表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら天使のように優しい令嬢になったけどごめんなさいそんなに性格良くないので期待しないでください  作者: ブリージー・ベル (旧・瑚希)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

66/68

そっちか

「エドワード様・・」


「私を見てくれないか」


「・・・」


「・・好きなんだ」


「なにを・・」


「おかしいだろう?君を見たときからどうしようもなく惹かれた。君に会いたくてここにも来ていたんだ」


「・・・」


「言えるわけがない。口に出してはだめだと我慢してきた。だけど君が結婚するかもしれない、外国に行って会えなくなると知ったら耐えられなくなった」


・・・ん?


「好きなんだ」


狂おしい恋情がこもった声に、葉っぱから顔を出して確認してみると、バートさんがテオを抱きしめていた。


「だめ!!」


思わず叫んで飛び出す。


引き剥がそうと手を伸ばした瞬間、もしかしてテオもバートさんを好きだったらどうしようと心配になり、動きを止めると


「今、僕の気持ちを疑ったな?」テオが笑う。


「だって・・もしそのほうがテオの幸せなら邪魔しちゃいけないと思って」


「だからアリスは可愛いんだ」ふわりと笑ってバートさんの拘束を解いた。


 バートさんのだらんと下がった腕を見て、あの大きな腕をするっと解けるテオの強さを思う。

 テオに引き寄せられバートさんに向き合ってから


「僕のかわいいアリスは『僕が本当に幸せなのか』を考えるんです。アリスだけが僕を幸せにしてくれるのに、アリスは決して『自分だけがテオを幸せにできる』とは考えない。僕はアリスだけが欲しい。どんなにアリスが変な勘違いをしておかしな行動をしたとしても、僕にはどうしようもなく愛しい」


「・・・」


「彼女は僕が男性を好きなら応援しようとしたことがあるんですよ。盛大な勘違いですけどね」


「・・・」


「諦めてもらえますか」


「疑問じゃなくて断定なんだな」


「はい。アリスだけが特別なんです」


「あの・・・」


「なに?アリス」


「レイラ様は・・」


 少し下がってこちらを眺めているレイラ様を伺うと


「わたくしのことは気にしないで。知りたかったことを知れたから」


 何が?とテオをに目線で問うと、人差し指を唇に当てて片目を瞑って合図された。なんという古典的な仕草。なのにときめいてしまう。テオのばか。

 

□  □  □


テオの誕生日、さっきまでシャーロットとアーサーもいたけれど、今は二人でゆっくり過ごしている。


「えっと・・レイラ様のこと教えてもらえるのかしら?」

「彼女はずっと想いを寄せていたんだよ、エドワードに。だけど、どうしても振り向いてもらえない。悩んでいたときイレーヌ嬢に相談したら「あなたにはいずれ王妃になってほしい」と言われたそうだ」

「イレーヌ様はご存知だったのね」

「両方から相談されていたらしいよ」

「で、愛人にしてって言うのは・・」

「色々はっきりさせたいから協力してほしいと言われてね。後でアリスに話すつもりでいたのに、まさかいるとは思わなかった」

「レイラ様は・・」

「落ち込んでないみたいだよ。気持ちに踏ん切りがついたんだろうね」


「私、つい飛び出しちゃった」

「アリス」

「うん?」

「誕生日プレゼントが欲しいな」

「渡しましょうか?」

「アリスからの特別なプレゼントが欲しい」

「特別・・」

「アリスが考える、僕にとっての特別なプレゼント」

「私が考える・・」


頭の中で口をパクパク開けてる自分が浮かんできて動揺する。で、できない。


「特別」テオがじっと見つめてくる。


テオの唇の両端を掴んで開くようにぎゅっと押してみたけれど、割と口は開かない。


うーん・・唇でこじ開けるのかしら。


必死に考えていると、テオがぷるぷる震えだした。


「え?」

「考えていることが手に取るようにわかって辛い」

「そ、そんなはずは」

「今、唇でこじ開けようか考えてただろう?」

「ええっ」

「唇、動いてた」


笑いすぎて涙が出てきたテオを軽くつねる。笑いすぎだわ。


笑いの発作が収まってからも、私のへそは曲がったままでテオを無視していたら捕まえられて、口の開け方を教わった。


「今度は私が開けてみせるんだから!」と宣言したら、「もっと練習が必要だと思うよ、お互いに」と言われた。


あと何回練習できるのかしら。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ