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1話目

「ん~?なんだ?この手紙は」

 ある探偵に手紙が届いた……。

「『解決のソリューションガーデン』への招待状? なんだ! これは!」    

 探偵は謎の手紙に大声を上げた……その姿は明らかな不振者といえよう……。 

探偵はさらによく手紙が入っていた封筒を探し………録音機のような物を見つけだした。勿論、音声が入っていた。


『やあ 十文字君、君ならこのテープレコーダーを見つけ出せると思ってたよ』


(変な奴だ。 こんな簡単なもの見つけだして当然じゃないか)

 この探偵十文字は、長年人との会話を重んじてきた。  その結果、相手が話しているときも絶えず思考を止めないで、会話から探り出す術を身につけていた。 この探偵にとって、それは必ず行う癖のようなものなので相手が機械であろうと長年様々な人を追い込んできた武器を如何なく使いこなせる。


『なーんて! こんなの誰でも見つけられるよね~。と・く・に、僕の選んだ解決者マリオネット達ならね』


(クソッ 考えを読まれてるようで腹ただしい。しかし、俺の他にも同じような者が居ると言うことになるな……それを人形マリオネットだと?ふざけるな)

 探偵十文字はこの見えない相手に憤慨した・・・しかし、まだ話が続いているので取り合えず落ち着くことにした


『じゃあ、話を本題に戻すよ。 勘の良い諸君には気付いたかもしれないが、私は今回、事件などで数々の功績を残した探偵や警察にこの手紙を送った。目的は、ある島に呼んで推理勝負をしてもらうということだ。私はコレを『解決ソリューションガーデン』と呼んでいる。

勝負に参加するかは個人の自由だがよく考えて欲しい。参加する場合は同梱の地図の場所に行って欲しい。いい返事を期待する。だが・・・この手紙を他の人に伝えた場合、大切な人を失うことになる』


 ガッチャーン!

 探偵十文字は最後の言葉を聞くや否や、十文字にとっては、不快でしかないその声が記録されているレコーダーを壁に向かって投げつけた。

 当然そのレコーダーは酷く破損した。

「ふざけるなよ! 俺の大切な人を何だと思ってる!」

そう言って叫ぶ十文字の手には写真が握られていた

肌身離さず、家族との別居を決めたときから欠かさずに持っている写真――――


そこには、幸せそうな3人の家族が写っていた。父親は勿論この探偵だ しかし、かれこれ10年前の写真だ。流石に今の十文字よりは、白髪や皺も少なく、若々しく写っていた。

そんな自分の写真を見て探偵十文字大悟朗は、苦々しく微笑した。

その後、笑顔がまぶしく写っている母親を見たこの探偵の妻だ・・・

「今も元気にやってると聞いたが、俺みたいに老けちまったかね」

そういう十文字の背中は少し寂しそうだった・・・

天下無敵、世界有数の探偵と呼ばれるこの探偵にも、家族を見れ無いのを寂しがる感情もあるのだろう・・・

 その後、5、6歳の少女を眺めたこの少女は、とても活発だろうと誰もが思えるほど、泥で汚れてしまった服を着ていた

 しかし、そんな服でも……いや、そんな服装だからこそ、その少女は輝いて見えた

「ふふふ 俺じゃなくて母さんに似てくれてよかったよ……俺はそういう笑顔を向けてくれた母さんに惚れたんだぜ……。 

この前来た手紙には、もう高校生になったって書いてあったな……。また、入学式にいけなかったなが……、それは、三年前の話だっけ? まあいい。確か、入った高校は創見高校だったな……やっぱり俺の娘だな」

 だが、この送り主は、その命に届き得る可能性と力を秘めている。

 長年の勘がそう告げている。

(だったら、俺のやるべき事は一つだ!)

 そうして、探偵は決意を固めて、録音機の残骸に向かって叫んだ。



「そこまでするって言うなら、参加してやるぞ! 『解決者ソリューションガーデン』!!

 そして、必ずひっ捕らえてやる!!」





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