表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最凶最弱の転生者  作者: 日暮キルハ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/53

28

「…………」


 声はない。

 ビクビクと一定の感覚ごとに痙攣を繰り返す兄の姿に理解せざるを得なかった。


「うわっ……。これで死んでないとかほんとゴキブリ並みの生命力ですね。国王もどうせならザハード家の人間で研究すればよかったのに」


 感情はない。

 オワリの淡々とした声に理解せざるを得なかった。


「……っ」


 震えた。恐怖からくる震えだ。

 では、一体何に対しての恐怖か。

 ステイルか。仲こそ良好とは言えずとも兄に命を狙われた事実への恐怖か。

 オワリか。圧倒的強者たるザハード家の人間をいともたやすく殺す化け物への恐怖か。


 あるいはその両方か。

 敵は魔人のはずだった。


 でも、違った。

 同じく魔人を敵とするはずの者が自身の命を狙った。


 誰が敵か。

 誰が味方か。


 首に置かれた手を目に移し庇うようにして何かを叫ぶステイル。

 そんな彼を家畜でも見る様な感情の籠らない目で見やり、そしてトドメとばかりに首を掻っ切るオワリ。

 声を失い、熱を失い、ゆっくりと、世界の時間が一律に狂ってしまったのではないかと錯覚を覚えるような速度で倒れるステイル。


 その全てはシオンの目に映っていた。

 その全てをシオンは理解できるはずだった。


 でも、何も分からず、ただシオンは震えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ