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転生したら天使のように優しい令嬢になったけどごめんなさいそんなに性格良くないので期待しないでください  作者: ブリージー・ベル (旧・瑚希)


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ウイリアムの凄さ

今年は馬術と美術の授業を受けることにした。色んなタイミングで頬を狙われるのは鬱陶しいことこの上ない。馬術はテオとジュード、ウイリアムも受けるらしい。美術は描く授業と歴史ある絵画を学んだり鑑賞したりするとのこと。なんとこれもテオと一緒だ。ジュードも後から申し込もうとしたけれど、剣術の授業を減らさないと受けられないと分かり諦めた。

 それなら何かジュードと一緒に受けられる授業はないかなと探して、ダンスを一緒に受けることにする。そしたらみんな受けることになった。アーサー兄様も卒業パーティに備えて念のために受けるらしい。


 今日は初めての馬術クラス、上級者のテオとウイリアムがそれぞれお手本を披露し、各自練習に入る。ジュードも練習なんて必要いんじゃないかと思うほど上手い。私は技術以前に、ちゃんと一人で乗れるかどうかのチェックを受けた。常歩で一周して馬を下りると、テオが近くの柵越しに私を見ていたので隣に並ぶ。


「馬に乗るのは久しぶり?」

「うん」

「アリスは乗馬向いてると思うよ。馬がリラックスしてた」

「そう・・テオに褒められると嬉しい」

「へえ?」意外だなという顔をして私を見る。

「テオは乗馬上手いから」

「こういう褒め言葉は素直に受け取るのに、見た目の褒め言葉は受け取らないよね」

「見た目は化粧や髪型で変わるし、テオに褒められてもなんかゾワゾワするの。嬉しいんだけどね・・」

「ふうん」


・・・今絶対良からぬことを考えてるなと思ったけれど、集合の声がかかりテオに背を向けた。


 馬を選んで世話をしてから、上級者の練習を見学する。テオは白馬に跨り陽射しを浴びてキラキラ輝いている。ジュードは黒馬で凛々しく凄まじくかっこいい。ウイリアムは芦毛に乗り、こちらも陽射しで銀色に輝いていていつもより柔らかい雰囲気だ。

・・・なんだこの王子様3人。周りの女子がうっとりしてるのもわかる。小さい頃から一緒にいて感覚が鈍っているだけで、この3人の美しさを改めて実感した。



(テオ)


 アリスって自分の可愛らしさを自覚してないのかな?白い肌に真っ直ぐな茶色い髪が映え、ふわっと柔らかい雰囲気を纏い、垂れ目で優しい顔なのにはっきり物を言う意外性、すらっと伸びた手足に引き締まって見事なボディライン、普段前髪で隠しているけどおでこが少し広くて、風で前髪が無くなると雰囲気が変わって大人っぽくなる。頬も唇もぷっくりピンク色で、少女から女性へと変化し始めている。会話していて楽しいし、好奇心旺盛で謎の作戦立ててくるのも面白いし、思い込みで勘違いするのもあどけなくて、精神的にしっかりしているのに魅力的なギャップになっている。


 以前はジュードのことが大好きな可愛い女の子という認識だったけど、この1年で僕に対抗してくる愛くるしいアリスという認識になった。今だって、アリスを見つめている男が何人もいるのに、気がついてない。基本、ジュードしか見てないしな。


 ジュードを見ているアリスしか見たことがなかった。もっと小さい頃は「テオにいちゃま大好き」と駆け寄ってきてくれたけど。そうだ。あの頃の僕はアリスの1番だった。



(ジュード)


 まただ。テオがアリスを見ている。アリスとテオがどんどん仲良くなる。根っこの部分でアリスは僕よりテオを信頼している気がしてならない。


(ウイリアム)


お腹すいた・・



□  □  □


 初めてのダンスレッスンの日、みんなでランチをする約束をする。そういえばまだシャーロットが王子と一緒にいるところを見かけない。シャーロットが落ち込む様子もないので触れていないけれど。レッスン会場は卒業式にも使われる大きなホールで、5年生の殆どが参加していると聞いた割に参加者は少ない。テオが参加しているからか下級生も多く、次回からは半数ずつに振り分けると説明された。単純なワルツをジュード、ウイリアムの順に踊る。


「・・・ウイリアム」

「わかってる」

「曲を聴いてる?」

「あ、聴いてなかった」

「あと私の顔を見て」

「顔」

「胴体の上に付いてて、眉毛や目や口がある部分のことよ」

「う、うん」

「目ってわかる?」

「目」

「そう、あなたが今見ているのは足よ」

「足」

「ゆっくりでいいから足から上へ目を動かして」

「わかった」

「そう、もっと上」

「わかった」

「ウイリアム、そこはだめ」

「え?」

「もっと上」

「うん」

「たぶん見てるのは口ね。もう少し上」

「うん」

「そう、そこで止めて」

「わかった」

「足止めちゃダメ」

「あれ?」

「私の目を見たままでいてね。私が動くから合わせて動いて。1、2、3」

「アリスの目って青かったんだね」

「知らなかったのね。1、2、3」

「綺麗な色だね」

「ありがとう。ウイリアムに言われると純粋に嬉しいわ」

「唇がピンク色で美味しそう」

「!!」

「肌もすごく白いんだね。・・あれ?赤くなってきた」

「・・もう喋らないで」

「う・・ん?」



(ジュードとテオ)


なんだ?アリスが真っ赤になってる。ウイリアムは何をしたんだ?


踊り終わったアリスの元へ向かう。


「アリスどうしたの?」

「ウイリアムが色々ひどい」


そう言って僕たちを見上げたアリスの目は潤み、唇はぷるぷる震えている。


《僕はこんな顔をアリスにさせたことがない!》

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