ガロときょうか
むかしむかしあるところに
おおかみのガロと、こいぬのきょうかがいました。
ガロはきょうかがだいすきです。
きょうかもガロをたよりにしています。
ガロはめんどうみがよくかっぱつで、きょうかはうちきでひとみしり。
あるひガロがきょうかのところにあそびにきました。
ここのところ、きょうかがあまりごはんをたべないことをきいたからです。
「きょうか、ちょっとはたべないとたおれるぞ」
しかしきょうかはずっとそっぽをむいています。
「しょうがないな。ほらたべなよ」
じぶんのはなでごはんをきょうかのちかくまで
ガロがもってきました。
しかし、きょうかはうごきません。
ふたりのあいだにシーンというおとがきこえてきました。
「わかった。じゃああっちむいてるから、そのあいだにたべろよ」
ガロはうしろをむいてちょこんとすわりました。
それをきょうかがじっとみます。
そしてトコトコとごはんにちかづきます。
パクパクとたべはじめるきょうか。
そのころガロはすこしがっくりしてました。
(やっぱりおれといたくないのかな・・・)
トンっ
よこをみるときょうかがもたれかかっていました。
ふりかえると、ごはんがすこしですがへっていました。
「きょうかぁー!よかった、たべてくれて!」
だけどきょうかはまだそっぽをむいています。
そんなきょうかでもガロはだいすきです。
きょうもふたりはなかよくすごしました。