里帰り
エ「なでなで♪」
ゼレカVision
「あぁー……」
嫌だ、鬱だ、嫌だ、鬱だ………
「眠いの?このまま寝てもいいよ」
エレスの膝を枕にして撫でられてる……うん、全然鬱じゃねえや
「そうさせてもらいたいなー……」
そもそもなんでこんなに鬱タップリなのか、思い出すだけでも嫌だ
「でも、やっぱり自分の仕事はこなさなくちゃねぇ……」
別に仕事じゃないんだけど、仕事と割り切らなきゃ行きたくなくなる
「仕事?今日ってなにかあったっけ?」
俺の仕事発言にドキリとするエレス。あぁ〜、このままノンビリぐったりしてこの可愛い顔を眺めてたい
「いや〜、俺の仕事だけだよ」
「あっそうなんだ」
「そう」
いっそこのまま忘れたふりしてやり過ごせないか……あっ、そういえばソルにゲームを買ってくる約束もしてたっけ。こりゃあ厳しい
「だったらいつもみたく片付けちゃえば?」
「う〜ん、確かに早くっちゃ早く済ませられるんだけどな……」
むしろ行くのが嫌だ、嫌だ。大事な事なので二度言った。もう今日の話がグダグダなのも仕事のせいだ。だから俺は悪くない
「エレス、この後デート行こうよ」
「うん、いいよ!って言って欲しい?」
「物凄く。言ってくれたらこのままやり過ごす」
「そっか〜、でもお仕事の後にね」
いつもより丁寧に断られました
「ゼレカ、そんなに嫌な事があるの?」
「もちろん」
もう今日が終わるまでこのままで居たい。柔らかいし、良い匂いで癒される。正に俺の天国だ……ここ地獄(魔界)なのに
「何があるのかいってみてよ」
エレス、それは嬉しいんだが多分君のダメージ大きいと思うよ?
「いやー……結構ショッキングな内容だから止めとく」
実際問題この手の話はあんまりしたくない、だけど……
「いいよ〜、驚かないから話してみて」
そう言われたら話さないわけにはいかないよな
「んー……ある程度の事は覚悟しててね」
最後にもう一押し
「わかってるよ」
はぁ……俺は思い出すだけでも吐き気がする事を、言葉にする
「実は、今日俺の両親の命日なんだ……」
ベ「……アスタノト」
アス「なぁに?」
ベ「本気でこの中を進むのか……」
アス「だって、此処が最短ルートだよ」
ベ「この流氷浮かぶ海の中がか」
アス「もっちろん♪」
ベ「……俺は止めとく」
アス「レッツゴー♪」
ベ「冷たい!!」