表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら天使のように優しい令嬢になったけどごめんなさいそんなに性格良くないので期待しないでください  作者: ブリージー・ベル (旧・瑚希)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/68

お願い

□嘘をついた。本当は嬉しかった。


■なんでこんなことになってるんだろう


□まだ足りない


■いろんない言い訳を封じられた気分


□完全に心を手に入れる


■でも・・・



「せ、せめて目を閉じていてくれない?」

「いやだね」

「どうしてそう意地悪なの・・」

「意地悪じゃないよ、見ていたいだけ」

「うう」

「アリスが目を閉じていればいいんじゃない?」

「なるほど」


 って、目を閉じてどこが頬かわかるものなの?と軽くパニックになる。


「ほら、そんなに唇噛み締めてたら真っ赤になるよ」

「ど、どの辺りで目を瞑ればいいのか考えてたの」


 可愛いすぎる。伝えてくれた言葉だけで満足してあげたくなる


「遠くから目を瞑ってても大丈夫だよ」

「あ、そうなのね。・・って嫌な予感がするわ」

「時間が経つほどできなくなっちゃうよ」

「そうね?・・・そうなの?」


 じっと見つめられてもあと少し勇気が出ない。


「アリス」

「はい!」

「可愛い」

「可愛くないわ」

「アリス・・・」

「・・・」


 アリスには気持ちの全てを差し出して欲しい。そのためなら待てる。


 結局、どこから目を瞑ったのかわからない。テオの頬に唇が触れて離れようとしたら「あと10ヶ所」と言われ、薄目で確認しながら額、頬、アゴと時計の反対回りで円を描いた。なんとか10回こなすと


「円!」と笑われる。

「ひ、ひどい。頑張ったのに。テオなんかもう嫌い」

「ごめんごめん!可愛くてつい」


 ぎゅっと抱きしめられたけれど、


「こんなのときめかないし恥ずかしいだけじゃない!」と文句を言った。


「僕は嬉しいし、アリスからすることに意味があるから」

「ない。恥ずかしい。消えたい」

「まだお願いがあるんだけど」

「嘘でしょう?!」

「今日はやめておこうか?」

「『今日は』って・・」

「次回にしようか?って意味だよ」

「うう・・今日でいいです」

「じゃあここ座って」


 ソファの真ん中をポンと手で示され、言われた通りに座る。テオがソファの端で私の方を向いて座り、肩を掴んでテオにもたれかかるように上半身を倒された。


「これはいったい」

「思う存分抱きしめさせて」

「・・・」

「腕を僕の背中に回して」

「ふ、ふぁ」


 言われた通りに手を回す。これは・・どうしよう・・ドキドキがすごい。


「アリスは優しいから、ジュードやウイリアムに泣きつかれたら切れないだろう?」

「大事な幼なじみだもの」

「でもそれじゃダメなんだ」

「何も捨てなくていい。ただ、何よりも僕を必要として」

「う・・ん」

「だから、まだまだたくさんアリスの気持ちを出して」

「うん」

「もらった分の何倍も返してあげる」

「私がテオの何倍も返すようになったらどうするの?」

「くっ」ここで手を打ちたくなるじゃないか。


「きっと想像できる限界なんてないと思うよ」

 無意識にかけている常識のブレーキを壊してしまえばいい


□  □  □


 気がつけばテオのことばかり考えてしまう。どこにも重さがない。心を下に引っ張るような重力がないから、ふわふわずっと楽しいところを漂ってしまう。あんなことをしたのが恥ずかしかったのに、テオが嬉しそうに笑った顔が思い浮かぶと、私にもテオを喜ばせる力があるのかとつい喜んでしまう。前はもっと無機質なテオの感情のイメージが強かったのに、最近は楽しそうに笑って、私がすることに困って、ものすごく意地悪だ。ときどき誰も居ないのにふわっとテオの香りまで感じる。そんな空想の香りで胸がキュンとするのだから手に負えない。


 シャーロットもこんな感じなのかしら・・。


 無性に話したくなったので、手紙を書いた。


□  □  □


「あらあら」

「なに?」

「恋してる顔ね」

「・・あなたもね。私、聞いちゃったのよ・・お兄様の告白」

「!!」

「見てはいないから安心して!」

「どこからどこまで」

「奪いきれないほど・・ってあたり」

「!!」

「シャーロットが可愛いどうしよう」

「あ・・あれは痺れたわ」

「でしょうね。私も悶絶したもの」


「アーサー兄様のこと、好き?」

「ええ。私らしくいられる上に、アーサーのまっすぐさに引っ張られて私も素直でいられる」

「最高ね」


「で?」

「う」恥ずかしいけれどこの想いを吐き出してみたくてテオとのことを話す。


「一日中テオのことを考えてしまってるの」

「ふふ」

「シャーロットがお兄様に一日中考えろって言った恐ろしさを実感中よ」

「あれは我ながら良いこと言ったと思ったわ」

「あれ、お兄様だからこそよね」

「テオ兄様にも言ってみる?」

「なんの効果もないと思う」

「まあ・・そうかもしれないわね」


「ねえ・・どうしようもないくらいお兄様のこと好き?」

「どうしようもないくらい・・?」

「どうしようもないくらいがどのくらいかわからないけれど」

「・・そうね・・アーサーにはいつも笑っていて欲しいし、一緒に笑っていたいと思うわ。でも・・もしアーサーが他の女性といるほうが幸せだというのなら、想像したくもないけどきっと身を引けると思う」

「っ!」

「なんでアリスが泣くのよ」

「だって・・・」

「まあ、そんなことを思わないように調教・・」

「今、調教って言った?!」

「言ってないわよ」

「怖い。でも、ありがとう。お兄様を好きになってくれて」

「アーサーだから好きになったのよ。そんな心配いらないと思うし」

「そうね。あ、お兄様と会っていくでしょ?そろそろ戻るはず」

「ええ、そうする」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ