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買われる側から買う側に変わった日々

夫と結婚して三年目、

私たちは話し合いの末、不倫をOKにした。


愛情が冷めたわけでも、家庭が壊れていたわけでもない。

ただ、人生は長く、人は退屈する。

それだけのことだった。


私には、ひとつだけ確信があった。

金銭を介さない関係は、必ずトラブルになる。

無償より高くつくものはない。


だから私は、最初から条件を明確にした。

金銭的援助と引き換えに、私に付き合う男性をつくる。

感情は自由、責任は限定的。

大人として、ずいぶん合理的な判断だったと思う。


最初の一人目は、

キラキラ系のSNSで相互フォローしていた、ただの趣味仲間だった。


悪い人ではなかった。

むしろ、優しくて、従順で、話も合った。


でも、半年で飽きた。


関係を終わらせることを告げると、

彼は「らちがあかない!」と怒りの言葉を浴びせてきた。

それでも、しばらくすると、スッと身を引いた。


お金を介した関係としては、

かなり優秀な終わり方だったと思う。


二人目は、配信サイトで出会った。

ぱっと見はイケメンなのに、

「弱者男性」を売り文句にし、

世間への憎しみを、ラップのようにリズミカルに語る男――ビビイ(仮名)。


その間も、夫とは、驚くほど穏やかな日常を続けていた。

むしろ、以前より夫婦仲は安定していた。


彼との関係は、四年間続いた。

天国であり、地獄のような四年間だった。


二人の関係性は、常に揺れていた。


ある時は、彼が支配者で、

私は信徒となり、貢ぐ側になる。


またある時は、

私が支配者になり、

彼が私に媚を売る側に回る。


立場が入れ替わるたびに、

私は彼にのめり込み、

気づけば、彼に渡す金額は増えていった。


これは恋愛ではない。

信仰に近かった。


最近になって、

彼は配信で、こんな言葉を吐くようになった。


「今までどんなに助けてくれた古参勢でも、

今、金にならなければ、いらねぇんだよ!

消え去れ!!消え去れ!!消え去れ!!」


相変わらず、リズミカルに。


その鋭く踊る言葉は、

何の躊躇もなく真正面から私をざっくりと斬った。


私はもう、彼から完全に離れつつある。

それを彼は察しているのだろう。


結局、思う。


金銭を介した関係であっても、

スムーズに終われる関係など、

存在しないのかもしれない。


買われる側から、買う側になっても、

人はやっぱり、

感情の請求書からは逃げられない。


それでも私は、

無償よりは、

この歪んだ有償の方が、

まだましだと思ってしまった。


――それが、

私が「買う側」になって知った現実だ。


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