表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/26

幕前

何が大事か。そんなことは考えるまでもないことだった。


「命」だ。自分の命が、何よりも大事である。


自分が生きてさえいれば、その他のことは全て些末な問題でしかない。


同族を殺そうが、家族を殺そうが関係無い。


「幸せ」を感じる必要はない。


その感情は「生きたい」と思う性質を紛らわす。


「生きる」以上の贅沢を覚えさ、太らせる。


まるで「死ぬ」以外の不幸が存在するかのような感覚に陥らされる。


いや、最悪なのは「死ぬ」方がましだなんて戯言を吐けるようになってしまうことか。


そこに、人間性など捨てた化け物は存在していた。


何をすることも、何をされることも、不満に感じない文字通りの“モノ”。


カレらは体をいいように弄られ、人類の進歩の為に使い潰される。


実験に耐えられなかったモノ


弱者は捨てられるまでもなく死ぬ


残って行くのは、人を捨てたバケモノばかり。


しかし、カレらが社会で使われることはなかった。


カレらを生み出した研究室は、ある一人の人物によって破壊された。


そうして生産されていたバケモノ達は一人残らず処理された。


―――筈だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ