、どうせ骨が埋まってるわけでもなしに、財産が埋まってるわけでもなしに……


つーか財産は俺が勝手に全部引き継いだ。どーせカナもあの時の俺ん家を知らないんだから土地を売却、研究機材は家ごと処分、んでもって良くも悪くも科学世界では名の知れた両親だけあって通貨だけは山程所持している。全部俺が戴いて新しく土地を購入、家を設計、カナと同じ小学校に入学と全部一人でやってのけた……我ながらとんでもない子供時代だったな



遺骨は二人とも無い。全部警察に任せた。だから、あの墓は本当に形だけの物


「うん、いつもの君に戻った」


「こっちの方が好き?」


分かってるくせに聞いてくるんだな


「君であるなら全て好き、愛してるよ」


「そう、ふふふふ」


ご機嫌な笑顔、悪魔だってのに天使のようだ


「そーだ、気になったんだけどさ」


ん?


「ゼレカってどこで寝てるの?」


「ソファーで寝てるよ」


どーせ俺しか居ないんだからいちいちベッドなんか買わなかった。大体がリビングでテレビつけながら寝てる


「なるほど。そこで私は考える」


なんだか聞いた事のありそうな言い回しだな


「どうやって一緒に寝ようか、と」


「どうって、君がソファーで俺は床…」


そういえば考えてなかった……なんて言えない。思いついたら即実行してるだけだもん、俺


「それじゃあ一緒じゃないよ。私は一緒に寝たいの!」


ふむ、いっそ造るか……


「あっ、創造つくっちゃダメ」


心の中読みました?そーか、創造は禁止か。それじゃあ……


「……二人一緒にソファーで寝る?」


言ってから気付いた、自分の選択が愚かだと。言ってから気付いた、全てはこれを言わせる為だと


「うん、そうしよう!!」


深紅に輝く瞳を向けられる。妖艶さを含むその瞳は、獲物を見付けた捕食者であり年齢相応のあどけない少女の様でもある。つまり何が言いたいか、可愛い


「初めからそれ目的?」


「当然」


本人に言ったら確実に怒られるが無い胸を張ってしたり顔。計画が成功しました!って伝わってくる


「今なにか考えてない?」


「いいや?」


危ない危ない……ばれたら命に関わる


「出来るかどうか試しに寝てみるか」


まず俺がいつも寝てる体制で横になる。次に落ちない様に背もたれ側を向き、そこにエレスを迎え入れる


「おおっ案外寝れるものだな」


「うん、ゼレカのベッドに忍び込んだときの安心感だ♪」


それは俺も不思議に思ってる。寝る前に俺に確認とってくる時もあれば、朝気付いたら隣にいる時もある。なんでわざわざそうしてるのか……本人に聞いた方が早い


「エレ…」


言いかけて止まる。よくよく聞いてると心呼吸音だけが聞こえる


「すぅ……すぅ……」


あれだけ楽しみにしてたのに、寝る時はあっさりだな。まあ、もう笑い終わった辺りから眠そうにしてたわけだからこうして寝てみたってのもある


慣れない人間界で疲れたんだろ……


足元に散らかってる毛布を片手で拾い、エレスに掛ける。エアコンのタイマーを設定し、少女の頭を撫で下ろす


「ありがとう……」


何に対して言ったのか、自然と口からこぼれ落ちた


せっかく楽しみにしてくれたわけですから、口づけを落とす。今はこれでいいですか?


俺の親愛なる姫君?

エ「それじゃあ魔力講座、始めるよ〜」


ゼ「今回紹介するのは一体全体何でしょうか先生?」


エ「良い質問だね生徒諸君」


ゼ「いや、二人程欠席してる」


エ「い〜の!……こほん、今回は次元属性の一つ『空』属性を紹介する」


ゼ「質問です」


エ「どうぞ」


ゼ「早速実技にしませんか?」


エ「……」


ゼ「……」ニヤニヤ


エ「……」


ゼ「……」ニヨニヨ


エ「っ……できません……」


ゼ「よしよし、まあ、仕方ないよ。次元属性はその道を極めなきゃ使えないもん」


エ「む〜、ゼレカはいいなぁ……全部使えてさ」


ゼ「はっはっは……それは置いといて、『空』は空間を意味してる。俺が使ってるテレポートもこの属性が基盤になってるんだ。だからあんまり攻撃には使われず、支援専門属性になりがちだ」


エ「私たちが持ってる『時空船』もこれからきてるんだよ」


ゼ「こんなもんか?性質は属性と同じで『空間』だ」


エ「ゼレカに魔力についての知識で負けた〜」


ゼ「ふっふっふ、今回の為に覚えてきたんだぜ」


エ「次回は『時』についてだよ


ゼ「今日欠席の二人がやるはずだ」

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