大魔術師
試しで書いたものですご意見有れば教えてください。
およそ100年前。
この国は無謀な事に、4つの列強とその従属国家対、我が国を含む3つの列強で戦争が起こった。より簡単に言えば世界を相手にした大戦争が起こったのだ。
しかしその理由は定かではない。資源、食料、水、経済、宗教など様々な理由が挙げられているが、それは本質の一端でしかない。
純粋な兵力・工業力で劣っている三国にとっては負け戦と決まっている様な無謀な戦いであった。
そんな大戦の最中。
大きな屋敷の一室に二人の若い男女が居た。
年のころは二十ほどに見え、黒を基調とした軍服を着ている。どう贔屓目に見ても、分不相応であり地位や権力金にモノを言わせ身分を金で買ったと言われても不思議はなかった。腰にはサーベルと拳銃、それにポーチがぶら下げられており異様な雰囲気がある。
「やはりお気持ちは、お変わりにならないのですね……」
長い雪の様に白い白銀の長髪の年若い女性が、テラスに置かれた椅子に座りワインを飲む男に尋ねた。
「あぁ……宮廷魔術師団団長など請われてもやるべきではなかった……だがそのお陰で、俺の野望……その一端を託すことが出来た」
「ランドル様では……」
「あぁ護神計画をやる……パトロンが煩くてな……大丈夫だ。魂を操る魔術はウォード家の秘奥義。俺ならばやれないことは無いだろう」
「しかし! 失敗すれば……」
女は感情的に叫んだ。
「もちろん。俺も要である御子もただでは済まない……」
女性は絶対の信頼を置く、団長が失敗の可能性を考えており。しかもその可能性が低くない事に気が付いて絶句した。
「大丈夫だ」
ランドル・ウォードは優しく語り掛けるような口調で女性を諭した。
「……ではお待ちしても? よろしいでしょうか?」
「……待つな。俺が死んだらどうする?」
「では死なないでください……私はいつまでも貴方を待ちます」
「これは一本取られたな……魔術とは世界を騙す技術だ。俺の嘘を見破るなんてな」
「いつまでも貴方の後ろを着いて回るだけではないんです。ではご武運を……何年経とうとも貴方を待ちます」
女の言葉にランドルは、押し黙って答えた。
本日中に覚醒パートまで上げます大体5話程度