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エピローグ:街の灯
数年後。
小さなライブバーの片隅で、少年が古いギターを掻き鳴らしていた。
歌詞は拙くても、そのメロディには確かに“あの DNA”が流れていた。
観客席の隅で、宮城タカコが静かに笑う。
「ほらね。ちゃんと響いてる。」
隣に座った仲タモツが頷いた。
「音は旅を続けるんだ。
それが“残響街”という街の意味さ。」
カウンターの向こうで、古いスネアが軽く鳴った。
まるで、平のスティックが「まだ叩け」と合図するように。
——そして、最後の一音が、未来へ消えていった。
まるでそれが、次の誰かの“最初の一拍”になることを知っているかのように。




