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Action of Another

ゼ「どんな物語にも、裏と表がある……」

Another Side


「……フハハハハ!!面白い、次に会うのを楽しみに、喜び勇んで戦える日を待ってやる!!ハァーッハァハァッハァ!!!」


ふぅ、一件落着か……


『ふふふふ』


?何だ?


誰にも気付かれないように声らしき音源へと向かう


『あいつのお遊びに付き合うのは面白いね』


『……貴方と話してるよりも数倍面白いわ』


『全く、つれないな』


『餌が悪いんじゃない?餌は貴方だけど……』


『酷い言い草だねぇ、美しすぎる僕の何処が悪いって言うつもりだい?』


『存在そのもの』


『泣きたくなるよ』


会話だけ耳に入ってくる。何の話ししてんだ?


『それよりも、あいつの娯楽に付き合ってたら思わぬ発見があるとはね……』


『貴方の娯楽に付き合うよりも遥かに有益よね』


『そんな事を言うな、我にだって娯楽と呼べる物は楽しい……有益かなんて関係ねぇよ』


『その無駄に上手い演技が無益だって言ってるの』


『おっと、お気に召さなかったのかい?結構演技には自信あるんだよ。ま、それはともかくどうする?』


『下手に手を出すとお叱りを受けるわ。ここは見過ごすのが吉』


『でもさー、せっかく赤血の王に会えたんだから殺っちゃっても文句ないと思うんだ』


赤血?何処の誰だか知らないけど、エレスの事狙ってんなら始末するか


岩影から声をする方を伺う。二人か?片方はフード被って見えない……もう片方はっ……!!


「はぁぁぁぁあ!!!!」


そいつの姿を見たら無意識に飛び出した。フードじゃない方の顔には見覚えがある。忘れもしない、復讐の相手……


キンッ


剣を振るったけど、あいつも剣を出して止めてきた


「てめぇ、アシュラ!!!!」


「誰だい君?僕には全く覚えがないんだけど?」


あっさりと弾かれるが、それは俺が力を入れてないからだ


弾かれると同時に空中で体制を立て直す


「『魔神化』!!でぇらぁぁあ!!」


『夢現』を引き抜き、再びアシュラに斬り掛かる


「『魔神化』?まぁなんにせよ無駄さ」


さっきと同じく剣が交差する。さっきと違うのは、アシュラの剣だけ折れてるって事だ


「おや、これは中々」


「はぁっ!!」


返す剣で追撃を入れる


「おっとっと、今のは本当に危なかった」


かろうじて光の壁がアシュラの前に、俺の剣を阻むように構築された


「良いね、君のそれ。だけど理由もなしに殺されたくはない、僕に恨みでもあるのかい?」


「覚えてねぇかよ!!てめぇとヴァジラ、ミカエルに俺と俺の友は殺されたんだ!!」


「ミカエル様と?……ああ、あの時の……へぇー、生きてたんだ」


「死んださ、だけどお前達を殺す為に蘇ったんだよ!!」


「ふははは、面白い。やってみたまえ」


更に光の壁が厚くなった


「この壁は特別に魔力を練り込んでみたよ。これを破れるかい?」


『夢現』を振り上ろす。結果は破れない……


「ふははは!!これは面白い、僕を殺すのにこの壁を壊せないんじゃ到底ムリ!諦めろ!!ハハハハ!!」

ガンッ ガンッ


「僕を殺す為に蘇った?また無駄死にだよ!人間ごときが天使に勝てるわけない!!無能で無力なただの人形じゃね!!」


ガンッ ガンッ


「君と一緒に死んだ奴と同じさ!!無価値で存在意義のない虫けら同然の肉塊とね!!」


ガンッガンッ ガンッ!!


「テめぇハ許サねェ!!ブッ潰しテやる!!」


剣を回転させ続ける


「はっはっは!!!これは傑作だ!!光を壊せない奴に僕を潰せるわけないだろ!!馬鹿なのか?馬鹿なのか!!ハハハハッ!!!!」


「シニソメル……『魂狩』!!」


「!?」


「無駄だ!!そんなものじゃ僕の光は…」


一撃で、光が消し飛んだ。勢いあまり、更にアシュラの左手も飛んだ


「ナンダ?何が無駄だっテ?」


「……」


無言で自分の左手を見つめるアシュラ


「ふ、ふははは!あぁ、興奮する……まさかミカエル様以外で僕に傷を付ける事が出来るなんて……君はこれで三人目だ。ミカエル様、あの魔王、そして君……ゼレカだっけ?覚えておくよ。もっと続きを楽しもう!!」


「次で終ワリだ!!」


夢現をほうり投げ深く煉帝剣を構える、自分が自分じゃない程感覚が研ぎ澄まされてく


アイツも槍をで突撃する。俺とアイツの突きが交差――


ブクッ


――の直前でマグマに阻まれる


「……何故止める?」


「あんたの馬鹿にこれ以上付き合う気はないの」


マグマの中から声が聴こえてくる


「邪魔なのよ」


「……ハァッ、わかったよ。じゃあ僕は先に帰らせてもらうとしよう」


逃がすか!!


ありったけの魔力を使いマグマの壁を叩き切る


「『虚限煉帝剣』!!!!」


立ち塞がっていたマグマは両断されたが、そこにアシュラの姿はなかった


「チッ、何処だ!!」


「アシュラはもう帰りましたよ」


たった今斬ったマグマが人の形を形成していく


「お前は……」


そいつは肌が赤かったが、以前会った天使だった


「ヴォルケノ、だっけ?」


「あっ、覚えてくれてたんですか」


「ああ……」


「嬉しいですよ」


無垢な笑顔……それを見る限り、どうやら敵意はないらしい


「それよりも、落ち着きましたか?」


「何がだ」


「さっきの『魔神化』です。途中から変な感じになりませんでした?」


自分が自分じゃないみたいな感覚の事か……何でそれを知ってるんだ?


「あのまま放っておいたら暴走してましたよ」


「暴走?」


どう考えてもおかしい……こいつは俺の事を知り過ぎている。俺の力は神から貰ったもののはず、なのに何でここまで俺の力を知ってるんだ?


「はい。ですから、『魔神化』はもう使わないでください」


「……それは出来ない。俺はこの力であいつらを潰す」


「まだ無理です」


「っ……!」


「だって、貴方はまだ復讐に駆られています。貴方がその力で決めたのは、誰かを守る為じゃなかったんですか?」


「守る……為……」


そうか……そうだな。誰かを、エレスを守る為に、俺は『魔神』になったんだ。もし暴走して、エレスを傷つける事にでもなったら……また――


「ゼレカさん」


優しく、天使の微笑みで手を取られた。ああ――


「……ありがとな」


「いえいえ、これが私に出来る事ですよ」


なんか、吹っ切れた


「ははは……そっか」


いつの間にやらヴォルケノは以前の格好をしていた


『ゼレカ〜?』


エレスの声が聴こえる。俺を探しに来てくらたのか……


「そろそろ、戻るわ」


「はい、気をつけて」


「ああ、またな」


それだけ言って、エレスの、お姫様のとこへ戻る

ゼ「つーわけで、一応今回も含めてベルゼブが主人公の過去話はおしまいな」


ヴ「皆さんの注意が向いてる一方で、知られざる事が起きていました」


ゼ「魔力講座を楽しみにしてた皆はごめんな」


ヴ「久しぶりに出て来たのに、またちょっと私は退場なんですよね」


ゼ「まあ、基本お前は天使だからな。魔界に居たらなにかと都合が悪いだろ」


ヴ「そうですか……。そういえば一つだけ言っておきますね」


ゼ「一つと言わずじゃんじゃん言え」


ヴ「私あのマグマ、通称『ヴォルケーノモード』は嫌いです」


ゼ「あれ『ヴォルケーノモード』っつうのか。まあ見た目全裸で肌が赤くなってるのなんて嫌だよな」


ヴ「言わなくていいですよ!!」


ゼ「お前の初登場回に俺が言った厄介なのってのがそれだ」


ヴ「ホントは私幻覚が一番得意なのに〜」


ゼ「生憎、俺に幻覚幻聴洗脳は効かないぜ」


ヴ「あっ、そろそろフリートークも終わりかな?」


ゼ「……ああ」


ヴ「ゼレカさん?」


ゼ「……なんでもない」


ヴ「と、シリアスみたいな事をしてみました♪」


ゼ「やらすなよ。ここでは最悪ミカエルがギャグキャラになっても可笑しくない場所だぞ?普通にアシュラやヴァジラとも談笑出来る程に」


ヴ「それではまたお会いしましょう」


ゼ「おい、無視すんな」

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