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趣味

多「廃人一号だね」


華「廃人二号だよ」


零「お前達ゲームやり過ぎだ」


梨「そういうあんたは廃人三号よ」


英「廃人って怖ぇ……」

ゼレカVision



「眩しい君の笑顔が〜♪」


いつの間にか歌を口ずさんでいた


「勇気をくれるいつも〜♪」


昔から暇になると歌を唱えるのが俺の癖


「ありのままの僕の為に〜♪」


でも、歌って言うより詩を述べてるだけって感じなんだよな……


「些細な事を気にかける〜♪」


音痴、まではいかないけどもう少し上手くなりてえな


「そんな僕であれたら〜……あれたら……なんだっけな?」


忘れちった……あれ?嬉しい?よかった?


歌詞が出てこなくなってから書類に走らせたペンも息切れを起こしていた


「ん〜……思い出せないとなんかもやもやする」


かませで定評だったキャラが、突然出て来て名前が思い出せない時みたいな……


「多矩夜かよ、俺は……」


なんで突然アニメの話を持ち出した?いや、いいんだけどよ


「それで、続きは思い出せました?」


「まだだよ、何だったか俺が思い出した……え?」


瞬間、戦慄する。今の言葉の含むとこを理解し終えた


「ソ、ソル!?い、い、何時からそこに!?」


「えーと、そうですね……突然貴方が歌い始めるほんの少し前です」


いたずらが成功したのを喜んでる微笑みを浮かべてる


あ〜〜……スゲー恥ずかしい////誰もいない暗闇に消えたい……////


「い、居るなら居るって言ってくれればよかったのに……」


「ふふふふ……ホントはいたずらの仕返しのつもりだったんですよ?なのに唐突に歌いだしたので、声を掛けるのを止めさせていただきました」


あーー……こんなとこでツケが回ってきたよ


「良い歌ですね」


「昔見てたゲームの歌……って言ってもわかんないか」


こっちの世界にそんなもんはないよな。そういえば、エレスは電話知ってるってアラクネが言ってたっけ


「知ってますよ?ゲームなら」


「あれ、そうなの?」


「私がやったあるのは小型の箱の様な物でしたね」


携帯ゲーム機か……随分最近のだな


「画面が暗くて見づらかったですけど、中々奥深い物でした」


ん?画面が暗い?それって十年前ぐらいの携帯ゲームじゃん


「あー、多分今のはそれよりももっと進化してるよ」


「そうなんですか?」


「画面が浮き上がったり、画面にさわれたりする」


在りし日の思い出に目を向ける。面白いゲームが出ると、華娜衣と多矩夜の三人でやり込んでたっけ……つーか、あの二人の廃人っぷりがヤバかった


「ふむ……今度人間界に行ってみますか」


「え!?ゲームの為に!?」


「こうみえても私、兄にも負けた事がないんですよ」


自慢げにゲームを持つ姿勢を作る


「因みにソルが一番強いのは何のゲーム?」


まあ俺もあの二人程じゃないがそこそこ色んなゲームをやったつもりではいる。何分、金だけはあった両親だったものでね


「格ゲー、アクション、シューティング、パズルとなんでもいけます」


「ゲーマーじゃねぇか」


大体、格闘ゲームを格ゲーっつってる時点で相当なもんだよ


「対戦ではそんなものですけど、RPGも得意ですよ。エレスが行き詰まったステージを、三分程で突破しましたから」


「ソルに『モン狩り』とかやらせたら絶対はまりそう」


「なにそれ?」


一瞬にして目が輝いた。それも驚く程瞬時に口調がエレスといる時になってる


「モンスターを狩ってその素材を剥ぎ取り、武器防具を強くして、最強のハンターを目指すゲーム」


「ふーん、それだけ聞くと結構簡単そう」


「ソルは昔の機種しかやってないから知らないだろうけど、いまのゲームってグラフィックが恐ろしい程綺麗で、尚且つ歌とかも流れるんだ」


ピクッと明らかな反応を示す


「因みにどれくらいの綺麗さ?」


机のメモ用紙にドット画と現代の武器をそれぞれ書く


「これがソルの知ってる武器」


「うんうん」


まずはドット画を見せる


「これが今のゲームの武器」


「!?」


そりゃあ驚くだろう、ドット画がいきなり写真みたいになったわけだし、慣れ親しんだ…


「ゼレカさん、人間界に行く用事ってありませんか!?」


いきなり肩を掴まれて揺さ振られた


「あ、ああ、ち、近々、行かなきゃ、い、行けないけど…」


「それ、やってみたい!!」


今、俺の目の前に居るのはソルであってソルではない、誰だこれ?


「そ、それなら、買ってくるよ。ゲームの色は何色がいい?」


「何色かあるの!?何色何色?」


すっかりソルの意識が俺の歌からゲームに逸れたみたいだ。とりあえず一安心……


俺が覚えてる色をソルに言いながら、興味津々に聞いてるソルの顔を見て癒される俺がいる

とある日常風景――


多「零花、そっち逃げた」


零「任せろ。華娜衣、アイテムは?」


華「全部完備してる」


零「じゃあ爆弾を多矩夜のとこに設置してこい」


華「もう終わってる」


多「よし、着火いくよ!イグニッション!!」


『ミッションが成功しました』


華「やったぁ!!これでランクが9になれた!!」


多「長かったね」


零「ランク9って、ネット見た感じまだ数人しかいなかったぞ?もう廃人クラスまできてんな」


華「それよりも、見事三人ともランク9になれたんだから今日はパーッとやろうよ!!」


多「賛成〜」


零「はいはい」


パチッ


梨「王手」


英「……参りました」

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